★オートマ車の坂道発進方法は?
自動車の運転免許を取ってから既に45年を超えていますが、オートマ車にはあまり乗っておらず、マニュアル車であれば鼻歌交じりに出来る急坂での発進がオートマ車ではどのようにして発進するのか手順が判らずまごつくことがあります。と言うより、発進しようとしても手順が判らず後ろにズリ下がってしまい、後続車からプープー鳴らされる事態になってしまうことがあります。オートマ車はクリープ現象もありアクセルに足を載せたままで基本大丈夫と聞きますが、急坂に於いては前にも後ろにも動かない程度に微妙にアクセルを踏んで同じ場所に待機することはなかなか難しく気を抜くとすぐ後ろへ下がってしまいます(大汗)。
これを防ぐにはマニュアル車と同様に急坂で止まったら、サイドブレーキを引き(踏み)、走り出す際はアクセルを踏んで動き出してからサイドブレーキを解除するといった手順を踏むのが良いのでしょうか。オートマ車の運転に慣れているという方に御教示頂ければ幸いです☆☆
★閑話休題
今回は先週に引き続き鉄道関連の記事としてカワイモデルをメインに国鉄70系電車の模型をご紹介します☆☆☆
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★国鉄70系電車
1930(昭和5)年から20年間、横須賀線の王者として活躍してきた旧32系電車が老朽化したための代替車両として1951(昭和26)年~1957(昭和32)年にかけて新製されたのが「スカ形」こと70系電車でした。80系2次車と同じ2枚窓の所謂「湘南顔」の前面スタイルや基本設計は80系と同一でしたが、車体は3ドアで63系/73系との合の子のようなタイプとし戦前の51系の流れを汲むセミクロスシートにより乗車可能人数を確保していました。
塗色は80系が湘南色(緑/橙)と関西急行色(ベージュ/茶)の2種のみだったのに対し、70系は他形式と混結され併結する先行形式の車体色に合わせた影響もあり、濃青/クリームのスカ色以外に緑/クリームの阪和線色、赤/黄の新潟色、京阪神緩行線用の茶色1色の所謂「茶坊主」と塗色のバリエーションが豊富だったため模型の素材としては打ってつけと言えます。
●秋葉原/松住町架道橋を渡る関西急行色の70系電車
1950年代後半、鶴書房(千代田区富士見町1-8)発行の育児絵本「でんしゃ」(B5判・12頁)より。画家不詳(ランプのような赤い画家の印が絵の右下に押されています)。橋は明らかに1932(昭和7)年に架けられた秋葉原の松住町架道で橋の下には旧塗装の都電やアメ車、遠方の中央線にはEF58牽引の客車列車が描かれています。新潟色のようにも見えますが絵本の発行時期からすると明らかに関西急行色を模したものと思われます。関西急行色は80系のみの塗色で70系には存在しないため、画家がこの塗色を気に入り70系に自由にアレンジして描いた1枚と思われます。

●1959年国鉄電車の並び
1960年1月発行/講談社の絵本ゴールド版「乗物画集(2)」より。80系は描かれた絵本が多いものの、70系が描かれた絵本は多くはありません。これは1959年の有名な国鉄の電車集合写真から起こされた絵。左から157系、153系、151系、155系、70系、更に後ろに80系の一部が描かれています。オリジナルの写真にはない157系の前の乗務員2名や上空のヘリコプターが描かれ、逆にオリジナルの写真に写っていた車両後方の給水タンクが省かれています。

ひかりのくに昭和出版ひかりのくに絵本「たのしいのりもの」より。絵:三浦けんじ画伯。これも明らかに上掲の絵と同じ写真にインスパイアされて描かれた絵。左から、70系・80系・151系・155系。この絵には元の写真に写っている給水タンクが描かれています。

●1959年国鉄電車せいぞろいオリジナル画像
1962年2月25日発行 ポプラ社の写真図鑑「電車・客貨車」巻頭カラー頁より転載。上掲2枚の絵の元となった写真。

●鉄道模型趣味(TMS)1951年6月号 No.33 表紙「新車回送する御茶ノ水-水道橋間の70系」
実車デビュー直後にTMSの表紙を飾った70系。高松吉太郎氏(1901年-1990年)撮影の有名な写真。

