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★1960年増田屋マスダヤ縦目のセドリック 大盛屋5番 ~ ブリキ自動車コレクションから 130

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★第5波到来でも五輪?
例の念仏のように唱え続けられている「安全安心のオリンピック・パラリンピック」ですが、首都圏は確実に感染が再拡大しつつあることから、オリパラ開催を契機に感染爆発が起こるという最悪のシナリオも視野に入る状況であっても「本当にやるの?」と疑問に感じている向きもいるのでは?と思います。
ギリギリまで中止の選択を残すべきとの意見もあるもの、中止したら補償が大変、既に海外選手団の入国が始まっている状況では今更後戻りは出来ない、日本より遥かに新規感染者数が多い英国ではウインブルドンを開催してるのだから全く問題なしといった意見の方が多い状況になってきている感があります。
個人的にはまだワクチン接種もできない状況にあるので、「オリパラで感染爆発が起こったとしても、自分だけはコロナで命を落とさないようにしたい」と言うような、かなり自分勝手な思いを心密かに持っていたりもします☆


★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズの第130回記事として、増田屋齋藤貿易(マスダヤ)の縦目のセドリックをピックアップします。縦目のセドリックのブリキ玩具は既に以下の4社の製品を個々に記事としてご紹介していますが、今回の増田屋製が最後となります。増田屋製の縦目はバンダイのオペルレコード金型流用の縦目以上に実車とはかけ離れた1950年代のアメ車プリムスあたりの金型流用で安易に造られたスケールモデルとは言い難い製品ですが、縦目のセドリックのブリキの一つとして記録に残しておきたいと思います。


【縦目のセドリック ブリキ玩具 過去記事一覧】 

1)SSSインターナショナル商事(大中小3種)・・・・・第2回記事(2016年10月30日)

2)米澤玩具(ヨネザワ) 1/15スケール・・・・・第7回記事(2017年12月16日)

3)一宏工業(イチコー) 1/18スケール・・・・・第29回記事(2019年7月7日)


4)萬代屋(現バンダイ) 1/16スケール・・・・・第105回記事(2021年1月24日)





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


●縦目のセドリック
国産高級車と言えば、かつてはクラウン・セドリック・グロリアの3車が泣く子も黙る御三家でした。クラウンは初代が1955年(昭和30年)、グロリアは1957年(昭和32年)にデビューした初代スカイラインのボディを流用して1959年(昭和34年)にデビューし、御三家の中で一番最後にデビューしたのが1960年(昭和35年)発売のセドリックでした。
日産自動車では戦中戦後の技術の立ち遅れを取り戻すため、戦後1952年(昭和27年)に英国BMCと技術提携契約を結び当初はオースチンA40サマーセット、1955年(昭和30年)からはオースチンA50ケンブリッジをライセンス生産していました。しかし、英BMCとの技術提携契約の切れる1960年(昭和35年)3月、日産製オースチンに代わる純国産中型車として「ニッサン セドリック」を発表、翌4月1日付で発売しています。
セドリックはオースチンのライセンス生産により学んだモノコックボディやOHVエンジン/4速変速機などは英国流の内容でしたが、大きく湾曲したラップラウンド・フロントウインドウや縦4灯の外観はデザインは当時のアメリカ車の影響を色濃く映したインパクトのあるものでした。一目見たら忘れられない縦4灯の印象的なヘッドライトから、俗に「縦目のセドリック」として日本中で親しまれた初代セドリック前期型です。


●1961年銀座並木通りの縦目のセドリック・タクシー
撮影:薗部 澄(1921年2月14日‐1996年3月5日)。アーカイブス出版・2007年8月10日発行「薗部 澄写真集・追憶の街 東京 昭和22年~37年」(ISBN978-4-903870-20-5)23頁より転載。右を歩く女性グループとの対比で初代セドリックが当時の高級車とは言え決して大きなクルマではなかったことが判ります。





●日産自動車オフィシャルカレンダー1961年版に掲載された縦目のセドリック(縦265×横245mm)
この時期の日産は1~6月の上半期と7~12月の下半期に分けてカレンダーを製作しています。以下の画像は1961年の上下半期のカレンダーから縦目が登場の写真をピックアップしたもの。

上高地・大正池前の青のデラックス(左)とフェンダーミラーも付かないピンクのスタンダード(右)


上高地・帝国ホテル前


日産お膝元の横浜港?


