★人出が多い
緊急事態宣言下にも関わらず、近場に出かける人は多く、都内の繁華街など肩を触れ合わせる位に混雑しています。そんなに混雑しているのを実際に見て知っているということは、「出掛けることを自粛すべきところなのに感染の危険のある繁華街にわざわざ出掛けたの?ウソー、信じられない!」と言われそうですので、もし出掛けてコロナ変異株に感染して命を落としても自業自得ということになりますyone(大汗)☆
しかし、この状況でもまだプロ野球などは観客を入れて行われており、日本人の危機感は薄いように思います。これだけ人出が多いのでは連休明けにはまた今年の年明けの頃のように感染が爆発するのでは?と誰しも思ってしまいますyone☆
★プラモデル品薄
タミヤ、アオシマ、ハセガワといった国産プラモデルメーカーは巣ごもり需要で世界的にプラモが売れて生産が追い付かない状況だそうです。プラモ本体は生産出来てもデカール製造を下請けしている会社が少なくデカールの生産待ちといった裏事情もあるようです。何れにしても模型問屋、模型小売店共に過去10年でみて最もプラモが売れており、コロナ禍で売り上げが激減して困っている業種も多い中で正反対の状況に申し訳なく思うような状況とのことです。但し、末端の小売店では品薄のためにプラモの仕入れが出来ず、売りたくても売れない状況にあり、決してホクホクではないとのこと。しかし、今回のコロナ特需をきっかけにプラモデルがかつてのように子供から大人まで広く愛されるアイテムとして定着すれば何より良いことですyone☆☆
★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第121回記事として、トイタウンの初代ダイハツフェローをご紹介しますne☆☆
過去記事を調べてみたところ、初代フェローは当ブログの「自動車カタログ棚から」シリーズ記事では未紹介でしたので、今回は実車カタログも併せて簡単にご紹介することとしますne☆☆☆
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★初代ダイハツフェロー
1957(昭和32)年発売の軽三輪ミゼット、1960(昭和35)年発売の軽四輪ハイゼットといった軽商用車をヒットさせたダイハツは1966年8月29日にフェローの名前で初の軽四輪乗用車を発売することを発表、次いで同年10月12日にフェローが正式にプレス発表され11月9日に市販に移されています。当時の軽乗用車としては異例に広い独立したトランクを持つボクシーなボディは宝石をカットしたようなプリズムカット・スタイリングを特徴とし、日本車初の角形ヘッドライトを備えていました。メカニズムでは当時の日本車ではいすゞベレット以外には採用例のなかった後輪スイングアクスル・サスペンションによる四輪独立懸架を有していました。フェローは乗用車のみならず商用バン及びピックアップの3種のボディを持っていたことが他社の軽自動車とは異なる特筆すべき特徴です。
初代フェローはホンダN360が巻き起こした軽乗用車のパワー競争の波に揉まれ、1968(昭和43)年6月にはスポーツモデル「フェローSS」を追加します。ところが、SSはデビュー時点ではホンダN360の31psを1psだけ上回る32psのパワーを誇ったものの、すぐに他社のスポーツモデル(ホンダN360T・スズキフロンテSS・スバルヤングSS)が何れもフェローSSを4ps上回る36psで発売されたためパワー競争にはあっさり負けてしまいます。同時代の軽乗用車の中ではエクステリア・デザインが地味で生真面目な印象の車でしたが、軽自動車新車販売1位という「軽のダイハツ」の礎を築いた1台でした。3年5カ月間(41ヵ月間)の初代フェローの累計生産台数は30万9918台、月平均では7559台でした。
【初代フエローの変遷】
1)1966(昭和41)年11月9日・・・・・新発売(スーパーデラックス及びデラックス)
2)1967(昭和42)年2月21日・・・・・改良。廉価版スタンダード追加及びフロントグリル中央にバッチを追加
3)1967(昭和42)年10月12日・・・・・MC。フロントグリルの縦線を廃して横線のみとし腰高な印象を修正。
4)1968(昭和43)年6月10日・・・・・スポーツバージョン「SS」(32ps)追加。
5)1969(昭和44)年1月23日・・・・・改良。シートベルト等安全装備追加。
6)1969(昭和44)年7月5日・・・・・MC。カスタム追加。
7)1970(昭和45)年2月6日・・・・・ピックアップベースのFRPボディの「フェローバギー」を東北・北海道の積雪地を除く全国で100台限定発売(納車は4月上旬より)。
8)1970(昭和45)年4月8日・・・・・2代目「フェローMAX」発売に伴い販売終了。
●1967年 財津一郎一家と初代ダイハツフェロー
ダイハツ広報誌「月刊CAR」1967年4月号掲載グラフ記事より。当時、「何とかしてチョウダイ!」の流行語を生みだした財津一郎さん(1934年2月22日-)がフェローの新車(1967年2月以降のフロントグリル中央にバッチが追加された1967年後期型)を新車で購入したとの記事。運転席に財津一郎さん、フェローの後ろに奥様のみどりさん、当時5歳だった息子さん(功さん:1961年8月22日―)が写っています。日本のポール・マッカートニーの異名を持つ日本屈指のメロディメイカー財津和夫さん(1948年2月19日―)とは遠縁に当ることが2016年9月8日放送のNHKの番組『ファミリーヒストリー』で判明した財津一郎さんは当時、人気コメディ番組「てなもんや三度笠」に出演しブレークした売れっ子で自ら進んで30万円台のフェローのような安価な軽の新車を買うとも考えにくいため、ダイハツがこうした宣伝のために無償に近い特別価格でフェローを提供したものだったのでしょうか。

