★飛蚊症
2023年3月2日(木)、左目の視界の中に小さな蜘蛛か虫のような浮遊する生物っぽいものが見えて、目に虫でも付いているのかと鏡を見てみると何も付いていないのです。楳図さんの恐怖の世界に迷い込んだか?どうも変だなと調べてみると加齢により罹患する人が多い(60代の3人に1人が発症とのデータもあり)、「飛蚊症」(ひぶんしょう)らしいことが判り、飛蚊症は謂わば目の白髪のようなモノで通常は心配ないものの稀に別の原因が潜んでいるケースもあるため一応眼科に行った方が良いとの記載があり、昨日3月4日(土)に近所の眼科で検査をしてもらいました。
その結果は、やはり、加齢による飛蚊症とのこと。私の場合、歳の割に白髪も少なく、これまで自分が老化してきたと感じる場面は少なかったため歳には勝てないのか、とちょっとショックでしたyo☆☆☆
★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第203回記事としてエーワン浅草玩具の東京都営トロリーバス+はとバスをご紹介しますne☆☆☆
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★都営トロリーバス
明治末には試作されていたものの紆余曲折があり、都内をトロリーバスが走ったのは第2次世界大戦後7年目のことでした。即ち、1952(昭和27)年5月20日に上野公園~今井間15.537kmの101系統が東京初のトロリーバスとして最初に運行を開始し、4年後の1956(昭和31)年9月21日に池袋駅前~品川駅前の102系統(池袋~千駄ヶ谷四丁目間は前年1955年6月1日、千駄ヶ谷四丁目~渋谷間は1955年12月27日に運行開始)、更に1957(昭和32)年1月12日に池袋駅前~上野駅前の103系統、1958(昭和33)年8月18日に池袋駅前~浅草雷門の104系統が相次いで開業し、総営業キロ数51kmの日本最大のトロリーバス路線網が完成したのでした。
★都営トロリーバスの廃止
まず1967(昭和42)年12月9日に102系統の一部、品川駅前~渋谷駅前間が廃止され、翌1968(昭和43)年3月30日に102系統の渋谷駅前~池袋駅前と103系統・104系統が全面廃止、最後まで残った上野公園~今井間の101系統も同年9月28日で運行を中止し、東京都交通局はトロリーバス事業より撤退しています。東京でトロリーバスの姿が見られたのは1952(昭和27)年から1968(昭和43)年までの僅か16年間であったことになります。
★東京都営トロリーバスの車両
103系統と104系統には国鉄山手貨物線・東武伊勢崎線・京成押上線・東武亀戸線の電化鉄道線との平面交差が4箇所も存在し、当初は都電との交差箇所と同様に交差用金具による簡略な処理を検討していたものの各鉄道会社側から危険であると猛反対され、苦肉の策として踏切を渡る時だけトロリーポールを降ろし自走するための補助ディーゼルエンジン搭載のトロリーバス車両を運用しています。
都営トロリーバスの車両には50形・100形・200形・250形・300形・350形の6形式が存在したうち、この踏切通過用の補助ディーゼルエンジン付の300形と350形の2形式だけはキャブオーバーバスのようにフロントにラジエターグリルを付けていることで一目で識別できます。最後に登場した250形と補助エンジン付の350形も1962(昭和37)年までで新車導入を終えており、近隣の川崎市や横浜市のトロリーバスと比べ、東京都では少々年式の旧い車両が終焉に至るまで運行されています。
【東京都営トロリーバス実物画像】
(1)1965(昭和40)年1月、品川駅前の102系統 渋谷/池袋駅行き都営トロリーバス200形(車番225)
2009年5月10日発行・芸文社「ノスタルジックトレイン No.1」13頁より転載。撮影:小川峯生氏。現在残っている都営トロリーバスの写真は圧倒的に白黒が多い中でこれは貴重なカラー写真。トロバスのみならず周囲の車両の実際の色味がよく判る貴重な画像です。トロバスの右後ろに最初のMC後の410ブルーバード、その後ろに2代目トヨエースや2代目40系クラウンタクシー、トロバスの左側に少し顔が出ている初代パブリカ、対向車線には観音クラウン最終RS31や初代セドリックバンの姿が確認できます。方向幕が池袋駅ではなく、わざわざ経由駅の渋谷の文字を加えてあるのは、乗車時に「このバス、渋谷通りますか?」と聞かれることが多かったためでしょうか。

