★在宅勤務
勤め先まで片道大体1時間、在宅勤務になると往復2時間の通勤時間がなくなり時間の余裕が出来ます。在宅になって睡眠時間が増えたという声をよく聞きますが、私の場合、在宅でない日の前日は23時までに眠るのが、次の日が在宅だと金曜日と同様についつい夜更かししてしまうので睡眠時間そのものは大して変わらなかったりしますw☆
★コロナ禍は解消?
都内ではまだ1日200人を超える新規感染者が出ている中で10月1日(木)からは GoToトラベルキャンペーンに東京発着も追加となり、もう特別な日常ではなくなったとして、勤め先では在宅勤務を認めるのは10月9日(金)までとし、10月12日(月)からは在宅勤務は原則認められなくなる見込みです。しかし、考えてみると在宅でも問題なく出来る仕事を在宅では出来ないようにする理由は、管理者側の目が行き届かない在宅勤務では何かと心配だからという判断があるようです。☆☆
★閑話休題
今回は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第92回記事として、イチコー(一宏工業)の1962年フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1500タイプ3をご紹介しますne☆
前回に引き続き、また国産車ではない記事ということで「古い日本車以外は全く興味がないのよ、つまらないなあ」という読者の方も居られると思いますので、今回はオマケの1つとして1971年(昭和46年)時点の興味深い中古車情報を国産車を中心にUPしますので御笑覧頂ければ幸いです☆☆☆
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●フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1500
フォルクスワーゲン・カルマンギアは、ワーゲン・ビートル1200(タイプ1)のシャシーをベースにイタリアのカロッツェリア・ギアがデザインした2+2クーペ・ボディをドイツの名コーチビルダー・カルマン社が製作し、1955年(昭和30年)から1973年(昭和48年)まで18年間も生産・販売されています。これは丸味を帯びたボディが非常に美しい、所謂カルマン・ギア・タイプ1です。
このタイプ1カルマン・ギアとは別に1962年(昭和37年)の夏、所謂VWタイプ3(1500/1600)のシャシーをベースとして窓面積を広く取りシボレー・コルベアのコーヴェア・ルックの影響も受けた少々アクが強く昆虫的なデザインの2+2ボディを載せたカルマンギア1500(タイプ3」が登場しています。タイプ3カルマン・ギアは発売1年後の1963年(昭和38年)の夏には1500S、発売3年後の1965年(昭和40年)には1600ユニットに換装されパワーアップが図られたもののオリジナル・カルマンギア(タイプ1)のような万人の心に響く美しさを持ってはいなかったために販売は不調なまま1969年(昭和44年)までの7年間で生産を終えています。カルマンギアの生産台数、クーペ約36万台、カブリオレ約8万台の合計約44万台のうち、タイプ3カルマン・ギアの生産台数は10分の1以下の4万2000台強に終わっています。
●フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1500(タイプ3)の模型・玩具
カルマン・ギアは実車の人気を反映して玩具・模型の世界でもタイプ1の方が圧倒的に人気は高く、当時物のブリキ玩具ではアサヒ玩具・アルプス・カナメ産業・バンダイ等が手掛け、当時物のミニカーでは英ディンキー、大盛屋(カブリオレ)、レゴ等がリリースしています。またタイプ1カルマン・ギアの近年のミニカー・プラモデル等の立体造形物はミニチャンプスの1/43ミニカーやタミヤの1/24プラモデルを始め夥しい種類が発売されています。一方、タイプ3カルマンギアの当時物のブリキ玩具はイチコーと島崎、当時物のミニカーは英コーギーと独Sikuなどがありますが、実車の不人気を反映してか近年のミニカー等の立体造形物はタイプ1のみでタイプ3は見かけないように思います。
●1965年フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1600 実車カタログ梁瀬発行日本語版より