●1967年5月ダイハツフェロー雑誌広告 (A4判)
1967年2月にスタンダードが追加され、併せてフロントグリル中央にダイハツの「D」を図案化したバッチが追加された時期のもの。今回ご紹介するトイタウンのダイハツフェローはこの時期の実車をモチーフとしています。

●1966年11月発行「ダイハツフェロースーパーデラックス」専用カタログ (A4判・8頁)
初代フェローのセールスカタログは商用車や簡易版を含めると20種類程度発行されたと思われますが、残念ながらその4分の1程度しか手元の自動車カタログ棚には見当たらないため初代フェローのカタログの一部のみご紹介します。これはフロントグリル中央にバッチの付かない最初期型。

運転席


●1967年2月発行「ダイハツフェロー」カタログより
フロントグリル中央に「D」を図案化したバッチを追加。

●1967年7月発行「ダイハツフェローバン/ピックアップ」専用カタログ(A4判・16頁)

現在では考えられない軽のボンネットトラック

冷蔵庫1個積んだら一杯

●1967年11月発行「ダイハツフェロー」簡易カタログ(A4判・2つ折4面)
フロントグリルを横線のみとし腰高な印象を修正。

●1968年6月発行「ダイハツフェローSS」専用カタログ(A4判・12頁)
32psのスポーツグレード「SS」を追加。

●1969年3月発行「ダイハツフェローSS」専用カタログ(A4判・12頁)
上掲の68年3月版の表紙左上の「新発売」の印字が消え、中頁の写真もかなり入れ替えられています。内外観は変わらず、ヘッドレストと運転席のシートベルトが標準装備として追加されています。

●1969年3月発行? 「ダイハツフェローSS」専用パンフレット(縦20×横21cm・16頁)
発行時期の印字なしながら、運転席にシートベルトが付いているため、上掲の69年3月版カタログと同時期の発行と思われます。カタログ以上に頁数があり1960年代末という時代の空気を反映した写真も多く濃い内容。スペックの掲載がないためカタログとは言えないものの大変魅力的なパンフレット。



●1969年3月 発行「ダイハツフェロー」本カタログ(A4判・24頁)
SS以外はフロントグリル内に太い横バー2本だけの顔に変更。スーパーデラックス・デラックス・スタンダード・SSの乗用車系4種を全て掲載した分厚いカタログ。



●1969年6月発行? 「ダイハツフェロー商用車」専用カタログ(縦30×横25cm・12頁)
俗に「やすきよカタログ」と言われ、当時まだ20代前半だった横山やすし・西川きよしが表紙に登場する有名なカタログ。