銀杏並木と縦目と美人



●ニッサンニュース1961年1月号No.105 表紙(B5判・36頁)
撮影場所は有名な場所でしょうか。「ニッサンニュース」はディーラー等で配布された「ニッサングラフ」のような一般向け広報誌ではなく、日産の社員にのみ配布された社内報。日産自動車に勤務していた人のいる御宅からこうした古い号が纏めて出てくることがあります。



●ニッサンニュース1961年3月号No.107 表紙(B5判・44頁)
この号の表紙は島津貴子さん(1939年3月2日-)。島津さんは昭和天皇の第5皇女子で平成天皇の妹。当時、僅か20歳で一般人と結婚した貴子さんは、皇太子(平成天皇)と結婚した正田美智子さんと共に皇室フィーバーの台風の目となっていました。この号では表紙だけでなく、貴子さんが初代ブルーバード310型と写ったグラフ記事も掲載されています。



●モーターレビュー1961年5月号 表紙(A4判・60頁)
モーターレビュー社が出していた自動車雑誌のこの号の表紙は、何故かデラックスではなくスタンダードの縦目。



●最新自動車読本1960年4月号 表紙(B5判・116頁)
ベースボール・マガジン社が発行した縦目のセドリックデビュー直後の大衆向け自動車雑誌。縦目の横に立っているのは、プロゴルファー中村寅吉氏(1915年9月17日‐2008年2月11日:92歳没)。撮影時の中村氏は44歳。



●女性と自動車1961年1-2月号 表紙(B5判・118頁)
渋谷のデザインセンターが1960年代半ば頃まで発行していた女性ドライバー向け雑誌の表紙を飾った縦目。



●絵本「のりものこうつうえほん」 表紙(B5判・12頁)
栄光社発行。初代クラウンが表紙に描かれた絵本は沢山ありますが、縦目のセドリックが表紙を飾った児童向け絵本は意外にあまりありません。これは最初のMC後の縦目のセドリック1962年型が表紙に描かれています。




【1960年ニッサン セドリック デラックスD30型 実車 主要スペック】 (1960 Nissan Cedric Dluxe Type.D30 specification)
全長4410mm・全幅1680mm・全高1520mm・ホイールベース2530mm・車重1195kg・FR・水冷直列4気筒1488ccエンジン・最高出力71ps/5000rpm・最大トルク11.5 kgm/3200rpm・コラム4速MT・6名乗・最低地上高190㎜・ガソリンタンク容量44ℓ・馬力当たり重量16.8kg・シャシー開始番号30-0-00001・タイヤサイズ6.40-14-4P・最高時速130km/h・販売価格101万5000円


【増田屋 1/20スケール 1960年 ニッサン セドリック デラックス 主要データ】 (1/20scale 1960 Nissan Cedric Deluxe Typ.D30 Tinplate Model Toy by Masudaya Toys)

・商品名: CEDRIC
・増田屋 製品番号(管理番号): No.3189
・基本素材: ブリキ
・発売時期: 1962年(昭和36年)頃?
・販売価格: 地方最低売価130円(都内120円)
・全長:190mm (実車比:1/23.2スケール)
・全幅:85mm (実車比:1/19.8スケール)
・全高:63㎜ (実車比: 1/24.1スケール)
・ホイールベース:104mm (実車比:1/24.3スケール)
・スケール表記: なし
span style="font-weight:bold;">・箱サイズ: 縦890×横195×高さ67㎜
・ボディカラー: 青メタ、エンジメタ 等
・動力: 後輪フリクション
・シャシー再現: 軽微にあり(元々のアメ車のモノ)
・特記事項: バンダイ製縦目のセドリックと同様に他車金型流用により安易に造られた製品。

