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★1960年旭玩具マツダR360クーペ 大滝プラモデル ~ ブリキ自動車コレクションから 109

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★ダブル小池
都知事の小池百合子さんと小説家/エッセイストの小池真理子さんは、お二人共に1952年(昭和27年)生れ(今年2021年の誕生日が来ると69歳)。百合子さんが7月15日生れ、真理子さんが10月28日生れで学年も同じ(1959年生れの私より7歳上)。その上、お二人とも歳を重ねても変わらずとてもチャーミングな女性という点でも共通しているように思います。
小池真理子さんが朝日新聞土曜版に連載しているコラムは毎週琴線に触れる内容でそのコラムを読むためだけでも朝日新聞土曜版は買う価値があると個人的には思います。コラムの内容は昨年亡くなった夫・藤田宜永さんとの37年間の愛の暮らしや軽井沢での生活と猫のことなど読む者を引き込む筆致で書き綴られています。
加えて、朝日新聞土曜版には姜 尚中さんや上野千鶴子さんが回答する人生相談コーナーや原 武史さんの「歴史のダイヤグラム」と題する鉄道史に纏わる興味深い連載コラム、読者の琴線に触れる記事の連発で評価の高い朝日新聞のライター西本ゆかさんの書いた記事など見所・読み所が満載と言えます☆☆


★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第109回記事として、旭玩具製作所(アサヒ)のマツダR360クーペをメインにご紹介しますne☆☆☆


・・・・・・・・・・・・・・・・・


★1960年(昭和35年)5月28日に発売された東洋工業(現マツダ)初の乗用車「マツダR360クーペ」は、4速マニュアル(KRBB型)30万円、2速オートマ(KRBC型)32万円という低価格と大人2人+子供2人乗車の2+2レイアウトとした小杉二郎氏(1915年~1981年)によるシンプルかつ美しいデザインにより爆発的に売れ、スバル360を抜き1960年の軽自動車販売シェア3分の2を占める大ヒットとなりました。
発売翌年の1961年(昭和36年)2月にはスライド式だったサイドウインドウを三角窓と巻き上げ式に変更しツートンカラーと白タイヤにメッキパーツを増やしたデラックス・グレードを追加発売した後、1966年(昭和41年)まで65,737台が生産/販売されました(身障者用車両は1969年まで継続生産)。
R360クーペの大きく湾曲したリアウインド周りのデザイン処理はマツダ車のアイデンティティともなり、1967年コスモスポーツ、1978年初代RX-7(SA)、2003年RX-8に受け継がれ、2020年1月30日にマツダが創立100周年を迎えた際の広報ではマツダ最初の乗用車であるR360クーペがマツダのクルマ創りの原点として大きくフィーチャー/クローズアップされています。


●ひかりのくに昭和出版・ひかりのくに絵本「たのしいのりもの」表紙
B5判・12頁。当時定価60円。安井敬造 画・伊勢次郎 文。発行時期を示す印字なしながら、内容から1960年代前半と推定。マツダR360クーペが表紙に主役として描かれた絵本は珍しく、まず市場に現れない一期一会的なレア絵本です。ひかりのくに昭和出版は在阪の出版社の発行ということから表紙のクーペは大ナンバーとなっています(大阪運輸支局管轄のナンバーが1964年にそれまでの「大」から「大阪」および「泉」に変更される前のもの)。ルーフ白/ボディ青というカラーリングはルーフ空色/ボディアイボリーの実車デラックスとは上下逆の組合せです。


中の頁には赤いR360クーペが登場


裏表紙。定価60円の印字。右にタンデムに乗るお父さんと少年、左にこの時代では珍しいと思われる太腿も露わにホットパンツで自転車に乗るセクシーなお母さん。




★マツダR360クーペの当時物玩具・模型
ブリキ製は萬代屋(バンダイ)の大小サイズと旭玩具製作所の計3種、ミニカーはモデルペット13番と大盛屋ミクロペット7番の2種、プラモデルはアサヒ模型/大滝製作所が概ね1/24スケールのキットを発売しています。その他にプラ製の駄玩具の類が数種類あり、更にメーカーの東洋工業(現マツダ)がノベルティとしてアンチモニー製金メッキモデル(煙草入れではなくライター)を出しています。その中から今回は旭玩具製のブリキモデル、メーカー不明の1/45スケール鉛筆削り、1/24スケールアサヒ模型/大滝製作所のプラモデルをご紹介し、更に近年リリースされたR360のミニチュアについてもこの機会に併せてご紹介することとします。



【1960年マツダR360クーペ KRBB型 実車主要スペック】 (1960 Mazda R360 Coupe Type.KRBB/KABC Specification)
全長2980 mm・全幅1290 mm・全高1290 mm・ホイールベース1760 mm・車重380kg・駆動方式RR・強制空冷 V型2気筒OHV 4ストローク356 cc・最高出力16 ps/5300 rpm・最大トルク2.2 kgm/4000 rpm・最高速90km/h/・燃費32km/ℓ・シャシー打刻開始番号:60-KRBB-10001・販売価格MT30万円/AT32万円



