★台風の方は大丈夫ですかー?風雨が酷くて、せっかく予定していたおデートを止む無く中止にしたなんて人もいるかもしれませんね。ここ東京は台風の進路が北寄りだったため大した被害もなしで済みましたが、昨日は気温が低かったです。夕方、Tシャツ1枚で出かけたら寒くて震えてしまいました(汗)。それが、台風が過ぎた今日はカンカン照りでいきなり35度の猛暑日になるというので、たった1日で猛烈な温度差ですね(@_@)
★さて今日は「自動車カタログ棚から」シリーズ第360回記事としてトミカやトミカダンディのミニカーでよく知られている日野HE後期型のカタログをご紹介しますNE☆☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★大型貨物自動車を運用する運輸業界の賃金は1980年代後半から1990年代初頭のバブル期に於いてはかなりの高額で、月収80~100万、年収では軽く1000万円を超えるというドライバーも多くいたそうだ。
中でも海コン(=カイコン: 海上コンテナ)のドライバーなら年収1000万円は確実に保証されたそうなのだが、現在では輸送運賃が低下し、特に孫請け会社などのドライバーなどでは海コン以外に近・中距離輸送なども併せてやらない限り、福利厚生を天引きした手取りでは月収20万円前後まで暴落しているそうだ。しかし海コンの場合は荷役作業がクレーンなどの機械作業で基本力仕事がなく、業界で長い経験があって心身も健康であれば70代半ばの後期高齢者で尚現役というドライバーもいるそうである。私など牽引免許どころから大型免許さえ持っていないので、幾ら海コンは荷役がないから歳とっても楽に出来るよ~などと聞いても(あくまでWeb情報で真偽の程は?ですが)、おいそれとは海コン・ドライバーにはなれず、簡単になれそうなのは普通2種免許さえ取れば出来るタクシードライバー位であったりするのですが(汗)
しかし、トレーラー車を咥え煙草で鼻歌交じりに何のストレスもなしに左右後方へバック駐車させたり交差点を左折したり出来るような技能を持つ人にはやっぱり憧れてしまいますよね☆
★日野自動車がドライバーの着座位置・アイポイントの高いハイキャブのトラクタ「HE」をデビューさせたのは1971年(昭和46年)7月。ONE・UP赤いエンジンと言われた新型の直噴V8のEF100型(ターボ350ps・ノンターボ280ps)とEG100型305psを搭載しての登場であった。
当初のHEは全長の長いトレーラーを牽引させる目的でフロント・オーバーハングが極めて短いレイアウトを採っていた。1975年(昭和50年)7月にはフロントオーバーハングが延長され、翌1976年(昭和51年)4月には内装が変更されてドライバーを包み囲むように湾曲した「悠々キャビン」となった。そして、1981年(昭和56年)5月のスーパードルフィン登場と入れ替えに生産を終了した。
【主要スペック】 1976年 日野HE346トラクタ9トン (1976 Hino HE346 tractor 9ton)
全長5545㎜・全幅2490㎜・全高2965mm・ホイールベース3200㎜・最低地上高250㎜・車両重量5720㎜・第5輪荷重9000kg・車両総重量14885kg・HMMS(日野マイクロ・ミシキング・スワール)EF100T型直接噴射式ディーゼル4サイクルV型8気筒13804cc・最高出力350ps/2400rpm・最大トルク110kgm/1600rpm・圧縮比16.2・噴射順序1-8-4-2-7-3-6-5・車両最前端からカプラまでの寸法4190㎜・カプラオフセット470mm・前廻り半径1900㎜・後廻り半径1540㎜・変速機6速MT・バッテリーNS150-140Ah×2個・燃料タンク容量150ℓ・タイヤサイズ10.00-20-14PR
★1976年4月 日野HEトラクタ 専用カタログ (A4判・日本語16頁)
掲載型式はHE336・356・366・346。1970年代の日野大型トラックのカタログは総じて入手が難しくヤフオクなどに出品されても1部当り5桁以上の高額となることが多いようです。手元の自動車カタログ棚にはHEのカタログは残念ながら、この1976年4月の「悠々キャビン」採用時の1部しかありません。昔からミニカーマニアの間では、「ミニカーになっている実車のカタログだけは集めておきたいよね~」といった話をすることが多かったのですが、このカタログもトミカやトミカダンディでミニカー化されていた関係で入手したものです。ミニカーと実車カタログを見比べて、ミニカーの出来不出来を観察するのは楽しいものです。
【中頁から】
「輸送革新の花形・HE、数々の新機軸を満載、注目の登場。」
輸送の大型化による効率アップ、中継輸送・ピストン輸送などの本格的システム化、コンテナリゼーションによる合理化等、輸送革新は確実な歩みを続けています。それと同時に、明日の輸送革新の担い手として、総合的に優れたトラクタの出現が強く待ち望まれていました。こうした要請に応え、日野技術陣が激しい意欲を燃やして取り組んだのが、日野HEトラクタ・新シリーズです。新しいキャビン、新しいエンジンを搭載。トラクタの新境地を開拓しました。さらに、一新された外観イメージ、各種のキメ細かい配慮が施された機構・連結装置・・・。満身に新機軸を秘め充実し切っての登場です。