【1951年 日本国有鉄道クハ76 スカ形 制御車 実車 主要スペック】 (1951 Japanese National Railways Yokoska train typ. Kuha 76 Specification)
軌間1067mm・全長19,500mm・全幅2,805mm・全高3,650 mm・ 前後台車中心間隔13,600mm・台車TR45・電動発電機MH49-DM28(定格出力2kW)・座席定員60名。両数106両(クハ76001-76036・76037-76051の奇数・76052-76096・76097・76099・76101・76300-76315)
●模型と工作1965年11月号「特集:日本の鉄道車両・国鉄電車編」(B5判・116頁)
表紙は当時の16番国鉄電車達。最上段の70系クハ76は実車とは異なるもののPOPなカラーリングが魅力的なつぼみ堂製品。

101系・151系・153系等と共に70系の解説も掲載されています。

図面

●カワイモデルの国鉄70系
1957年のTMSに広告が掲載された後、1980年代には製造/販売休止期間が続いたものの半世紀後の21世紀初頭まで生産された製品。
鉄道模型趣味(TMS)1957年6月号 No.108 カワイモデル広告のクハ76。総真鍮製であることがアピールされています。

カワイモデル1957年版カタログNo.4に掲載されたクハ76とモハ70。クハ76の組立済ボディが380円、組立済/塗装済ボディが530円の他、紙製ボディキットにもクハ76があり95円と記載されています。下回りを含めた完全キットや完成品の記載はないことから、台車や床下機器等のパーツを自分で買い、自分で組み上げるのが一般的だったのでしょうか。

鉄道模型趣味(TMS)1998年12月号 No.648 カワイモデル広告の70系横須賀線色。クハ76の完成車体は上掲の1957年の530円の約30倍の1万5700円となり、完成車(完成品)は2万7000円(税抜?)と記載されています(モーター付モハ70の完成車は2万9800円)。

鉄道模型趣味(TMS)2003年1号 No.706 カワイモデル広告の70系各種。21世紀に入る頃から新潟色4連(完成品のみ11万5000円)を皮切りに阪和線色3連(完成品のみ8万4400円、モハTは2万5300円で別売)、茶坊主3連(完成品のみ8万4400円、モハ70Tを加えた4連は10万9700円)とスカ色以外の70系のバリエーションが3種も登場しています。長期間生産/販売されたスカ色以外の21世紀の追加バリエーションは生産期間も生産数も少ないと思われ殆ど現物を見掛けませんが、販売当時、カワイ製70系のバリエーション4種(色)を編成で全て買い集めた人もいるのでしょうか。

新潟色

阪和線色

茶坊主

カワイモデル1957年版カタログNo.4に掲載されたカワイモデル店舗外観。この時期はカメラ機材と鉄道模型の両者が看板に書かれ、DPE(写真現像)の文字も確認できます。

上掲の写真から20年の時を経た1977年のカワイモデル(プレスアイゼンバーン「とれいん」1977年11月号21頁より転載)。建物自体は大きくは変わっていません。この後、向かって左側にビル入口のある現在の建物に建て替わります。

川合社長(右)と長くカワイモデルに勤めていた方。この時期、オールドファンの語り草となっている「カワイのおねえさん」は既に居なくなっています。

●国鉄クハ76スカ形 各スケールの並び
大きい方から、1/45スケールOゲージ つぼみ堂ジュニア向け自由形(全長35㎝)、1/80スケールHOゲージ16番カワイモデル(全長25㎝)、1/150スケールNゲージ・アシェット・コレクションズ・ジャパン「国産鉄道コレクションVol.27」(全長13㎝)の各クハ76。つぼみ堂のクハ76フリーは、買うなら70系より上位ランクの80系を買ったということなのか同じつぼみ堂の大量に売られ現在でもよく見かけるクハ86に比べ数が少なく殆ど見かけませんが、よく70系の特徴を掴んだ自由形電車の傑作です。同じつぼみ堂の16番のクハ76等と同様に実車より明るくPOPな印象のカラーリングも魅力的です。




フロントビュー


リアビュー


左サイド

右サイド

RMライブラリー249号/250号 「横須賀線 70系時代」(上下巻)と。

●1/80カワイモデルと1/150国産鉄道コレクションのクハ76 横須賀線色と新潟色 2種の並び
カワイモデル製1/80のクハ76新潟色は2024年3月19日のカワイモデル営業最終日に店頭在庫として残っていたものを購入した新品ですが、前面向かって左側上部の運行番号表示窓を埋め補助タイフォンのカバーを付けた新潟色特有のディテールもきちんと再現されています。Nスケールの国産鉄道コレクションの方は、最初に出た横須賀色の単に色を替えた製品で前面ディテールの変更まではされていません。