【chapter Ⅰ 旭玩具製作所1/19スケールブリキのマツダR360クーペ】

【アサヒ玩具製作所1/19スケール1960年マツダR360クーペ ブリキ製モデル玩具 主要データ】(1/19scale 1960 Mazda R360 Coupe by ASAHI TOY CO.,LTD. Tinplate model Toy KEY DATA)

・商品名: マツダR360クーペ
・旭玩具製作所 製品番号(製品管理番号): No.3569
・主要素材: ブリキ
・全長: 158㎜(実車比1/18.9)
・全幅: 70㎜(実車比1/18.4)
・全高: 65㎜(実車比1/19.8)
・ホイールベース: 87mm(実車比1/20.2)
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 縦75㎜×横163×厚さ65mm
・動力: 後輪フリクション(1stモデル)、前輪フリクション(2ndモデル)
・ボディ塗色: 空灰色、卵黄色、あずき等
・シャシー再現: 殆どなし
・発売時期: 1961年(昭和36年)6~7月頃
・販売価格: 都内最低小売80円、地方最低小売100円
・入手難易度: 10段階評価でレベル5程度(1stモデルは、レベル8程度)
・2021年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 6~10万円程度 (箱付未使用美品の場合、1stモデルの美品は高評価)


●東京玩具商報1961年8月号 旭玩具製作所マツダR360クーペ広告(国立国会図書館の蔵書より複写)
「新製品」と記載されているため、発売は1961年(昭和36年)6~7月あたりの発売と推定。
1960年(昭和35年)暮れに発売された萬代屋(現バンダイ)のR360クーペより半年程度遅れての発売だったようです。都内80円、地方100円が各最低売価と記載されています。このブリキより遥かに小さな同じ旭玩具のダイキャスト製ミニカー「モデルペット13番1/42マツダR360クーペ」は全国統一価格150円だったことから、モデルペットのクーペ2台分の300円を出せばブリキのクーペは3台買えたこととなり、ブリキ製品に比べてダイキャストミニカーが高価なモノであったことが判ります。



●旭玩具製作所1962年総合カタログ日本語版に掲載のマツダR360クーペ


何とも魅力的な国産車ブリキ玩具ばかりの1頁



●旭玩具製作所1964年総合カタログ日本語版に掲載のマツダR360クーペ
1963年・1964年・1965年版カタログまでR360クーペは毎年同じ写真が使い回されています。




●旭玩具製作所1/19スケール1960年マツダR360クーペ 空灰色 (1stモデル・箱付・美品)
実車カタログでサマーセットブルーと記載されているカラーよりも薄く淡い色合いながら、リアルな印象の色味です。リアエンンジンフード上のカバーが別パーツとなっている稀少な1stモデル。現存個体の大半はパーツの省略された2ndモデルで、アンティーク・トイ市場に現れる旭玩具のR360クーペの中にこの1stモデルは10台に1台もない印象です。










フロントフード中央に「m」を図案化したマツダマークの彫込








手前は大きさ比較用1/42スケール全長7センチのモデルペット13番R360クーペ




室内プリント




リアトレイにサンタ印のATC旭玩具商標


シャシー裏




●旭玩具製作所1/19スケール1960年マツダR360クーペ 卵黄色 (2ndモデル・箱なし・美品)
リアエンジンフード上のパーツが省略され一体成型となるなどコストダウンされた2ndモデル。大量に生産されて2ndモデルでは金型が消耗してシャープさが失われています。


1stモデルでは実車同様の三角形だったテールライト部品が実車とは異なる縦長の形状に変更されています。










1stモデルでは後輪マウントで実車同様に後輪駆動だったフリクションが、何故か前輪マウントの前輪駆動のフリクションに変更されています。




●旭玩具製作所1/19スケール1960年マツダR360クーペ あずき色 (2ndモデル・箱なし・フロントフード塗装傷み難有)
これも2ndモデル。初期の実車のイメージカラー。














●旭玩具製作所1/19スケール1960年マツダR360クーペ 大集合!!








手前は1/42スケールで同じ旭玩具が発売したモデルペットR360クーペ






●マツダR360クーペ 当時物ミニチュアモデル 大集合!!
奥の大きいものから順にバンダイ1/12 、バンダイ1/16、旭玩具1/19、大盛屋1/35、モデルペット1/42










【chapter Ⅱ 1/45スケール マツダR360クーペ プラ製鉛筆削り】
全長65㎜×全幅28㎜。1/42スケールのモデルペットより若干小さい1/45スケール程度。文具店でも販売されたと思しき鉛筆削りながら、透明スケルトンのルーフ部分も含めてR360の実車が割合丁寧にスケールダウンされています。現存数の少ない珍品。




ボディ右横の丸穴に鉛筆を差し込み回して削ります。


透明ルーフを外して削りカスを捨てます。


左から1/19旭玩具ブリキ、1/42モデルペット、1/45鉛筆削り




【chapter Ⅲ アサヒ模型~大滝製作所1/24スケール程度マツダR360クーペ プラモデル】

●三ツ星商店1962年版?カタログに掲載の大滝製作所マツダR360クーペ初版
卸価格130円と記載があり、玩具・模型の卸価格は売値の65%が標準であったため、模型店等での標準市販価格は200円だったものと推定。


