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★1959年萬代屋トヨタパトロール観音クラウン ~ ブリキ自動車コレクションから 199

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★多忙のため質問にはお答え出来ません。
あれほど情感溢れる文章を書いて人々に感動を与えてきた人が何故??と誰もが感じていると思いますが、出品物についての質問には多忙のためお答え出来ませんと但し書きをしてビンテージプラモなどを多数出品している業界の著名人も見かけます。多忙のため一切質問には応じないと記載することについては誰しもあまり良い印象を持たないように思います。わざわざ質問には答えないなどと断り書きをしなくとも、そもそも質問に答えないルーズな出品者も多々いますので、回答の難しい面倒な質問には答えなければ良いだけのことと個人的には思います。
同様に「多忙のためブログのUPが出来ません」とは書きたくないのですが、この週末はこれまでのスタンスでの記事を作る時間(最低5時間程度~)がどうしても取れず週一の日曜更新は1日遅れにすることとしました。今後は状況により、今回のような1日遅れではなく完全に週末の記事更新を中止してしまうか、「今日のミニカー」とか「今日のブリキ自動車」とか「今日の鉄道模型」といったタイトルで数枚の画像と要点だけの短い説明文を添えた極く短時間で作成可能な記事をUPする場合もあるかもしれませんyo☆☆yoroshiku-desu!!☆☆


★バンダイ観音クラウンパトカー
という訳で、今日はこれまでと同様のフォーマットでブリキ自動車のシリーズ記事を一つUPすることにします。萬代屋(現バンダイ)製の観音クラウン後期型ベースのパトカーについては、2014年8月3日の自動車カタログ棚からシリーズ第235回記事「1950年トヨペットBDR型 無線警ら車 黎明期の国産パトカー」のオマケと2016年4月17日の乗物絵本棚からシリーズ第4回記事「1963年ひかりのくに声の絵本パトカー」のオマケとしても掲載しているため、自分自身、「ブリキ自動車の記事として公開済」と勘違いしていたのですが、調べたところブリキ自動車コレクションの記事として主役扱いではまだ記事としてはいないことに気付きました。
そこで、今回は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ199回記事として、バンダイ製の観音クラウン後期パトカーをこれまでのオマケ扱いでのUPより少し詳しくご紹介することとしますne☆☆☆☆☆


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★初代 後期型クラウンベースのパトカー
1958(昭和33)年10月、初代クラウンは内外装にビッグマイナーチェンジを受け、型式名称は従来のデラックスRSD型がRS21型、スタンダードRS型がRS20型に変更されます。
クラウンのボディを使用したパトカーについては、観音前期までの大型車用エンジンを搭載したBH/FH26がFS20型に変更されています。外観は一見クラウンながら、1500cc58psのR型エンジンでデビューしたRS21型の2.2倍以上に当る130psの高出力エンジンを搭載した謂わばモンスター級とも言える車両ですが、この観音後期のパトカーは1962(昭和37)年秋に2代目クラウンにフルモデルチェンジするまで生産され(1900ccのRS30系デビュー後も1500ccのRS20系は併売されたことからパトカー仕様のFS20の型式名称はFS30とはならずFS20のまま)、1966年のビートルズ来日の際の映像や同年のウルトラQ/初代ウルトラマンにも登場し、全国の警察に広く配備されたことから1960年代の日本的なノスタルジーを感じさせる懐かしのパトカーの代表格と言える存在です。


●ひかりのくに絵本「パトロール」(B5判・12頁)
大阪市南区・ひかりのくに昭和出版発行。当時定価60円。画:安井敬造、文:大浜鉄夫。大阪府警の観音クラウンパトカーを主人公とした非常に内容のよい絵本。


背景には大阪市営トロリーバスや環状線101系が描かれています。


ダイハツ三輪トレーラーと310ブルーバードが衝突し、観音パトカーと共に2代目コロナラインベースの赤塗装の救急車も出動しています。



●光文社・月刊漫画雑誌「少年」1959年12月号 表紙(B5判)
萬代屋が全面協力したと思われるブリキ自動車好きには堪らない表紙。中央の少年がRS21ベースのパトカーを持ち、スバル360(青灰ツートン塗装の1stモデル)やメグロ、初代2灯スカイライン、シトロエンDS、1958年リンカーンコンチネンタル、1959年キャデラック等多数の萬代屋製品が確認できます。