●1969年7月発行? 「ダイハツフェローSS」専用カタログ(縦30×横25cm・14頁分)
最後のMC。エンジンは32psのまま変わらず。SSのボディカラーは従来の白・赤に黄色を新たに追加。



このカタログに掲載されているフェローベースのプロト「フェロー7」。カラーリングやデザインは日本グランプリに出場したダイハツP-5とよく似ています。356cc/40ps・車重320㎏!で最高速度180㎞/hと記載されていますが、何かしら実戦にも出場したのでしょうか。

1970年に限定100台が市販されたフェローバギー。ナカムラから1/20、アリイから1/32のプラモデルが発売され、実車がレアな割には模型界では有名な存在でした。

【1966年ダイハツフェロースーパーデラックス L37S型
実車主要スペック】 (1966 Daihatsu Fellow Super Deluxe Typ.L37S Specification)
全長2990mm・全幅1285㎜・全高1350㎜・ホイールベース1990㎜・車重515kg・FR・ZM型水冷直列2気筒2サイクルOHV356cc・最高出力23ps/5000rpm・最大トルク3.5kg/4000rpm・変速機コラム4速MT・乗車定員4名・最小回転半径4200mm・電装系12V・燃料タンク容量25ℓ・燃費28km/ℓ(舗装平坦路最大荷重時)・最高速度100km/h・新車販売価格39万8000円
【トイタウン 1/17スケール1967年ダイハツフェロー ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/17scale 1967 Daihatsu Fellow by Toytown Tinplate model Toy KEY DATA)
・商品名: ダイハツ フェロー
・トイタウン製品番号(製品管理番号): TC-34
・主要素材: ブリキ
・全長: 180㎜(実車比1/16.6)
・全幅: 77㎜(実車比1/16.7)
・全高: 75㎜(実車比1/17.5)
・ホイールベース: 112mm(実車比1/17.7)
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 縦80×横190×厚さ80㎜
・動力: 後輪フリクション
・バリエーション: フリクション仕様・電動仕様
・カラーバリエーション: 赤、白 等
・シャシー再現: 殆どなし
・発売時期: 1967年(昭和42年)11月頃
・販売価格: 電動仕様 都内400円・全国420円(フリクション仕様は売価不明)
・入手難易度: 10段階評価でレベル8~9程度
・2021年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 18~30万円程度 (箱付未使用美品の場合。フェローは1990年代から2000年前後には箱付40万円位のプライスが付いていたのが、1960年代の日本車に郷愁を感じる世代の高齢化もあり現在は下落傾向にあるようです)
●財団法人輸出玩具登録協会「ニューデザイン」1968年2月25日号・通巻77号より「トイタウン ダイハツフェロー意匠登録記事」 (国立国会図書館の蔵書より複写)
1967(昭和42)年11月8日意匠登録、単二電池1本でノンストップ走行、入藤工業/佐藤音松と記載されています。

●トイタウン1968年総合カタログに掲載された電動ダイハツフェロー(筆者蔵)
トイタウンの総合カタログに電動フェローが「新発売」としてフェローが掲載されています。品番はフリクション仕様の箱に印字されているものと同一。トイタウンのフェローの現存個体はフリクション仕様ばかりでこのカタログに掲載された電動仕様は見たことがありません。

カタログ表紙。このカタログはフェロー以上に稀少と思います。

裏表紙にはトイタウンの住所・電話番号が印字されています。

●トイタウン 1/17スケール1967年ダイハツ フェロー (赤・箱付美品)
トイタウンが同時代の軽自動車の中で地味な存在だったフェローを何故製品化したのかは謎です。1967年時点で発売から年数を経ていたスバル360とマツダキャロルの玩具化は眼中になくて当然だったとしても、ホンダN360やスズキフロンテではなく、あえてフェローを作った理由は何だったのか不明ながら、今となっては初代フェローの姿を偲ぶことが出来る貴重な存在です。最初期ではなく、1967年2月にフロントグリル中央にダイハツの「D」を図案化したバッチが追加された時期の実車をモチーフとしています。箱にTOYTOWNのロゴは入っているものの箱のデザインから販促品と言われることもありました。ダイハツの販促品としても使われた可能性はありますが、トイタウンのカタログにも掲載され、普通に玩具店で流通していた製品です。本体にはMade in JapanのプリントもTOYTOWNのプリントもありません。