ダッシュボードの意匠はカルマン・ギア・タイプ1とは全く異なります。

【1962年フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1500(タイプ3)実車 主要スペック】 (1962 Volkswagen Karmann Ghia 1500 Specification)
全長4280mm・全幅1620mm・全高1335㎜・ホイールベース2400㎜・車重910kg・RR・空冷 水平対向4気筒OHV 1493ccエンジン リア縦置・最高出力45ps/3800rpm・最大トルク10.8mkg/2000rpm・変速機4速MT・乗車定員2+2・燃料タンク容量40ℓ・最高速度145 km/h・梁瀬国内販売価格:1962年~1964年の1500時代は正規輸入なし?
【イチコー1/20スケール 1962年 フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1500(タイプ3)主要データ】(1/20scale 1962 Volkswagen Karmann Ghia 1500 Tinplate Toy KEY DATA)
・商品名: イチコーのカルマンギヤー (箱の印字)
・イチコー 製品番号(管理番号): 1264(ノーマル)・1065(POLIZEIフリクション)・0765(POLIZEI電動)・0865(POLIZEI電動リモコン)
・基本素材: ブリキ
・発売時期: 1964年(昭和39年)頃
・販売価格: 都内小売140円・地方最低小売150円
・全長210mm (実車比:1/20.4スケール)
・全幅80mm (実車比:1/20.2スケール)
・全高68㎜ (実車比:1/19.6スケール)
・ホイールベース118mm (実車比:1/20.3スケール)
・箱サイズ: 縦85×横215×高さ70㎜
・ボディカラー: 水色ツートン・赤/灰 等
・動力: 後輪フリクション
・シャシー再現: なし(FR車風の浮彫)
・バリエーション: ノーマル(フリクション)、POLICE(フリクション・電動)、POLIS(フリクション・電動)、POLIZEI(フリクション・電動・電動リモコンの3種)・POLITIE(フリクション・電動)・・・・・計10種類以上
・入手難易度: 10段階評価で6~7程度
・2020年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 2.2~4.5万円程度 (箱付未使用ミントコンディションの場合)
●一宏工業(イチコー)1965年版総合カタログより(筆者蔵)
このカタログにはカルマンギア各国警察車両はPOLIZEIのみが掲載され、POLICE仕様、POLIS仕様、POLITIE仕様は掲載されていません。
・品番1264 カルマンギア(ノーマル)・・・既に製品は出来ていたはずですが製品写真ではなく実車の写真が使われています。

・品番1065カルマンギアPOLIZEIフリクション

・品番0765カルマンギアPOLIZEI電動

・品番0865カルマンギアPOLIZEI電動リモコン

●イチコー1962年1/20スケール フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1500(箱付)
イチコー製VWカルマンギア1500は稀少なタイプ3カルマンギアのリアルタイムに発売されたブリキ玩具。ダッシュボードのプリントは3連の丸型メーターなど比較的正確に再現されていますが残念ながらハンドルは別パーツでなくプリントで済まされています。POLIZEIなどの各国警察仕様に比べるとノーマル仕様の現存数はやや少な目です。





リアナンバーは「ICHIKO」


英CORGI 239番1/47カルマンギア1500(全長92mm)との大きさ比較


「イチコーのカルマンギヤー」の印字

室内のハンドルはプリント表現

リアトレイにPUイチコー商標

シャシー裏にはFR車風の浮彫

この空色ツートンのカラーリングは同じイチコーが同時期に製造・販売した横目のセドリックとも共通。


●イチコー1962年1/20スケール フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1500「POLIZEI」(箱付)
品番1065のカルマンギアPOLIZEIフリクション仕様。イチコー製緊急車両に多いフリクション駆動に連動してルーフのライトが左右に首を振るギミック付。





リアナンバーは「KARMANN」

リアエンジンフードには実車同様のスリット

箱左下に印字されているパテントNo.527023はフリクションに連動してルーフのライトが首を振るギミックの特許でしょうか。


ノーマルと同じ室内プリント

リアトレイにPUイチコー商標

ノーマルと同じFR風のシャシー裏

●イチコー1962年1/20スケール フォルクスワーゲン・カルマン・ギア1500ノーマルとPOLIZEIの並び




ノーマルとPOLIZEIの箱

右上のカルマンギア・タイプ1はカナメ産業製ブリキ(友情出演)




★オマケ(その1): Siku V248番 VW1500カルマンギア
ヤフオク2020年9月27日(日)終了の画像。2万1510円と高額でした。オークファンで調べると前回ヤフオクに出た際が1万5000円程度でしたので、今後まだ上がる可能性あり?
このSikuは未入手のため1台欲しいところなのですが、3インチとしては高額のため気楽には買えない金額です。3インチミニカー界の巨人テニアン師匠がいつもレアな3インチを入手しているeBay(イーベイ)でも、このSikuのカルマンギア1500は日本円に換算すればヤフオクと同じ位に高額なのでしょうか。

2万1510円




箱は汚れが目立ちます。

シャシー裏にV248の刻印

★オマケ(その2): CARトップにみる1971年(昭和46年) 6月の中古車相場
CARトップ1971年6月号に掲載された中古車販売店の広告から12台を抜粋。1971年6月と言うと私は小6の1学期だったのですが、1968年式前期型トヨタ2000GTが新車価格の238万円よりも安い200万円、1968年式2リッター/ショートホイールベースのポルシェ911Sが新車価格510万円より200万円以上も安い295万円のプライスで広告が掲載されています。但し、1971年は大卒初任給が4万円台半ば、サラリーマンの平均年収が100万円に届くかどうかという時代であったため、2020年現在の貨幣価値は1971年の大凡5倍程度ということとなり、トヨタ2000GTの200万円は今なら1000万円、ナロー2リッター911Sの295万円は今なら1500万円といったところでしょうか。
(1) 1965年カルマンギア・タイプ3・・・・・40万円
今回のメイン記事のタイプ3カルマンギア。6年落ちで走行2万キロ。梁瀬の正規輸入車でしょうか。