●愛知県警の観音クラウン後期型ベースFS20型パトカー軍団
愛知県警保存画像(Webより借用)。夥しい数のFS20軍団。背後に写っているのは名古屋城でしょうか。



●1968年多摩川 警視庁車庫のクラウン後期型ベースFS20型パトカー他
撮影:自動車史/自動車文化史研究の巨星・五十嵐平達氏。ネコ・パブリッシング「カーマガジン」1995年4月号より転載。撮影時点で観音ベースのFS20は1962年の最終年式であっても6年落ちの計算ですが、画像には2台写り込んでいます。手前から2代目クラウンベースのFS40、130セドリック(型式不詳)、FS20、FS40、FS20。




【1959年トヨタパトロールFS20型 実車主要スペック】(1959 Toyota Patrol typ.FS20 Specifications)
全長4365mm・全幅1695mm・全高1540mm ・ホイールベース2530mm・車重 不明・F型 水冷 直列6気筒OHV3878ccエンジン・最高出力130 PS/3600 rpm・最大トルク30.0 kgf·m/2,000 rpm・変速機3速+オーバートップ・乗車定員6名・最高速度:不明・全国都道府県警への標準納入価格:不明


【萬代屋(現バンダイ) 1/19スケール 1959~62年 トヨタパトロールFS20型 主要データ】
・製品名: サイレン付パトロールカー、サイレン付トヨタパトロールカー、トヨタパトロールカー、トヨペットクラウンパトロールカー
・基本素材: ブリキ
・萬代屋 品番(製品管理番号): 845番(1961年式フリクション仕様)、1959年式および1964年に販売された金メッキクロームパーツ仕様とリモコン仕様の品番は不詳
・発売時期: 1959年(昭和34年)7月?~リモコン仕様は1965年頃まで生産/販売(1961年以降はRS31ベースに変更)
・販売価格: フリクション都内200円/全国220円~都内220円/全国240円、リモコン 都内570円/全国600円
・全長: 22.5cm (実車比:1/19.4スケール)
・全幅: 9.0cm (実車比:1/18.8スケール)  
・ホイールベース: 13.0cm (実車比:1/19.4スケール)
・ボディカラー: 通常の白黒塗分け日本型パトカー、ボンネット/トランク黒塗装パトカー
・動力: フリクション及び電動リモコン
・箱のバリエーション: RS21ベース2種、RS31ベース1種、ボンネット/トランク黒塗装仕様1種、リモコン仕様2種
・その他のバリエーション: ①RS21ベースのみヘッドライトがブリキ製メッキパーツ、その他は透明プラパーツ ②RS21ベースとRS31ベース最初期のみルーフに赤色灯ではなく伸縮式アンテナ付 ③1964年ボンネット/トランク黒塗装仕様のみクロームパーツ金メッキ+テールライトが赤色プラ製ではないブリキ製一体型パーツ+トランク左側にアンテナ装備+ルーフ前部にイチコー製品によく見られるフリクションと連動して首を振るサイレン装備
・2023年現在のアンティークトイ市場の推定評価額: フリクション仕様8.5~15万円程度、リモコン仕様4.5~8万円程度 (箱付未使用ミントコンディションの場合)


●萬代屋1960年「世界の自動車を集めましょうシリーズ」専用カタログに掲載された1959年RS21ベースのトヨタパトロール
都内220円/全国240円という価格の他、寸法とスケールが記載されています。



●バンダイ総合カタログ1964年版に掲載されたボンネット/トランク黒塗装のトヨペットパトカー
都内220円/全国240円と記載されており、上掲の1959年のRS21ベースのパトカーより各20円高くなっています。



●バンダイ総合カタログ1964年版に掲載されたハンドルリモコン サイレン付トヨペットパトカー
大ヒットしたリモコンバージョン。都内570円/全国600円と記載されており、電動リモコンはフリクション仕様の2.5倍以上の高級品だったことが判ります。