手前は大きさ比較用1/64スケールTLVキャロル


比較的正確な運転席のプリント


シャシー裏はボディ同色

●ヤフオク出品画像より転載「トイタウン 1/17スケール1967年ダイハツ フェロー 」 (白・箱付き美品)
2019年10月19日(土)終了。落札額24万9800円。オークファンで検索すると過去10年でトイタウンのフェローは9台がヒットし、そのうち7台までが赤のため白はレアカラーと言えます。




●トイタウン 1/17スケール1967年ダイハツ フェロー赤・箱付のヤフオク出品画像 。2012年3月14日に33万3000円で終了した際の画像。

●トイタウン1/17スケール 1967年ダイハツフェローとフジミ模型1/50スケール程度1969年ダイハツフェロー プラモデル
1)初代フェローの立体造形物
トイタウンのブリキ以外はフジミ模型ミニペットシリーズNo.12(組立説明書には何故かNo.11と印字あり)のプラモデルが恐らく唯一のもの。箱絵からするとフジミ製はグリルが横線のみでサイドマーカーが円形から長方形に替わった初代最終型をモチーフとしています。画像のミニペットの初代フェローは1970(昭和45)年頃、私が小4か小5の時に作ったプラモの何と現物なのですが、現在、箱と組立説明書のみで残念ながら本体が行方不明です。同シリーズの軽自動車スバルR2、ホンダN360、スズキフロンテは当時作ったプラモ本体が今でも残っているため、フェローもどこかに埋もれているかもしれません。
2)ダブってしまうブリキ
手元にあるトイタウンのフェローは赤のフリクション仕様ばかりが2台。1台は箱付き未使用の美品、もう1台は箱付が40万円位で流通していた頃に15万円で入手したメッキパーツに黒ずみ傷み有の箱なし。同じものが2台は要らないため箱なしの方を某有名専門店に持って行くと買取額は頑張っても2万円と言われ、しかし元々15万円で買っているため2万では売るのが惜しくなり持ち帰ってきてしまいました(大汗)。土地などではバブル期に避暑地に3000万で買った土地が現在は10分の1以下の250万で売るに売れないがタダになる前に売ってしまおうか迷っているといった話をよく聞きますので、値段がゼロにならないうちに売った方が得策という考え方も出来ますが、ヤフオクなどに出品して売ればこのフェローのレア度からすると箱なしであっても買取額と同じ2万でしか売れないということはまずないと思われます。私の場合、このように最初に箱なしを入手して後年箱付き美品を入手したために同じモノをダブって持っているブリキの自動車というのは、何故か私が2013年にヤフージャパンよりヤフオク永久出品禁止処分(ヤフオクの私の評価は過去20年で良い評価以外はゼロのため、出品禁止となった理由をヤフージャパンに何度も訊いていますが、何と!「出品禁止処分の理由は開示出来ない」の一点張り)となった影響もあって相当な台数が手元にあり、買い直してダブる位なら箱付き美品が出るまで待っていた方が得策という考え方も出来ます。ただ、次にいつ市場に出るか判らないようなレアなブリキは箱がなくてもついつい入手してしまう訳なのです。とりあえずは状態が悪くても入手しておき、良い状態のモノが出たら買い直すということは、レアなミニカーやプラモデルなどについても言えることではないでしょうか。






★オマケ(その1): GREENLIGHT 新製品1/43スケール1958年ポルシェ356Aスピードスター スーパー
グリーンライトの新製品。品番86597。税込定価4400円。最初にブラックが発売され、今回ポルシェらしいシルバーが追加になっています。スピードスターと言えば、一番「らしい」赤の発売も期待したいところです。



monkin majic 特製 トミカ356スピードスターとの並び


★オマケ(その2): 今日のビートルズ「Dear Prudence」 1968
ジョンが1968年にインドで書いた美しい1曲☆
私のテキトーピアノ・バージョン。Youtubeにアップして2年半で視聴回数は僅か49回(大汗)。