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Channel: ポルシェ356Aカレラ
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★1960年 旭玩具1/18トヨペットコロナPT20型 ~ ブリキ自動車コレクションから 127

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★晩年の日本兵
テレビ朝日系の情報番組「ビートたけしのTVタックル」2021年6月13日(日)の放送で、菅 義偉(すがよしひで;72歳:1948年12月6日-)首相が先日の党首討論で五輪開催の意義について「世界が新型コロナという困難に立ち向かい団結して乗り越えることにある」と発言し、コロナ禍に打ち勝つことをスローガンに東京五輪の開催へ突き進む政府の動きに対し、ビートたけし(74歳:1947年1月18日 ―)は、「まるで、晩年(太平洋戦争末期)の日本兵みたいなもの。負けるとわかっていて戦争を続けているようなもんじゃない。第2次大戦で失敗した原因が、(戦局がどんなに劣勢でも)『まだ勝ってる勝ってる』って言ってたんだから」と苦言を呈したのは、さすがかつては日本のジョン・レノンの異名を取ったこともあるビートたけしだけのことはあるという感じですyone☆
東京は下げ止まりの感があるものの全国的には感染状況がやや落ち着いて来てワクチン接種も少しずつ進み、連日五輪のニュースが取り上げられていることもあり、春先には世論の7~8割が五輪開催に反対だったのが現在は反対する人は5割以下の少数派に転じてきているようです。個人的には東京都の小池さんがステイホームを呼びかけながら、オリンピックの再延期はあり得ず安心安全のオリンピックを開催すると言っているのは何とも矛盾しているように感じます☆☆


★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ127回記事として旭玩具の2代目コロナPT20型をご紹介します。なお、旭玩具は2代目コロナ(セダン)と2代目コロナライン(ライトバン)の両者をリアルタイムで発売していますが、今回はコロナセダン(PT20型)のみ御紹介することとしますne☆☆☆



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★2代目コロナのデビュー
トヨタ自動車は販売不振が続いていた初代コロナを一新するため設計企画体制を改め新型コロナの開発を鋭意進めた結果、遂に2代目コロナPT20型を1960年(昭和35年)3月19日にプレス発表、次いで4月1日より市販に移しました。コロナの一般向け発表会は発売開始5日目の1960年4月6日(水)に千駄ヶ谷の東京都体育館で開催され、テレビ・新聞での発売前の所謂ティーザーキャンペーンが功を奏し、新型コロナを一目見ようという10万人もの見物客で会場は超満員となったとの記録が残っています。

★コロナは弱いクルマ
商品企画開発段階でのキーポイントは3つあり、第一が社用公用ではなく「一般家庭向けの自家用車をメインとして販売すること」、第二が船積みして「輸出用としても販売できること」(2代目コロナの輸出仕様車には「ティアラ」の別名が名付けられた)、第三に初乗り70円の「小型タクシーとして使用出来ること」でした。
1番目の目的であった自家用車としてゆったりと使用する分には、同時代のオペルレコードP2にも似た柔らかで美しいデザインに加えて操縦性についても同時代の国産他車よりもスポーティーであり、また乗心地も良いクルマでした。ところが、タクシーとしての酷使となると事情は異なり、当時の大きな凹凸もある極悪非道と言われた国内の悪路を飛ばすと急激に限界に達し、後席のお客が突き上げられて頻繁にルーフに頭を打つことや、ボディがミシミシと軋んでクルマが分解しそうで気味が悪いといった鋼性不足が露呈したのでした。発売前に行われたアメリカ本土での長距離走行試験では日本と異なり道路が良過ぎたために、日本の悪路で使用しないと判らないこうした弱点が見過ごされてしまっていたのです。
そうしてタクシー業界から2代目コロナのこうした弱点を叩く声が上がり、それはやがて一般ユーザー層にまで浸透し、「コロナは弱いクルマだ」ということが定評となり、トヨタとしては弱点の修正に懸命に努めたものの、スタイルを一新して大ヒットとなった3代目コロナRT40型のデビューに至るまで、一般ユーザーのコロナに対する悪いイメージを覆すことは出来なかったのです。



●1960年2代目コロナPT20型の淡路島ドライブ
週刊サンケイ別冊 臨時増刊1961年5月号「1000万人の乗用車」(産経新聞出版局1961年5月15日発行)に掲載された巻頭グラフ記事。アイボリールーフにピンクのツートンとアイボリー単色の2台の仮ナンバーを付けた新車のコロナで4人の女性が淡路島をドライブした記事。コロナはトヨタ自販が貸し出した車両でしょうか。

岩屋港にて。明石海峡大橋が1998年(平成10年)に開通する遥かに前の1960年代初頭、明石から淡路島へ車で行くにはフェリーに乗る以外の選択肢がなかった時代です。


洲本市の海の近くの道にて


淡路島の西海岸「五色浜」にて


淡路島の南端「鎧崎」にて



【1960年トヨペットコロナ PT20型 実車主要スペック】 (1960 Toyopet Corona Type.PT20 Specification)
全長3990㎜・全幅1490㎜・全高1440㎜・ホイールベース2400㎜・車重940kg・P型水冷4気筒OHV997cc・最高出力45ps/5000rpm・最大トルク7kgm/3200rpm・変速機3速コラムMT・乗車定員5名・電装系12V・燃費16.5km/L・最高速度110km/h・シャシー打刻開始番号:0-PT20-10001・販売価格64万8500円