●1/80カワイモデル 謎のモハ70「関西急行色」と横須賀色/新潟色 3種の並び
実物は80系のみで70系の関西急行色は存在しないにも関わらず、カワイ独特のメラミンラッカーの非常に美しい塗装が施された関西急行色のモハ70(右端)と横須賀線色(左端)と新潟色(中央)のモハ70の並び。



カワイモデル建替時に出てきたという稀少な関西急行色のクハ86のボディ(Webより借用/転載)。関西急行色のカワイ製80系中間車も存在するのでしょうか。

●1/150国産鉄道コレクションのクハ76 のバリエーション4種の並び
左から、横須賀色・新潟色・茶坊主・阪和線色。書店での定価は2200~2500円しますが、近くのリサ店に1両800~1000円で山積みになっていたものを購入。Nゲージは蒐集対象外ながら、国産鉄道コレクションは安価なため16番で持っている車両を少しずつ集めています。これが一番簡単に出来る70系コレクションでしょう。


★オマケ(その1): タツヤ310ブルーバード鉛筆削り駄玩系プラモデル 未使用1ダースシート
台紙サイズ:縦43㎝×横21㎝。プラモデルのボディ全長約65㎜。小スケールサイズの駄菓子屋30円売りプラモデル。310ブルーバードは台紙ヘッダーの絵と個々のヘッダーの絵のみで、本体はどう見ても310ブルには見えません。恐らく1960年代前半あたりの商品と思われ、プラモのナンバープレートには「1963」の文字が見えますが、ヘッダーに描かれた310ブルのナンバーは何故か「1970」となっています。未使用のまま現存しているものは少ないと思われるため、勿体なくて開封できない状況ですが、パッキングされたビニール越しに見るとクルマの右サイドに丸い穴が開き鉛筆が差し込めるようになっており、シャシーには鉛筆を削る刃が付いていることが確認出来ます。

ヘッダーに30円の印字

格子柄の入ったフロントグリルなど割とよく出来ていますが、ブルーバードには見えません。

★オマケ(その2): マッチボックスM-6番1/54レーシングカートランスポーターとロータスとBRMのF-1
処分するモノの整理を進めていて出てきた子供の頃に購入したミニカー達。やはり想い出が詰まったミニカーは、惜しくてなかなか処分できません。F-1の中で赤いBRMはギフトセット専用色のため稀少と思います(オレンジのロータスはセット品以外に短命ながら単品売りもされたようです)。
マッチボックス19番ロータス レーシングカー(1966年日本語版カタログより)

マッチボックス52番B.R.M. レーシングカー(同上)

ロータスのオレンジ(短命ながら単品売りもあり)とBRMの赤に加えフォードGT40の黄色といったギフト専用色の入ったギフトセットG-4レーシングトラックセット(同上)。このギフト専用カラーは10年以上後のトミカのギフトセットが模倣しています。10台セットで2150円は現在の感覚では安く感じますが、当時、マッチボックスの定価は1台150円だったため正常な価格と言えます。

メジャーパックシリーズM-6番レーシングトランスポーター(同上)。このトランスポーターの実車のメーカーはどこでしょうか。

キングサイズK-5番レーシングトランスポーター(マッチボックス1967年版カタログより)。大きなメジャーパックシリーズは1967年にキングサイズシリーズに替わり品番も変更されています。

手許のコレクションから。箱無の緑色のレーシングトランスポーターは1970(昭和45)年に吉祥寺駅ビル・ロンロンにあった玩具店「ファンファン」で購入。ウインドパッケージで定価は480円に下げられた時期でした。



トランスポーターは今も昔も載せて遊びます♪

★オマケ(その3): 1971年6月発行 「コロナマークⅡイーグルマスク営業用車(タクシー)専用カタログ」高額
このカタログは持っていないため(と言うより、長年、自動車カタログを集めてきて初めて見ました)、あまり高くなければ入手したいと思って見ていたのですが、そうは問屋が卸さず(笑)、こうしたレアカタログは欲しい人は大勢いるようで3万1500円と高額になり手が出ませんでした。自動車のカタログは1部5万、10万、20万といった高値がつくこともあることを思えば、3万強はまだ安い方でしょうか。。



室内

名古屋トヨペットの印字入り

★オマケ(その4): 今日のビートルズ 「Dear Prudence」 1968
ジョンがインドで創った、ちょっと不思議な印象の美しい1曲。
私のテキトーピアノバージョン