★気が付けば12月も半ばですね。
1年経つのがホントに早いと感じるのは私が歳をとったせいでしょうか。
12月15日(日)から早くも2020年の年賀葉書の差出しも始まりますが、近頃は年賀状なんて出さないよ~という人も増えているようですよね。しかし、長いこと連絡を取り合っていない人などは宛先不明で戻って来なければ、返信がなくとも元気でいるんだなという生存確認が出来たりします☆☆
★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクション」シリーズ第40回記事として米澤玩具の1/16スケール初代シルビアをご紹介しますne☆☆☆
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★玩具・模型の初代シルビア
1960年代当時、まだ子供だった私自身を含め初代シルビアはスペシャルなクルマとして認識され、玩具・模型の世界でも実車の製造/販売と同時代に夥しい種類の製品がリリースされています。イチコー(一宏工業)のブリキ、プラボディ/ブリキシャシーでボンネット開閉アクションも備えた米澤玩具(小ぶりのブリキやプラ製小サイズのスロットカーも有)、木村物産の1/12スケールラジコン、米澤玩具「ダイヤペット」とアサヒ玩具「モデルペット」のミニカー、三共や今井科学等のプラモデル、日産自動車ノベルティの煙草入れといったモノ達です。
この中から今回は初代シルビアの当時物スケールモデルの中では最もシャープな造形で出来の良いプラボディ/ブリキシャシーの1/16スケールの米澤玩具(ヨネザワ)製品をご紹介します。
【1965年ニッサンシルビア CSP311型 実車 主要スペック】
全長3985mm・全幅1510mm・全高1275mm・ホイールベース2280mm・車重980kg・FR・水冷4気筒OHV1595cc・最高出力90ps/6000rpm・最大トルク13.5kgm/4000rpm・4速フルシンクロ・乗車定員2名・最高速度165km/h・0-400m:17.9秒・販売価格120万円
【米澤玩具1/16スケール1965年ニッサンシルビア プラ/ブリキ混合モデル玩具 主要データ】
(1/16scale 1965 Nissan Silvia Type CSP311 by Yonezawa Toys Plastic/Tin model KEY DATA)
・商品名: ニッサンシルビア
・米澤玩具(ヨネザワ) 製品番号(製品管理番号): フリクションNo.403、マジックモーターNo.541、パトカーNo.466、スピコン(電動リモコン) 不詳
・全長245㎜(実車比1/16.3)
・全幅92㎜(実車比1/16.4)
・ホイールベース142mm(実車比1/16.1)
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 縦100×横250×厚さ80mm(フリクション仕様)
・箱: フリクション・マジックモーター・スピコン・パトカーの4種(?)
・基本素材: ABS最高級プラスチック(ボディ)、ブリキ(シャシー・室内)
・ボディカラー: 赤・白/黒(パトカー)
・動力: フリクション・マジックモーター・電動(スピコン)
・ギミック: ボンネット開閉
・シャシー再現: 軽度にあり
・販売時期: 1967年(昭和42年)~1971年(昭和46年)頃(1970年以降はパトカーのみ販売)
・販売価格: フリクション:都内330円/全国360円・マジックモーター:都内420円/全国460円・スピコン:都内1200円/全国1260円
・入手難易度: 10段階評価で7程度
・2019年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 3.5~6万円程度 (箱付未使用美品の場合)
●トイジャーナル1967年10月号 表紙(国立国会図書館の蔵書より複写;以下同)
この号の表紙はヨネザワのスピコンドライブシリーズ5台(原本はカラー)。シルビアの他、トヨタ2000GT、RT40コロナ、ベンツ、サンダーバード。国会図書館の蔵書には表紙に納品日印が押印されています。


●玩具商報1967年10月15日号 米澤玩具 広告(同上)
スピコンドライブシリーズの広告。東京売価と全国売価が逆に印字されています(通常は東京売価の方が安価)。価格はトヨタ2000GTとサンダーバードも掲載されていますが、シルビアの写真のみが掲載されていることから、シルビアは新製品だったものと推定出来ます。


