★こんばんは~♪
台風が近づいていますね(@_@) 東京も台風の進路によってはこの週末は雨の3連休となりそうな気配です。
しかし、4日も5日も記事のアップをしないでいるとやはりストレスが溜まる気がしますよね。今夜は少し時間があるので週末までアップを我慢しないで、日本初のポルシェのプラモデルをご紹介することにしますNE!!
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★恐らく日本で最初に発売されたポルシェのプラモデルは今回ご紹介する三和模型(サンワ)のポルシェ356Aカブリオレ (もしくはスピードスター)である。しかし、Web上を検索してみてもキットの画像は皆無であるため、本記事が少なくともWeb上初公開となるはずである。それだけ現存するキットの数も少ないということであろう。
業界誌「東京玩具商報」1961年1月号に本キットの広告が新製品として出ていることから、発売時期は業界誌が発行された1960年(昭和35年)12月の年末商戦向けだったものと推察できる。もし広告掲載までにタイムラグがあったとしても、このポルシェの発売時期は1960年の秋口か少なくとも夏以降であったと推察できる。三和模型が木製ソリッドキットからプラモデルに移行した時期は1959年(昭和34年)秋から1960年(昭和35年)春あたりにかけてと思われるので、このポルシェは三和模型のプラモ参入まだ1年目あたりのキットと推察できる。世界的に見てもポルシェのプラモデルはレベルの356スピードスター位しか存在しなかったため、世界で2番目に出たポルシェのプラモデルであったのかもしれない。日本製のポルシェのプラモデル第2号は恐らく今井科学の1/32スケール程度の1960年ポルシェ718スパイダーRS60。
★三和模型のキットには3桁の製品番号が印字されており、大雑把に以下の区分けがされていたようである。
No.100番台: 飛行機
No.200番台: 戦車・自動車・モーターサイクル
No.300番台: 戦艦・潜水艦・モーターボート
No.400番台: 風車・灯台・ピストル等の乗物以外
このポルシェ356Aのキットの製品番号は、No.210であるから200番台10番目のキットということになる。
★三和模型、日本文化教材(NBK)、三共製作所といった1960年代初頭に木製ソリッドキットからプラモデルに移行したメーカーは何れも東京台東区に本社を置いていた。
三和模型の住所は東京都台東区浅草蔵前2の17。創業者は高橋英夫氏である。三和模型は東京オリンピックの行われた1964年(昭和39年)には倒産し、多くの金型が東京プラモに引き継がれた。三和ブランドでプラモデルが販売されていた期間は5年に満たないと思われる。
【プラモデル・データ】
●発売元: 有限会社三和模型(1961年6月に株式会社に変更したため、再販品は株式会社化した後の製品)
●製品番号: No.210
●製品名: ポルシェ356A (PORSCHE356A)
三角窓のない造形はスピードスターにも見えるが、ウインドフレームが湾曲していないため普通のカブリオレのようにも見える。
●スケール: 1/24 (ちょうど1/24スケールとなったのは偶然?)
全長: 約16cm
全幅: 約7cm
●箱サイズ)
初版: 横25.2×縦11×厚さ4cm(横開けキャラメル箱)
再販: 横19×縦11×厚さ4cm(上下開き被せ箱)
●ボデイ成形色) 初版: 青、 再販: 赤
●モーターライズ: TKKマブチNo.15、単三電池2本使用(別売り)
●当時定価: 不明
●初版発売時期: 1960年(昭和35年)12月?
●三和模型1/24スケール 1959年ポルシェ356Aカブリオレ(スピードスター) 初版
何とも味のあるボックスアート。国内販売向けと輸出向けで外箱は共用されたらしく、組立説明書は日本語ながら箱に日本語の印字は全く見当たらない。
品番No.210
意外に良い感じの水転写式デカール
組立説明図
「有限会社三和模型」の印字
●三和模型1/24スケール 1959年ポルシェ356Aカブリオレ(スピードスター) 再販
カブリオレ乃至スピードスターの模型にも関わらず、あろうことか356Bクーペの広報写真が箱絵に使用された再販。箱が小さくなった以外に、パーツの成形色がケバケバしい色合いになり、初版に付いていたデカールが省かれ組立説明書も変更されている。
箱は変っても品番はNo.210のまま
パーツの色味がケバケバしくなりデカールが省略された。
デカールの貼り方説明が省略された組立説明図
●初版と再版のボディ比較
手前は大きさ比較用のトミカ1/59スケール・ポルシェ356スピードスター
●業界誌「東京玩具商報」1961年1月号 三和模型ポルシェ356Aの広告(国立国会図書館蔵)
これは三和模型自身が出した広告ではなく、大手玩具模型問屋の株式会社日本玩具(台東区南稲荷町82)が今井科学の鉄人28号プラモデルなどと一緒に掲出した広告。ポルシェが何と「ポリシュ」とされているのは、初版のパッケージには日本語がなかったため、広告制作者サイドではPORSCHEの読み方が判らなかったのであろう。既にモーターファンやモーターマガジンでポルシェ356が紹介されていた時代だが、特別カーマニアでもない普通の日本人にはポルシェの車名がまだあまり知られていなかったことを物語っているのではないだろうか。
「走るプラモデル スポーツカー ポリシュ」
★オマケ: デアゴスティーニ 1/8スケール マツダ・コスモスポーツ組立キット
2017年9月26日(火)に発売される第1号のみ490円、第2号以降は1790円で全100号というから全部買うと17万7700円。全長52cmの巨大なコスモスポーツ後期型が出来上がる。ウインカーの点滅を含め灯火類は全て点灯。1/2スケールのロータリーエンジンも付属する。今回のコスモスポーツでは、忙しくて作る時間がない、あるいは組み立てる自信がないという人のために組立サービス(組立工賃:一括払い5万9400円・分割払い7万5600円)も用意されている。組立サービスを申し込んだ場合には、マガジンのみ100号まで届き完成品は100号発売後の2019年9月以降順次お届けで遅延する可能性も有(組立依頼が殺到した場合など?)と記載されているから完成品が届くまで最低丸2年は待たなければならない。尤も以前のトヨタ2000GTの65号位まで続いたキットも私の場合は全て買うだけ買ってまだ部屋に未開封・未組立の箱の状態で山積みにしたままで今後どうすべきか困っているので(汗)、少々高い気もしますが組立サービスというのは意外に需要がありそうな気もします。でも、せっかく作るならMATカー仕様にした方がいいかもですね。
1/2スケールのロータリーエンジン付
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★三和模型1/24ポルシェ356A 日本初のポルシェのプラモ~プラモデル・コレクションから002
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