●萬代屋(現バンダイ) 1/19スケール 1959年 トヨタパトロールFS20型 (フリクション・1st箱付・ホイールキャップのメッキに若干黒ずみ発生あるも遊ばれた形跡のない美品)
後期型初期のパトカーの最初の箱は絵本のような味わい深い絵柄ですが、何故かトヨタやトヨタパトロールといった車種の印字は見られません。このRS21ベースのパトカーには1964年にリリースされたリモコン版は存在しません。






ヘッドライトがメッキパーツでノーズ先端のTOYOPET文字の間隔が詰まっています。








フロントナンバーには年式ないし製造/販売時期を示す「1959」の文字




手前は大きさ比較用1/64スケールTLV




ノーマルと同じ室内プリント




シャシー裏




●萬代屋(現バンダイ) 1/19スケール 1961年 トヨタパトロールFS20型 (箱付・タグ付き美品)
バンダイ品番845。実はこの個体が最初に入手したバンダイの観音パトカーで、ジョン・レノンが凶弾に倒れた日より11ヵ月弱前の1980年1月21日(月)に京王線・仙川駅北口徒歩15分程の場所の住宅の離れに店舗を構え、当時カドーが発行していたミニチュアカー誌にも広告を掲載していたミニカーショップ「アリヤス」にて入手しています。アリヤスは店主が国産車中心のミニカーコレクターでもありタクシーの乗務と兼業で営業していたミニカーショップで、店主が留守の折は細君が小さな子供と共に店番をしていたことを覚えています。これをアリヤスで入手した際には米澤玩具の縦目のセドリックパトカー(1万2000円)やバンダイの2代目クラウン(7000円)など国産車のブリキの美品が多数入荷していて懐かしさに胸が震えたことを思い出しますが、2023年現在で既に43年もの歳月が流れています。新品同様と言えるコンディションは入手時から変化なしのように見えますが、箱に仕舞わず長年ガラスケースに入れて展示してあるため白色部分が多少変色しているのかもしれません。リモコン版も外観は同一。1960年代後半まで市場在庫があったと思われるリモコン版は大量に造られ割合残っているのに対し、このフリクション仕様は滅多に見掛けません。






上掲の1959年RS21ベースと比べると、ヘッドライトがプラ製の透明パーツとなり、ノーズ先端のTOYOPET文字の間隔が拡がっていることが判ります。










手前は大きさ比較用1/64スケールTLV




ノーマルと同じ室内プリント


シャシー裏


RS31ベースのこのフリクション仕様のパトカーの最初期はRS21ベースのパトカーと同様にルーフには赤色灯ではなくアンテナを装備していました。画像の個体は欠品だらけのジャンク品ですが、サイドモールがRS31でルーフには赤色灯ではなくアンテナの取付穴が開いたRS31ベースパトカーの最初期製品。




●バンダイ 1/19スケール 1964年限定販売? トヨタパトロールカーFS20型 (箱なし・アンテナ先端欠品・状態まずまず)
バンダイが1964年の東京オリンピックに合わせて販売したとも言われるボンネット/トランクが黒塗装でドアが白塗装のレアバージョン。バンパー、グリル、フードオーナメント等が金メッキされ、サイドモールが省かれ、ルーフにはイチコー製品によく見られたフリクション連動で首を振るサイレンが2つ付き、テールライトはブリキにプリントを施した専用パーツが付き、更に室内はサイレン首振りギミックの関係から上げ底となり、ダッシュボードやリアトレイのプリントもクラウンとは全く異なるものとなっています。室内プリントは恐らく他車パーツの流用と思われますが、リアトレイには何と当時のパトカーではあり得ないトランクタイプのクーラーがプリントされています。1964年当時のクーラーはクラウンやグロリアクラスの高級車を所有する富裕層でさえおいそれとは手が出ない高価格帯であったと言われ、全国の警察に配備された観音ベースのパトカーにクーラーを装備した実例は皆無だったと思われます。