●トイジャーナル1968年3月号 米澤玩具 広告(同上)
マジックモーターの自動車玩具の広告。掲載された中でシルビアは飛び抜けて出来が良いことが判ります。


●米澤玩具1971年版総合カタログより
初代シルビアは1970年代に入っても警視庁パトカーだけカタログ落ちしないで生き延びています。


●米澤403番 1/16スケール1965年日産シルビア フリクション仕様
1979年(昭和54年)の夏、都内私鉄沿線のとある駅前商店街の玩具店の片隅にこれを発見した時は狂喜乱舞したことを思い出しますが、1979年の時点ではまだ10年少し前の製品だったことになり、1979年を2019年現在に置き換えれば時系列的には2008年あたりの製品を見つけた位の話になり、まだそれ程の時間は経っていなかったことになります。しかし、現在の10年と当時の10年とでは時の流れの感覚が大きく異なっていたように思えることも確かです。
同時代のイチコー製ブリキのシルビアと比べて、プラ成型の強みを生かしたシャープな造形でエンブレム類もシャープにモールドされ、室内は従来のブリキ玩具と異なりメーター部分やセンターコンソール、シフトノブ、シートにプラ製の別パーツが奢られ実車の白内装の豪華なムードが立体的に造形されています。箱には「お子様に最適な丈夫で安全なA・B・S(最高級プラスチック)製品です。」と印字されています。





ボンネット開閉

エンジンの造形


ブリキ製シャシー

サイドマーカーは別パーツ



立体的な室内の造形

リアトレイに桜にYの字の米澤ロゴ

●米澤541番1/16スケール1965年日産シルビア マジックモーター仕様
箱に「電池のいらないマジック・モーター」「1mのバックで15mつっ走る!!」と印字されています。マジック・モーターというのは、何ことはない現在のプルパックモーターのことで、1960年代半ば頃に開発され従来のフリクションモーターに代わる新世代の動力方式として製品化された初期の1台だったと思われます。フリクション仕様とはボディ色の赤の色味が異なりヘッドライト・レンズの色も異なります。





ボンネット開閉


●米澤466番1/16スケール1965年日産シルビア高速パトロールカー
動力はフリクション。ノーマル仕様が絶版となった後もこのパトカーのみ米澤玩具1971年版カタログまで掲載されています。箱絵とは異なりボンネットを黒塗りとし、ボディは白一色のままで警視庁のシールを貼り付け、赤色灯とサイレンを付けた製品。ボンネット開閉アクションは受け継がれています。





ボンネット開閉


●米澤玩具1/16スケール初代シルビア 集合!
小さいシルビアは大きさ比較用のホットウィール。





箱3種

※初代シルビアの実車カタログについては、2012年11月26日の「自動車カタログ棚から」シリーズ第89回記事をご参照ください。
★オマケ(その1): ホットウィール1/59スケール程度 1965年日産シルビア
一つ目のオマケは今回の本題の大きさ比較用に載せたHW新製品の初代シルビア。台紙にCSP311と型式名が印字されているのが何ともナイスです。日本のビンテージカーが続々とラインナップに加わっている近年のHWですが、ついに初代シルビアが製品化されたとはビックリンコ(びっくり仰天)です。国産名車としては外せない1台にも関わらずTLVではいまだに出ていないのが不思議と言えば不思議。しかし、HWで初代シルビアが出るとは10年前には誰もが予想しなかったことかも。



★オマケ(その2): 2019年12月トミカリミテッドヴィンテージ・ネオ(1/64スケール) 新製品
今月は残念ながらTLVの新製品はなく、TLV-NEOのみ4台登場。LV-N195aとして2004年5代目いすゞエルフ後期型パネルバン「セブン・イレブン」(税抜5000円)、LV-N品番なし1973年フェラーリ365GT4BB赤/黒(税抜5800円)、TLV-N192a/bとして1989年式マツダサバンナRX-7 GT-X(FC3S後期型)が2色(各税抜2400円)。最初、フェラーリだけ買うつもりだったのですが、トラックにはどうにも弱くエルフは現物を見たら欲しくなり入手。FC3Sは当時物トミカにもあるので、これも要らないなあと思っていたのに勢いで入手。1台入手すると今後出るカラバリも集めることになってしまいそうです(大汗)。
エルフは荷台部分がプラ製なのが残念。品番にaとあるので続々とバリエーション展開されると大変なことになりそうです。FC3Sはドアミラーが取付済なのに、フェラーリ365GT4BBはユーザー取付の別パーツとなっているのは残念。ユーザー取付パーツの場合、例え上手く付けられたとしてもミラー取付け前のサイズが丁度納まるように作られた箱には元通り仕舞えなくなるのが問題です。



●1970年代の永大グリップテクニカ1/28スケールと1/64スケールTLV-N フェラーリ365GT4BBの比較
グリップテクニカはサイズから来る迫力もあり、個人的にはTLVより遥かに魅力的に見えます。




★オマケ(その3): 今日のビートルズ「Anna」 1963
オリジナルではない初期のカバー曲ですが、やはりジョン・レノンの唄の上手さは尋常ではありません☆