第5輪荷重9トンの海コン用車・・・海コン用車は前バンパー左右にオーバーライダーが付く。
「エンジンの日野がキャビンを変えた。悠々設計、コクピット出現。」
「充実感が全身をつつむ。一分のスキも見せない信頼の操縦席。」
「Hino Micro Mixing Swirl=HMMS。燃焼効率を飛躍させた新・赤いエンジンの精鋭たち。-きわだつ燃焼効率・ミクロの渦流。」
EK100型/270ps・EF500型/315ps・EF700型/330ps・EF100T型350psの4種。
EF100T諸元
「信頼性を高め、トレーラ連結作業を一気にスピード化。」
・連結ホース部を1コック化、スライドレールを標準装備。
安全性確保のため、左ミラーを大型化・・・しかし、ハイキャブは左前方の死角が大きく危険との声が多かったこともHEの生産中止に繋がった。
カプラ解説
「堅牢・安全・耐久の一体化。日野技術の粋を集めたその機構。」
・トレーラへの連結適合性向上、安全性を高めたブレーキシステム(マキシ・LSV標準装備)
「輸送システム化の主役=HE汎用・海コン、充実のシリーズ。」
図面: 9トン
図面: 8.5トン
スペック
裏表紙
●1971年日野HEトラクタ
自動車ガイドブックVol.18(1971~1972年版)掲載の初期のHEトラクタ達。後期型に比べてフロントオーバーハングが極く短いことが判ります。
★オマケ(その1): 1974年日野ハイキャブトラクタHE 動画
この動画をアップされた「星一番」さんによる詳細な解説: 「映画「トラック野郎」シリーズでは一番星号のライバル車としてたびたび銀幕にも登場した日野ハイキャブトラクタ。実車を見たことがない世代の方でも、劇中でその姿を見て、このアメリカンコンボイ風のフェイスに見覚えがあるという方も多いのではないでしょうか?冒頭に紹介します写真は1986年に撮影したもので、製材を積んで現役で走っていた頃の姿です。引いている台車は2014年5月に処分されましたが、ヘッドは走り始めてから40年以上の時を経た現在も健在です。動画の最後にこのHEのオーナーさんの知人の方が80年代当時に乗っておられた非常に稀少なHHのダンプの写真も紹介しておきます。「HHのダンプ??何それ???」と思われる方も多いかと思います。それもそのはず、HHといえばHEのツーデフバージョンのトレーラーヘッドに与えられた型式で、カタログ上にはダンプの設定はありませんでした。そこを特別注文によりHHのシャーシにダンプボディを架装し製作された、単車なのにハイキャブというたいへん珍しいダンプが私の住む町に2台走っていました。今回紹介しているのと同じ会社が所有されていたのですが、もう1台のほうは撮影する機会に巡り合えず、記憶に残るだけとなってしまったことが悔やまれます。このHHダンプ、フロントのぼかしガラスやヘッドライトの丸4灯→角2灯化、それに伴いライトベゼルをウロコステンレスで製作、さらにフロントグリルもウロコステンレス製に換装と、細かなところにも手が加えられています。リアバンパーに「さそり」のアンドンが組み込まれていますが、このアンドンは後にHEのオーナーさんに譲り渡され、現在も大切に保管されています。それではノスタルジックな7分間をお楽しみください。」
★オマケ(その2): トミカダンディ50番1/60スケール日野HEセミトレーラーパネルバン「ナショナル」
全長23cm。ボディ&シャシー:ダイキャスト製、荷台プラ製。当時定価1350~1500円。このナショナル以外にもバリエーションは多数。風吹裕矢のロータス・ヨーロッパ・スペシャルは2017年9月発売のドリームトミカ新製品(1/59スケール)。
★オマケ(その3): トミカダンディ52番1/60スケール日野HEセミトレーラータンクローリー「日本石油」
全長21.53cm。ボディ&シャシー:ダイキャスト製、タンク部プラ製。当時定価1350~1500円。これも石油会社違いのバリエーション等多数。
★オマケ(その4): トミカダンディDT-031番 1/60スケール日野HEカートランスポター
全長25.5cm。ボディ:ダイキャスト製、荷台プラ製。当時定価1350~1500円。これは改番された最終製品。これもカートランスポーターセットに入っていたモノを含めてカラーバリエーションは多数。
●オマケ2~4の並び
★オマケ(その5): トミカ11-2-11 日野HEセミトレーラートランスポートタンク「牧場牛乳」スーパーギフト特注他
全長7.5cm。ボディ:ダイキャスト製。当時定価220円~360円。トミカでは1975年9月に11-2でHEトレーラーのタンクローリー、24-2でパネルバンが発売され、翌1976年10月にはロングトミカL1海コン20トン×2個積み、L2カートランスポーター、L3ダンプトレーラ、更に1977年10月にはL5海コン40トンコンテナ積みにもHEキャブが流用された。11-2のタンクローリーは中国製になった1990年代後半まで売られていたので発売から20年以上もの長寿を誇ったモデルです。何れもバリエーションが多数あり今から遡ってコンプリートに集めることは相当にハードルが高いと思います。画像はすぐに取り出せたモノのみ写しています。郵便車はイトーヨーカドーの2004年特注品。
↧
★1976年 日野HEトラクタ トミカ・ダンディ ~ 自動車カタログ棚から 360
↧