★欧州コロナ再拡大
ドイツ、フランスなど欧州ではコロナの再拡大が広がっており、ワクチン2回接種でも感染する所謂ブレイクスルー感染も多いことから3回目のワクチン接種が各国で進められているようです。日本では今年8月の第5波の頃を考えると驚異的と言えるレベルで感染者数が激減していますが、世界の状況を見る限り日本でも感染再拡大となる可能性は十分あると思えます。感染者数が少ない状況であっても、まだまだ気を抜かず用心をした方が良いように思えます☆☆
★閑話休題
今日は国産車初の小スケールミニカーであるダイヤペット207番クラウンと208番セドリックをご紹介しますne☆☆☆
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★ダイヤペット207番クラウン&208番セドリック~国産車初の小スケールミニカー
レトロトイズ様の研究によると国産車の小スケールミニカーは倉持商店製と言われるスバル360、マツダキャロル、三菱500、ルノー4CV、ダイハツミゼット(バーハンドル)、いすゞTXタンクローリー等の金属製ながらも駄玩具的な造りのシリーズが1960年代初頭に市場に出たのが始まりと言えるようです(恐らく箱無での裸売り)。きちんと箱が付き車名を明記して売られた国産車の小スケールミニカーは、1967(昭和42)年8月に発売されたダイヤペット207番1/65スケール1965年クラウンデラックスRS41型と同208番1/65スケール1966年/1967年ニューセドリック(130型)が最初ということになるようです。1970(昭和45)年の秋にトミカが誕生する3年前の発売であり、アンチモニー製で手作業により製造され、1/40スケールのダイヤペットが定価400円だった時代に半額の200円という価格設定には割高感もあったと言われることから、生産/販売数が少なくダイヤペットの中でも現存個体が少なく入手の難しいミニカーと言えます。
★トイジャーナル1967年9月号 ダイヤペット タイニイ1/65シリーズ ダイヤペット207番/208番 新発売 広告(原本:筆者蔵)
「国際規格!タイニイ(=tiny =小さい)1/65スケール登場」とのコピーと共に「次々と新車種を製作中です。1/65では不可能と言われたアクションも盛り込んで行きます。1/40スケール同様お引立て下さい。」と記載され、207番クラウンと208番セドリックの箱と本体の写真が掲載されています。「国際規格!」と言うのは既にマッチボックスやsiku等の欧州製小スケールが日本市場に入っていたことを示し、「次々と新車を・・・」と言うことは、米澤玩具としては1/65スケールでのシリーズ化を計画していたということと思われます。「1/65では不可能と言われたアクションも・・」については市販されたクラウンとセドリックではドア等の開閉アクションはないまま終わっています。右上には1/40シリーズの157番VW1600TL、154番サニー1000、149番ポルシェ911、161番130セドリックパトカーの画像が掲載されています。



★米澤玩具1969年版カタログに掲載されたダイヤペット207番クラウンと208番セドリック

★ネコ・パブリッシング2002年8月26日発行「国産ミニチュアカー考古学」113頁よりダイヤペット208番セドリックのバリエーション
青メタが1stの1966年型、赤が2ndの1967年型。1stの現物は見たことがなく、現存数は少ないと思われます。

1st 1966年型

2nd 1967年型

★ダイヤペット207番クラウンデラックスの実車画像
1965年7月発行トヨペットクラウンRS41リーフレット(A4判・両面印刷1枚)。ダイヤペット207番の箱には1900の画像が使われており、6気筒MS41ではなくこの4気筒のRS41をモデル化したものと思われます。その後、2代目クラウンは1966年にもMCを受け少々複雑な最終型のグリルに変更されていますが、1967年夏に発売されたダイヤペット207番はこの2年前の1965年型の実車をモチーフとしているようです。この2年のタイムラグは恐らくは金型が出来ていたのに何らかの事情で発売に踏み切れずにいたということのように思えます。

★ダイヤペット208番ニューセドリックの実車画像
手元にあるダイヤペット2ndモデルの実車、横長テールとなった1967年スペシャル6の実車画像。


★ダイヤペット207番1965年クラウンデラックス 青メタ(箱付・美品)
アンチモニー製。サイズ:全長71㎜×全幅25㎜。箱サイズ:縦32㎜×横79㎜×高さ30㎜。当時定価:全国200円。カラーバリエーションは青メタ、緑金メタ、赤の3色。箱の中に更にミニカーを保護する内箱が入っており、コストが掛かっています。




ボディカラーを示す青丸シールが貼られています。

小田急デパートの200円の値札も今となっては貴重な史料です。



1/40スケールの箱のようにクラウンには図面も描かれています。

シャシー裏には品番・車名等が刻字されています。

外箱の中に更に内箱が入っており引き出す形となっています。

★ダイヤペット208番 2ndモデル 1967年130ニューセドリック 青メタ(箱付・メッキ傷み有)
アンチモニー製。サイズ:全長71㎜×全幅25㎜。箱サイズ:縦32㎜×横79㎜×高さ30㎜。当時定価:全国200円。カラーバリエーションは青メタ、クリーム、赤の3色。画像は横長テールの1967年式2ndモデル。経年劣化でグリル部分が黒ずんでしまっています。ダイヤペットでは145番の1/40スケールでも1966年式の1stモデルと1967年式の2ndモデルがあり、丁寧に大小スケール何れも実車のMCに追従して前後の金型を変更しています。




ボディカラーを示す青丸シール付




セドリックの箱には何故か図面がありません。


セドリックもシャシー裏には品番・車名等が刻字されています。

★ダイヤペット1/65スケール207番クラウン/208番セドリック2ndと1/40スケール143番クラウン/145番セドリック2ndとの比較





★ダイヤペット1/65スケール207番クラウン/208番セドリック2ndとトミカリミテッドヴィンテージ1/64スケール3番クラウン/95番130セドリックとの比較
1/64のTLVと殆ど同じ大きさということは、ダイヤペットの1/65スケールというのは比較的正確な数値のようです。



★オマケ(その1): ダイヤペット1/40スケール323番トヨタ2000GT「超人バロム1」&335番トヨタ2000GT「レインボーマン」
ダイヤペット繋がりでちょっと珍しいダイヤペットをオマケに。じゅんいちさん情報では魔女のトヨタ2000GTもついに国内発売されたようで、2000GT好きなら買わない訳にもいかないですyone。このダイヤペットは、JMAC関西の重鎮・中本裕氏が1973年から1974年にかけて月刊ミニチュアカー誌に連載された「ダイヤペットのすべて」によると、トヨタ2000GTにシールを貼っただけの安易なマスコミ仕様のバリエーションとして画像の2車以外にも326番「変身忍者嵐」と346番「ウルトラマンタロウ」が市場に出ています。しかも、ボディカラーは1色だけとは限らず通常品の色違いがアトランダムに使われているケースもあり、当時、中本氏は「正にコレクター泣かせでテレビに出もしない車が多く、実にやりきれない思いだった。」旨を書かれています。


フル開閉アクション付

箱には版権シールが貼られています。と言うことは、シールをベタベタ貼っただけの安易なバリエーション展開ながら、当時、米澤玩具は真面目に版権料を払っていたということでしょうか。


★オマケ(その2): 今日のビートルズ「In My Life」 1965
言わずと知れたジョンが遺した名曲の一つ。個人的には高校生の頃から好きな1曲でよくピアノで弾いています♪☆☆
私のテキトーピアノバージョン(Norwegian Wood & In My Life 1965)