(2)1967(昭和42)年12月、明治通り学習院下電停前の102系統 品川駅行きトロリーバス250形(車番261)
2009年5月10日発行・芸文社「ノスタルジックトレイン No.1」13頁より転載。撮影:小川峯生氏。最も新しいグループ250形都営トロバスの左前に2代目40系クラウンタクシー、左横に横目のセドリックタクシー、その後ろにダットサン520系のバンとトラックの2台とダットサン320系ライトバン、対向車線にはS4グロリアタクシー、スバル360、初代パブリカ、40系クラウンタクシー、410ブルーバードバン/ワゴン等の姿が確認できます。

(3)1967(昭和42)年12月8日、品川駅前の102系統 池袋駅行き都営トロリーバス250形(車番259)
2021年6月30日発行・イカロス出版「全盛期の東京都電」77頁より転載。撮影:長谷川 章氏。上掲のカラー写真と異なり方向幕に渋谷の文字はなく「池袋駅」となっています。これも都営トロリーとしては最後に登場した250形で、まだオデコに1950年代の丸味が残る好ましい造形。

【1949年 日野‐東芝 トロリーバス 単車 主要スペック】 (1949 Hino-Toshiba Trolley Bus Specification)
全長9970mm・全幅2400mm・全高2620mm・ホイールベース5000mm・電動機直流複巻式140馬力600V・車重6900kg・乗車定員74名・最高速度50km/h
【浅草玩具 1/26スケール程度 東京都営トロリーバス/はとバス ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/26scale Tokyo Metropolitan Trolley Bus/Hato Bus by Asakusa Toy Tinplate Toy KEY DATA)
・製品名: トロリーバス/はとバス
・浅草玩具製品番号(製品管理番号): トロリーバス A-17004、はとバス A-16051
・発売時期: 1965(昭和40)年頃
・販売価格: トロリーバス 全国380円(都内350円)、はとバス 全国360円(都内330円)
・全長:380mm (実車比:1/26.2スケール)
・全幅:95mm (実車比:1/25.3スケール)
・全高:103mm (実車比:1/25.4スケール)
・ホイールベース:194mm (実車比:1/25.8スケール)
・モチーフとした実車ボディ: 富士重工R13型(?)
・都営バス路線表記: なし
・行先表示: 浅草雷門
・東京都交通局マークの有無: フロント正面にあり
・車番: 320
・ハンドル位置: 右(プリント表現)
・動力: 後輪フリクション
・箱のサイズ: 不明
・シャシー再現: なし
・特記事項: 箱付未使用のみならず遊ばれたジャンクであっても現存個体は非常に少ない。
・入手難易度: 10段階評価でレベル8~9程度
・2023年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 6~12万円程度 (箱付未使用ミントコンディションの場合)
●浅草玩具1968年版カタログより「東京都営トロリーバス」
品番A-17004、価格380円、全長は実物より少し大きく40cmと記載されています。手元にある個体はホイールキャップが異なり、ホイールキャップにバリエーションがあったのか、カタログ画像のホイールキャプは試作品だけで市販はされていないのかは不明。

●浅草玩具1968年版カタログより「はとバス」
品番A-16051、価格360円、全長39cmと記載されています。トロリーバスより品番が若いことから、はとバスが先に市場に出て、はとバスの金型を流用してトロリーバスが後から発売されたものと推定できます。窓がプリント表現のトロリーバスに対し、はとバスは窓が抜けて室内シート等の造作もされているのにも関わらず価格はトロリーバスの方が20円高いのは可動式トロリーポールの製作にコストが掛かったということでしょうか。

●浅草玩具A-17004番 1965年 1/26スケール程度 東京都営トロリーバス(遊び傷や錆あるも全体にはまずまず・箱無)
トロリーポールは回転及び上下可動。箱付は過去45年で一度も見たことがありませんが、どこかに現存するのでしょうか。ひさしの付いた前頭部を持ち、旧弊な前後ウインドの太い柱を廃し1962(昭和37)~1963(昭和38)年に登場した富士重工R13型ボディをモチーフとしているように見えます。1950年代の丸味を帯びたボディから一変した斬新なボディですが、残念ながら都営トロリーバスの実車には存在しません。近隣の川崎市営トロリーや横浜市営トロリーには前頭部ひさし付のモダンなデザインの車両が実在します。