(2) 1968年トヨタ2000GT・・・・・200万円
3年落ち、走行1万キロの前期型。

(3) 1971年マーキュリークーガー・・・・・400万円
未走行の新車と記載されていますが、まだ恐竜のような巨体だったこの時代のアメ車は高価。当時、一体どんな人が買ったのでしょうか。

(4) 1967年フェアレディ2000・・・・・28万円
4年落ち、走行2.8万キロ、ハードトップ付。年式からすると現在人気の高いローウインドの初期型SR311。

(5) 1965年フェアレディ1600・・・・・24万円
6年落ち、走行4.5万キロ。年式からすると作りの良かった初期型SP311でしょうか。

(6) 1970年ベレット1600GTR・・・・・73万円
1年落ち、走行1.4万キロで新車価格116万円の4割引に近い価格は割安。

(7) 1966年ベレット1600GT・・・・・26万円
5年落ち、走行4.2万キロ。1966年の内外観MC後の2灯ベレG。

(8) 1965年ホンダS600・・・・・15万円
6年落ち、走行4万キロ。内外観上と記載されていますが安いです。CARトップの同じ号にS600クーペ11万円という広告もあり、この時代がホンダスポーツの底値だったのでしょうか。

(9) 1969年ハコスカGT-R・・・・・92万円
2年落ち、走行2.9万キロ。内外観・エンジン共最高と記載されています。名機S20を搭載した4枚ドアのPGC10の新車価格150万円と比べると4割程度価格は落ちています。

(10) 1967年スカイライン2000GTB-Ⅲ・・・・・24万円
4年落ち、走行2.8万キロ。内外観・エンジン共極上と記載されています。ウェーバー3連キャブ付のGTBの新車価格は約90万円だったのが、4年落ちにしても極上で24万円は割安に感じます。

(11) 1967年クラウンスーパーDX・・・・・21万円
4年落ち、走行3万キロの2代目クラウン最終。ボディカラーは黒、内外観・エンジン共上と記載。クラウンはこの広告が掲載された年の2月に4代目60/70系クジラにフルチェンジしており、既に2世代前となったこの2代目は最終年式でも新車価格の5分の1程度と格安です。この1971年時点で新車から既に7~8年を経ていた2代目初期の涙目・丸テールともなると、もし潰されずに中古市場に出ても10万円以下の捨て値だったのではないでしょうか。

(12) 1968年クラウンS・・・・・42万円
3年落ち、走行3.4万キロの3代目50系クラウン前期。上掲の2代目最終と1年違うだけで走行距離もこの3代目の方が多いにも関わらず2倍の価格。走行距離や状態よりも年式やモデル世代により中古車の値段が決まったことが判ります。3代目クラウンS前期の新車価格はスーパーDXより高い112万9000円だったのが新車の4割弱程度まで落ちています。

★オマケ(その3): CAR GRAPHIC 2020年11月号通巻716号
212頁。税込1300円。マツダ100周年特集としてR360クーペや100年史編纂事務局所蔵の三輪カタログなどの記事、トヨタ博物館所蔵の戦前の雑誌/カタログ記事、義父から受け継いだ極めて魅力的な品川5ナンバーの1966年前期いすゞベレット1600GT(大野 隆氏所有)の記事など見逃せない内容が多く、久々にカーグラの新刊購入。マツダ100年史(エピソード編・正史・資料/図録編の3部構成)は、自動車のヒストリーに関心のある向きなら是非目を通したい書籍ながら、関係者への配布のみの非売品とのことで実に残念。

マツダR360クーペ記事

マツダで保存されている貴重な三輪カタログ等の史料

トヨタ博物館資料室。残念ながら一般には非公開。

保存されている戦前の雑誌、カタログ

品川5ナンバーの極めて魅力的な1966年前期いすゞベレット1600GT


初期型ベレG特有の魅力的なコックピット

★オマケ(その4): 講談社ウルトラ特撮Vol.6「ウルトラQ」
2020年9月26日(土)発売・36頁・税抜630円。ついに出たウルトラQ特集号。エボ☆さんの記事で発売されていることを知って遅ればせながら昨日10月3日(土)に購入。10月10日(土)発売の次号Vol.7は待ち焦がれていたという人も多いあの怪奇大作戦特集号です♪

切通理作氏(1964年2月21日-)による国産特撮史に於けるウルトラQの立ち位置を解説した序文。

★オマケ(その5): 今日のビートルズ「Doctor Robert」 1966
アルバム「リボルバー」B面4曲目。ジョンの遺した名曲の一つ。