★緊急事態宣言ではなくロックダウン
1日の新型コロナ感染者数が過去最多となる県が全国的に激増しているなど、現在の状況は感染力の強い凶悪な変異株により日本でかつてない規模のオーバーシュート(感染爆発)が迫っていると危機感を感じているのは私一人ではないと思います。緊急事態宣言を東京と関西以外に福岡と愛知に広げた位では甘過ぎ、昨年2020年の春のように全国的に発令するのが妥当な状況ではないでしょうか。
今回、緊急事態宣言の対象地域を拡げたにも関わらず、デパートは生活必需品売場のみならず全て営業を再開してよい(但し都道府県の判断で決められる)と百貨店協会に配慮し責任は都道府県に押し付ける形としたのも不可思議です。映画館・美術館・博物館・動物園は休館なのに劇場やイベントは21時までに終了すれば良いといった線引きも、恐らく業界からの反発が強いところには配慮し、大人しくしているところには強く出た結果のように思えて妙な感じがします。
もはや今はそうした配慮をしているような状況ではないように思えます。若年層でも重症化するリスクのある狂暴な変異株の感染拡大を抑え犠牲者を減らすためには、社会・経済への影響より人命優先と覚悟を決めて、「日本国内のワクチン接種率が5割を超えるまでは社会インフラとライフライン関連事業以外の全ての人の動きを止めロックダウンする」というような強い措置を採るべきと個人的には思います。企業や個人経営の事業者などが幾らバタバタ倒産したとしても、事業主を含め人の命さえ助かれば、大変ではあってもイチから事業の出直しは出来るからです☆☆
★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第122回記事として光球商会のホンダN360大小2種をご紹介しますne☆☆☆
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★ホンダN360
1967(昭和42)年3月6日、31万3000円(狭山工場渡し)という低価格で発売されたホンダ初の量産乗用車。軽自動車初のSOHCエンジンを載せ最高出力31ps・最高速度115kmという当時の軽自動車の水準を大きく上回る高性能軽乗用車としてデビューし、高性能に加えFFによる大人4人が楽に乗車可能な居住スペースの広さもセールスポイントとなり爆発的なヒットとなります。当時、1958(昭和33)年の発売から丸9年を経ても尚軽乗用車販売台数トップの座にあったスバル360をN360は発売から僅か2ヵ月後の1967年5月には抜き去り、日本の軽乗用車のレベルを一気に引き上げた革命的な車といえます。俗に和製ミニとも言われた2BOXデザインはシンプルで美しいものでした。
1967(昭和42)年12月にラジオやリクライニングシートを標準装備したデラックス仕様のMタイプ、1968(昭和43)年2月にタコメーターやスポーツミラーを付けたスポーティーなSタイプ、1968(昭和43)年9月に36psスポーツ仕様のTタイプを追加するなどバリエーションを拡大した後、1969(昭和44)年1月にNⅡ360にサイドウインカーの形状等を変えるマイナーチェンジ、1970(昭和45)年1月にはヘッドライトとグリルを独立させたデザインとしたNⅢ360にビッグマイナーチェンジし1972(昭和47)年8月まで生産されています。
●浅草・松屋前のホンダLN360
1969(昭和44)年8月2日、荻原二郎氏撮影。2010年5月25日、学研パブリッシング発行・三好好三著「よみがえる東京-都電が走った昭和の街角」125頁より転載。N360発売の半年後に追加された商用ライトバンLN360の白と3代目MS50系クラウンタクシー、RT40コロナ、ホンダTN360、トヨタボンネットトラックFA100などの姿が確認できます。浅草・松屋は1931(昭和6)年11月1日に竣工した2021年で築90年となる歴史のある建築で1974(昭和49)年にモダンな外壁が貼られて竣工時の姿を隠していたのが2018(平成30)年に竣工時の姿に修復され、現在はこの画像と概ね同じ姿となっています。


●虫コミックス 関谷ひさし「イナズマ野郎」
少年キング1968(昭和43)年32号~1969(昭和44)年1号に連載された関谷ひさし先生(1928年1月14日-2008年2月25日)のイナズマ野郎では主人公・稲妻五郎が白いホンダN360を駆って活躍します。画像のコミックスは1969(昭和44)年10月30日発行(初版)。