・入手難易度: 10段階評価でレベル8程度

・2021年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額:5~8万円程度(箱付美品の場合)

※1/20スケールは全幅比。


●増田屋齋藤貿易1964-1965年日本語版カタログ (A4判・48頁・筆者蔵)
縦目のセドリックの製品画像が品番・販売価格と共に掲載されています。セドリックの文字の後の「(F)」の記載はフリクション(FRICTION POWERED)を示します。


セドリックの上にはVWビートルが掲載されています。




●増田屋1/20スケール1960年ニッサン セドリック (青メタ・箱付美品)
4ドアHTのアメ車の金型を流用し、フロントグリル、テールライト、室内意匠をセドリックに作り変えた子供騙し的な製品。縦目のセドリックのブリキ玩具はリアルタイムに夥しい種類がリリースされており、当時、クルマ好きの子供がこの増田屋製品を見たなら、「これはセドリックじゃない」と容易に見抜き、縦目のブリキ玩具であれば他社製品をねだった
だろうと思います。自動車に関心の薄い祖父母などが孫への土産に買ったようなケースは多々あったのではと思います。ちなみにセドリックの実車がこの玩具と同様の4ドアHTボディをバリエーションに加えたのは、縦目デビューから12年後の1972年(昭和47年)、230の時代でした。
















何と4ドア・ハードトップ!




1/64スケールTLVの縦目との大きさ比較


箱横に描かれたセドリックは後のセドリックスペシャルのように長大に見えます。


運転席はハンドルもプリント表現ながら、右ハンドルとされ2連メーターは何とかセドリックに見える程度にプリントされています。




シャシー裏の造形(凹凸)は元のアメ車のままと思われます。




●増田屋1/20スケール1960年ニッサン セドリック (エンジメタ・箱付美品)
2002年のトイショーで見かけたエンジのバリエーション。箱付で10万円のプライスが付いていました。その後、イベントでは一度も箱付を見ておらず、現存数は少ないと思います。




●縦目のセドリック当時物ブリキ青メタ大集合!!
手元にある増田屋製縦目と同じ青メタの縦目ブリキとの集合写真。大きい順にSSSインターナショナル商事の大サイズ、米澤玩具(ヨネザワ)、一宏工業(イチコー)の1960~1961年式初版5ナンバー仕様、増田屋、SSSインターナショナル商事の中サイズ。












白いミニカーは1/64TLVと1/42モデルペット








【参考】(1)大盛屋フリクションシリーズ5番1960年縦目セドリック1stモデル 10種類!! (henry collection)
同じ色のモデルでもホイールやフロントスモールライトの色などが異なるバリエーション。



【参考】(2)大盛屋フリクションシリーズ5番1962年縦目セドリック2ndモデル 3種類!! (henry collection)
レアな2ndモデル。2ndの中でも左端の白/赤ツートンは特に稀少と思います。






★オマケ(その1): 懐かしの商用車コレクションVol.18「1/43スケール1988年ホンダアクティトラック・セオサイクル仕様」
2021年6月30日(水)発売の新製品。税込定価1998円。Spark製造・ダイキャスト製。荷台に3台載せられた自転車が何とも良い雰囲気♪商用車や軽トラ好きなら必携のアイテム。








次号は330セドリックバンJAFと旧車好きがツボりそうなアイテムが続きます♪




★オマケ(その2): 今日のビートルズ「Good Day Sunshine」 1966
熱海の土石流など深刻な被害も発生していますが、こうも雨降りが続く時は、この曲がブルーな気分を上げてくれますyone☆☆


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