このカタログには三和模型のポルシェ356Aスピードスター、山田模型のダットサントラック222型等、魅力的な国産プラモデル黎明期のキットが満載。




●アサヒ模型「マツダR360クーペ・プラモデル」
大滝製作所のR360クーペの最初の金型は短期間で消滅したアサヒ模型製。アサヒ模型の箱のイラストは1961年にデビューしたツートンカラーのデラックスが描かれています。本体サイズ:全長130㎜×全幅53㎜。箱サイズ:縦90×横213×厚さ45㎜。組立説明書のサイズは縦265×横200㎜。






●大滝製作所「マツダR360クーペ・プラモデル」(1st・初版)


初版に封入されているモーターの箱には大滝のロゴマークとマツダR360クーペのイラストが描かれ、「クーペ用特製モーター」の印字があります。


組立説明書






●大滝製作所「マツダR360クーペ・プラモデル」(2nd・再版)
なかなか魅力的な箱絵(Box Art)。






●大滝製作所「マツダR360クーペ・プラモデル」(3rd・再々版)


箱絵は残念ながら全体にかなり色が飛んでしまっています。



●大滝製作所「マツダR360クーペ・プラモデル」3種類
上から初版・再版・再々版




【chapter Ⅳ近年発売のマツダR360クーペ ミニカー】
2020年はマツダ創立100周年ということで、1/43スケールのマツダ・オフィシャルミニカーも発売になっているようですが、残念ながら気付いた時には完売していて入手できていません(再生産もされるようですが)。今回は近年リリースされたR360のミニカーを幾つかご紹介します。

●DNA Collectibles 1/18スケール1961年マツダR360クーペ デラックス
2018年発売。レジン製。限定350台(320台との情報もあり)。全長165㎜。DNA品番:000006。国内価格:税抜25000円前後。これまでに出たR360クーペの立体造形物の中では文句なしに一番出来の良いモデル。

DNAシールの貼られた輸送用ダンボール箱に入れて売られています。


ダンボールを開けるとタグの付いた黒い布袋が出て来ます。タグには製品情報が記載されています。


マツダのApproval No.(製品化許可番号) 20034と記載されています。














泥除けのマツダマークがいい味を出しています。



●DNA1/18スケール1961年マツダR360クーペDX公式動画



●1961年マツダR360クーペ デラックス 空色/クリームツートンのミニチュア3種の並び
奥から1961年発売バンダイ製ブリキ大サイズ1/12スケール(全長240㎜)、2018年発売DNA1/18スケール、2007年4月25日発売Norev国産名車1/43スケール(全長69㎜)。バンダイのみ当時物。










●書店売りアシェットコレクション1/24国産名車Vol.31 1960年マツダR360クーペ
全長125㎜。2017年11月14日号。ドア開閉アクション付にも関わらず、ドアとボディのチリの合い方は完璧でプロポーションの崩れは殆ど見られません。当時物も含め開閉アクションのあるR360クーペのミニチュアはこれが初めて。




ドア開閉♪


内装も造り込まれています。



●1/18DNA、1/24国産名車、1/43国産名車、1/24大滝プラモ完成品、1/19旭玩具ブリキの並び




※マツダR360クーペの実車カタログについては、2012年9月28日の「自動車カタログ棚から」シリーズ第61回記事をご参照ください。



※バンダイ製マツダR360クーペについては、2020年1月26日の「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第46回記事をご参照ください。





★オマケ(その1): 東洋工業マツダR360クーペ 取扱説明書2種
実車を持っていなくともパラパラと頁をめくればオーナー気分を味わえる取扱説明書。2冊共に判型は概ねA5サイズ。何れも発行年月の記載はありませんが、横判の「運転のてびき」と印字のある方が1962年あたり、縦判の「使用説明書」と印字のあるものはデラックスグレードが廃止された1965年以降と推定。R360クーペの生産台数は65,737台のため、R360の取扱説明書が何種類発行されたのかは不明ながら、少なくとも生産台数以上の数の取説が印刷/発行されているものと思います。




運転席周りの解説


給油箇所一覧表




★オマケ(その2): 2021年2月トミカ新製品
2021年2月20日(土)はトミカ新車発売の第3土曜日ということで一通り買ってきました。今月は40番1/64現行シビックTYPE R(2020年10月のMCモデル)の通常品の白と初回の黄色、52番マツダCX-5河川パトロールカーが発売になっています(各税抜1台450円)。今月はやはり河川パトロールカーが一番魅力的な出来ですが、最近のトミカの新車はドアやリアハッチの開閉ギミックが基本なくなってしまったのが何とも残念です。




国土交通省 河川パトロールカーのプリントやルーフ上の「作業中」のサインがそそります♪




★オマケ(その3): 今日のビートルズ「She Loves You」 1963
ちょっとベタながら、初期のビートルズを代表するような立ち位置にある1曲。改めて聴くと、この時代のビートルズの勢いに圧倒されますyone☆


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