何故かテールライトは他のバージョンの赤色プラ製ではなくブリキにプリントされたパーツが付いています。


サイドモールが省かれています。


手前は大きさ比較用1/64スケールTLV




スピーカー首振り棒が付き、上げ底となり40系クラウンと似た観音クラウンとは全く異なるプリントが施されたダッシュボード等の室内


何とリアトレイにはクーラー


シャシー裏



この1964年販売のレアバージョンの箱付が京都・高山コレクションの放出品としてヤフオクに出品され、2023年1月30日(月)に22万円で落札されています。元箱は初めて見ましたので喉手物(=喉から手が出る程、欲しいモノ)だったのですが、残念ながら本体はルーフのスピーカー2つが別のパーツに付け替えられ、リア周りを中心に傷みが目立ち、ホイールキャップのメッキも完全に黒ずんでいるなどかなりの傷みが見られる状態で手元にある上掲の個体の方がずっと状態は良いため、ミリオネアではないことから箱のために22万円を出すことには戸惑ってしまい手が出ませんでした(大汗)。画像を見ると本体の状態が良くないことは一目瞭然のため、案外落札した人も状態のよい本体を持っていて、箱だけのために落札したのかもしれません。




ホイールキャップは完全に黒ずんでいます。








リア周りの状態はかなり悪いです。




●萬代屋およびバンダイ 1/19スケール 1959~1962年 トヨタパトロールFS20型 3種の並び




ミニカーはバンダイ製品同様の当時物1/42モデルペット12SPクラウンRS31ベースのFS20パトカー


箱4種。上からRS21ベース1st、RS21ベース2nd(1960年頃の車の生産国の国旗=日本の場合は日の丸が左上にプリントされた所謂、国旗箱)、RS31ベースフリクション仕様赤箱、RS31ベースリモコン仕様の箱。長期間売られたリモコン仕様の箱にはデザイン違いが存在します。









●観音クラウン後期ベースパトカー5種の並び
大きい方から、1/19萬代屋RS31ベース、1/42モデルペット、1/64TLV、1/72リアルX、1/95程度タイムスリップグリコ。観音後期ベースのパトカーのミニカーは他にエブロ1/43も出ています。













【参考】日本模型 1/22 トヨタ パトロールカー プラモデル
当時定価350円。箱サイズ:縦20.5cm×横30.5cm×高さ5cm。本体全長19cm。プラスチックとブリキの混合組立キット。小松崎茂画伯による箱絵の再販品は1990年に大量のデッドストックが発掘されたため、33年を経た2023年現在でもかなりの数が市場に出回っています。

レアな初版箱


大量のデッドストックが出回った小松崎画伯による再販箱


初版と再版の箱横面(上:初版、下:再販)




グリル、バンパー、窓枠、サイドモール、ホイールキャップ等にブリキ製のメッキパーツが多用され、ブリキ玩具の雰囲気を持ったプラモデルといった風情。







★オマケ(その1): 懐かしの商用車コレクションVol.55 ニッサンジュニア 電気通信工事業仕様1970年
2023年1月25日(水)発売新製品。税込定価2299円。Spark/ダイキャスト製。ノーマルの実車でよく見られたカラーリングや荷台に置かれたパイロンなどが良い感じです。








2月8日(水)発売の次号ダットサン620トラック精肉店仕様パネルバンも楽しみな車種ですが、もっと時代の古い120、220、320、520などのダットラの発売も期待したいところです。




★オマケ(その2): SEIKO×BEATLES ビートルズデビュー60周年記念腕時計
1月27日(土)の朝日夕刊に載っていた広告。Webでもあちこちでこれと同じ広告を見掛けます。ビートルズの文字が目に留まって見てみましたが、税込6万円台半ばで1962本(=1962はビートルズのメジャーデビューした年)限定と記載があります。時計については全く知識がなく判らないのですが、有名なセイコーとビートルズのダブルネーム品ということで、購入しておけば後々2倍3倍に値上がりが期待できるような品物なのでしょうか?素人考えでは、この価格帯で1962個も生産されたのでは、売れ残った場合には値崩れもあり得そうに思えます。個人的にはデザインが細かく入り組んでいてあまり美しいとは思えず、デビュー60周年を祝うなら(本来は去年2022年が60周年ですが・・・)、60の数字とBEATLES/SEIKOの文字のみとするなどシンプルで日常的に時計としても使いやすいデザインの方が良いように感じます☆☆


通販でよく見掛ける一括払いと10回払いの2種




★オマケ(その3): 今日のビートルズ「I Wanna Be Your Man」 1963
日本一レスポールの似合う男。鮎川誠さん追悼。

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