浅草雷門行き。女性の車掌さんが乗っています。

リアナンバー35-38は、都内350円/全国380円の定価を表しているようにも思えます。


手前は大きさ比較用トミカ1/110いすゞBXはとバス


左側の乗客と・・・

右側の乗客は、鏡写しに同一人物がシンメトリーに描かれています。

シャシー裏

●浅草玩具A-16051番 1965年 1/26スケール程度 はとバス(遊び傷や錆あるも全体にはまずまず・箱無)
このはとバスも箱付はこれまで一度も見たことがありませんが、あるところにはあるのでしょうか。富士重工R13型ボディのはとバスはいすゞBU20Pが実在しますが、観光用のモダンなメトロ窓であり、スーパーデラックスはとバスデビュー以後のR13型ボディのはとバスにこのようなバス窓付き車両は実在しないと思われます。




ナンバー3538は定価都内350円/全国380円とも取れますが、適当にプリントしただけかもしれません。



手前は大きさ比較用トミカ1/110いすゞBXはとバス


シャシー裏

●浅草玩具1965年 1/26スケール程度 東京都営トロリーバス/はとバス 同一金型2台の並び







※日野トロリーバスの実車カタログについては2013年1月19日の自動車カタログ棚からシリーズ第105回記事をご参照ください。
【トロリーバスのブリキ玩具 記事一覧】
赤字クリックで過去記事に飛びます。
1)マルサン中サイズ東京都営トロリーバス・・・・・ブリキ自動車コレクションから第65回記事(2020年5月17日)
2)マルサン大サイズ東京都営トロリーバス・・・・・ブリキ自動車コレクションから第82回記事(2020年8月8日)
3)マルサン小サイズ東京都営トロリーバス・・・・・ブリキ自動車コレクションから第144回記事(2021年10月31日)
4)三浦トーイ 東京都営トロリーバス・・・・・ブリキ自動車コレクションから第88回記事(2020年9月12日)
5)増田屋(マスダヤ) 東京都営トロリーバス・・・・・ブリキ自動車コレクションから第89回記事(2020年9月16日)
6)米澤玩具 トロリーバス大中小3種類・・・・・ブリキ自動車コレクションから第116回記事(2021年4月11日)
★オマケ(その1): MINICHAMPS/MAXICHAMPS 新製品1/43スケール1956年ポルシェ356Aスピードスター
ミニチャンプスの白箱に入った赤(品番943 065534)は500台限定(税込定価8250円)。ミニチャンプスの定価が3000円台だった20年以上前に市場に出た明赤よりもボディ色が若干濃く(その後、市場に出たダークレッドよりは薄い)、室内のハンドルやドアハンドルの色付けが今回の赤では省かれています。マキシチャンプスのグレイメタ(品番940 065530)とブルーメタ(品番940 065531)は完全な新色(各税込定価6600円)のため、これまで発売されたスピードスターのカラバリを集めてきた人には嬉しい新製品。

赤


左:今回発売の新製品、右:ハンドル等に色付けされた初版。

グレイメタリック


ブルーメタリック


★オマケ(その2): 大盛屋ミクロペットフリクションシリーズ2番1/45スケール310ブルーバード1stモデル クリーム/茶・箱付 ヤフオク超高額
ヤフオク出品画像より転載。2023年3月5日(日)夜はヤフオクでシステムトラブルが発生したにも関わらず、45万円の高額落札。大盛屋フリクションシリーズの2番は2ndモデルだけがレアと思っていましたが、30万円以上の入札者が4人もいたところからすると、1stモデルでもこの色は特に珍しいのでしょうか。箱も綺麗なミントとはいえ、ホイールキャップは明らかに本来のメッキが黒ずんで劣化していることから、決してパーフェクトとは言えない状態に見えます。










★オマケ(その3): 今日のビートルズ 「Another Girl」 1965
映画「Help!」の海辺のシーンで使われた1曲。
2015年4月28日、ポールの武道館ライブで予告なしに突如演奏されてビックリ。このブレまくりの動画は武道館で私が撮影したものながら、過去約8年で21万回も再生されています(@_@)