●1967年10月ホンダN360実車カタログ(縦255×横260㎜・8頁)
デビューから半年を経てボディカラーに鮮やかなアドリアブルーが追加された際のカタログ。



運転席

【1967年 ホンダN360 主要スペック】(1967 Honda N360 Specification)
全長2995mm・全幅1295㎜・全高1345㎜・ホイールベース2000mm・車重475kg・空冷直列2気筒SOHC 4サイクル354cc・最高出力31ps/8500rpm・最大トルク3.0kgm/5500rpm・FF・乗車定員4名・燃料消費率28km/L・最高速度115km/h・販売価格31万3000円(狭山工場渡)
【リアルタイムに発売されたホンダN360の模型・玩具一覧】
1)N360(N1): 光球商会ブリキ(大小サイズ)、今井科学&バンダイ1/20プラモ、マツオ1/20プラモ、マルイ1/25プラモ、日東科学1/40?プラモ、モデルペット37番1/40ミニカー、ダイヤペット168番1/40ミニカー、香港プレイアート7139番小スケールミニカー
2)N360(NⅡ): 野村トーイ1/10プラ・ブリキ混合製品、フジミ模型1/50プラモ(ミニペットシリーズ)
3)NⅢ360: トミカ10-1番1/54ダイキャストミニカー、バンダイ1/30ブリキ(リモコン)、タミヤ1/18プラモ、アリイ1/32プラモ
4)N600:香港ジルメックス(ザイルメックス)小スケールミニカー
【参考】ホンダN360当時物プラモデル・今井科学/バンダイ/マツオ/日東/マルイ (画像:henryコレクション)

埼玉県羽生市に存在した謎のプラモメーカー「マツオ」(matsuo)の1/20スケールは今井/バンダイとは全く別金型でN360(右)とNⅢ360(左)の存在が確認されています(画像:henryコレクション)。

【光球商会 1/14&1/20スケール ホンダN360 ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/14&1/20scale Honda N360 by Kokyu Trading co.,LTD. Tinplate Toy KEY DATA)
・商品名: ホンダN360M(大サイズ)、ホンダN360(小サイズ)
・光球商会 製品番号(製品管理番号): 不明(大小共)
・発売時期: 大・1968年12月頃、小・1967年12月頃
・販売価格: 大・450円前後?、小・都内120円/全国130円
・全長: 大・220㎜(実車比1/13.6)、小152mm(実車比1/19.7)
・全幅: 大・90㎜(実車比1/14.4)、小65mm(実車比1/19.9)
・ホイールベース: 大・140㎜(実車比1/14.3)、小103mm(実車比1/19.4)
・動力: 大・前輪フリクション及び電動、小サイズ:後輪フリクション
・箱サイズ: 大サイズ縦95×横220×厚さ90㎜、小サイズ縦72×横165×厚さ70㎜
・バリエーション: 大サイズにアウトビアンキA112仕様、大サイズにフェンダーミラー形状違い、小サイズに光球商会倒産後の三友(サンユー)箱
・カラーバリエーション: 大サイズ 赤・青メタ・オレンジ等、小サイズ 赤・オレンジ・白 等
・シャシー再現: 若干あり(大小サイズ共にエンジン部やマフラー部の浮彫等有)
・入手難易度: 大サイズ10段階評価でレベル6程度、小サイズ10段階評価でレベル3程度
・2021年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 大サイズ3.5~7万円程度、小サイズ1.5~3万円程度 (何れも箱付美品の場合)
●玩具商報1968年2月1日号掲載「光球商会 広告」のホンダN360小サイズ(国立国会図書館の蔵書より複写)
都内120円、全国130円としてホンダN360小サイズが掲載されています。


●財団法人輸出玩具登録協会「ニューデザイン」1968年11月25日号・通巻90号より「光球商会ホンダN360電動版 意匠登録記事」 (国立国会図書館の蔵書より複写)
1970(昭和45)年1月29日意匠登録、単一電池1本でノンストップ走行、光球商会/中井茂幸と記載されています。この電動仕様の現物はこれまで見たことがなく、この試作品のみで終わった可能性があります。

●光球商会 企業情報
1965(昭和40)年10月19日~22日開催・第4回日本玩具国際見本市プログラムより。住所は台東区蔵前2-6-3、社長は中井茂幸氏、営業品目は金属製(ブリキ玩具)等と記載されています。

●光球商会 1/14スケール大サイズ 1967年ホンダN360 Mタイプ (赤・箱付美品)
実車同様、ルーフ左端中央に付くアンテナが伸縮するギミック付。






伸縮するルーフアンテナと工場出荷時に貼られたシール



手前は大きさ比較用コナミ1/64スケールN360


メーターはSタイプのような丸型2連。ダッシュボード左下に桜に「K」文字の光球商会商標のプリント。


シャシー裏

●光球商会 1/14スケール大サイズ 1967年ホンダN360 Mタイプ (青メタ・箱付美品)







手前は大きさ比較用コナミ1/64スケールN360


●まんだらけ中野店の商品画像 光球商会 1/14スケール 1967年ホンダN360改変アウトビアンキA112仕様 (オレンジ・箱付美品)
現在、まんだらけ中野店で税込5万5000円にて販売中のアウトビアンキA112仕様。旭玩具の初代クラウンがシムカとして輸出されたのと似た無理矢理、車名を変えて輸出された仕様。御丁寧にも箱絵のナンバー文字までA112に替えられていますが、Hマークがフロントに付いたホンダN360の絵のまま強引にアウトビアンキとしています。初代クラウンの実車は欧州輸出されておらず知名度が殆どなかったためシムカに変えたこともある程度判りますが、1960年代後半、ホンダは既にF-1グランプリ参戦で世界的な知名度があったため、光球商会がN360をわざわざアウトビアンキに箱と本体のプリントを変えて輸出した理由は不明です。上箱左下の光球商会の商標部分が欧州のディーラーと思われる商標に差し替えられています。

●光球商会 1/20スケール 1967年ホンダN360 (赤・箱付メッキ錆有)
小サイズは光球商会倒産後、三友(SANYU)に金型が渡って生産が継続し、1980年代半ば頃まで市場在庫を見かけました。


ボンネットの「えぬさん」文字はノンオリジナル



手前は大きさ比較用コナミ1/64スケールN360


室内プリント


シャシー裏

●光球商会 1/20スケール 1967年ホンダN360 (オレンジ・箱付美品)






●光球商会 1/14&1/20スケール 1967年ホンダN360 大集合!!
手前のミニカー4台は、1/40モデルペットと1/64コナミ。


1/40モデルペット37番ホンダN360。アンチモニー製の当時物。グリル等にプラパーツが使われたダイヤペットのN360よりも良い仕上がりです。


1/64コナミ・2005年製品。何故かTLVではモデル化されていません。


手前から1/64コナミ、1/40モデルペット、1/20光球ブリキ、1/14光球ブリキ、1/10野村トーイ プラ/ブリキ混合製品。コナミ以外は当時物。




※ホンダN360の実車カタログについては2012年11月3日の自動車カタログ棚からシリーズ第79回記事をご参照ください。
★オマケ(その1): MAXICHAMPS 2021年4月 新製品 1/43スケール1956年ポルシェ356Aクーペ
なかなか魅力的な2021年4月下旬発売のクリーム(品番940 064221)とダークグリーン(品番940 064220)の356Aクーペ。MINICHAMPS廉価シリーズのMAXICHAMPS新製品。税込定価1台5280円。



丸テールライトの356A初期型をモデル化しているため、箱横の白ラベルに印字された1959は誤りと思われます。

★オマケ(その2): トミカリミテッドヴィンテージネオ 2021年4月新製品 各種
TLV-NEOの5月新製品が5月8日(土)に発売になっています。今月の新製品には時代の古いTLVは1台もなくNEOばかり6台発売され、全て購入すると税込定価では軽く3万円オーバーと現実的ではないため以下の計3台のみ入手し、R32カルソニックGT-R(税込定価6380円)と4代目シビック2台(濃赤メタ税込定価2750円とフィギュア/自転車等の洗車ジオラマ付きメタグレイ税込定価5060円)の3台はパスしました。当初、今月は都内を走るバスということで外せない京王バス1台だけ入手するつもりだったのが、あまり思い入れがないクルマにも関わらずY31を2台も衝動買い(大汗)。
【今月購入した3台】
1)LV-N155c日野ブルーリボン京王バス(税込定価1万1000円)
2)LV-N233a 1988年 Y31日産グロリア4ドアHT V20ツインカムターボ グランツーリスモ スーパーSV 渋緑メタ(税込定価3080円)
3)LV-NEO「もっとあぶない刑事」08番 1988年 Y31日産グロリア 4ドアHT V20ツインカムターボ グランツーリスモSV(港304)覆面パトカー(税込定価3630円)




横浜ナンバーがそそります♪


★オマケ(その3): 今日のビートルズ 「She's Leaving Hom」 1967
10代の頃から口ずさむことが多かった1曲。ポールの名曲。
私のテキトーピアノ・バージョン