【旭玩具 1/18スケール1960年トヨペットコロナ PT20型 ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/18scale 1960 Toyopet Corona Type.PT20 by Asahi Toy Co.,LTD. Tinplate Toy KEY DATA)

・商品名: トヨペットNEWコロナ
・旭玩具 製品番号(製品管理番号): No.3555
・基本素材: ブリキ
・発売時期: 1960年(昭和35年)12月?
・販売価格: 全国売価200円(1962年に全国220円に値上げ・都内売価は20円安)
・全長225mm (実車比:1/17.7スケール)
・全幅80mm (実車比:1/18.6スケール)
・全高77mm (実車比:1/18.7スケール)  
・ホイールベース136mm (実車比:1/17.6スケール)
・スケール表記: なし
・モデルとした実車年式: 1960~1961年式
・動力: 前輪フリクション
・箱のサイズ: 縦85×横230×厚さ80㎜
・カラーバリエーション: アイボリー・ピンク・渋青緑
・シャシー再現: 浮彫及びプリント表現あり
・特記事項: 前後ウインド枠のクロームメッキが薄く殆ど全ての個体でメッキの黒ずみが発生。品番3561にてコロナライン(ライトバン)をほぼ同時期に同価格で発売。
・入手難易度: 10段階評価でレベル6~7程度
・2020年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 6~9万円程度 (箱付未使用ミントコンディションの場合)


●東京玩具商報1961年1月号 旭玩具広告 (国立国会図書館の蔵書より複写)
クラウンRS21や1958年ビュイック等と共にコロナは最前列のメインとして紹介されています。この号の発行は前年12月のため、2代目コロナは1960(昭和35)年のクリスマス商戦に合わせて発売された製品だったと推定できます。





●東京玩具商報1961年4月号 旭玩具広告 (同上)
2代目トヨエース、2代目コロナ、2代目コロナライン、1961年クラウンRS31の4台が1頁で紹介されています。





●旭玩具 1963年総合カタログ 国内版に掲載された2代目コロナ
旭玩具の総合カタログではこの1963年版を最後に2代目コロナ(PT20セダン)のブリキは消え、1964年版以降1965年版までコロナラインのブリキのみ継続して掲載されています。この1963年版では1頁全てをトヨタ車のブリキ製品とし、「圧倒的人気のトヨタ車群」と題してクラウンRS31のノーマルと警視庁パトカー、2代目トヨエース、2代目コロナとコロナライン、パブリキ、東京モーターショーでの展示のみに終わったトヨペットスポーツが掲載されています。






●旭玩具1/18スケール 1960年トヨペット コロナPT20型 (アイボリー・ルーフシール/箱付き美品)






















手前は大きさ比較用1/64TLV




比較的正確に再現された運転席周りのプリント


ドア内張りもブリキで再現


細かく表現されたシャシー裏


デフ後ろにATCサンタ印の旭玩具商標




●旭玩具1/18スケール 1960年トヨペット コロナPT20型 (ピンク・ルーフシール/箱付き美品)
























●旭玩具1/18スケール 1960年トヨペット コロナPT20型 (渋青緑・箱無 小傷あるも美品)
1980年代の半ばに最初に入手した個体。箱無、工場出荷時のルーフシールも欠落した状態で7万円と高額でした。現在のようにヤフオクなどで家に居ながらにして古いブリキの自動車を入手出来る時代とは異なり、買い逃したら次は何時入手出来るか分からないという気持ちで入手したのでした。














●旭玩具1/18スケール 1960年トヨペット コロナPT20型 カラバリ3色大集合!!!








右端は1/42モデルペットと1/64TLV










貴重な箱。


下箱に色違い有。




●1960年トヨペット コロナPT20型 当時物ブリキ4台とモデルペットの並び
右から順にモデルペット(全長95㎜・1/42スケール)、SSSインターナショナル商事(全長140㎜・1/28スケール)、旭玩具(全長225㎜・1/18スケール)、バンダイ(全長270㎜・1/15スケール)、米澤玩具(全長315㎜・1/13スケール)。全て当時物。モデルペットは沢山流通しており、この時代を知る世代の高齢化もあってか30年位前よりも相場は落ちています。残るブリキ4台の入手難易度は一番小さなSSSインターナショナル商事製が最も難易度が高く、生産期間が短かったのか、まず現存個体にお目に掛かれません。次に入手難易度が高いのは大味ながら一番大きいな米澤玩具製、その次がバンダイ製、そして最後に旭玩具製は2代目コロナ4種のブリキの中では一番現存数は多く入手はし易いと思われます。














【参考】何れ詳しく御紹介予定
1)米澤玩具1960年トヨペットコロナPT20型 箱付美品

全長315㎜。箱付の現存個体は少ないと思います。サイズがある割には残念ながら全体に大味でシャープさには欠けます。


2)旭玩具1960年トヨペットコロナライン 箱付美品



※2代目コロナの実車カタログについては2013年9月16日の「自動車カタログ棚から」シリーズ第174回記事をご参照ください。


※バンダイ製の1/15スケール2代目コロナのブリキについては2020年8月16日の「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第86回記事をご参照ください。





★オマケ(その1): 2021年6月トミカリミテッド ヴィンテージ&NEO新製品
6月10日(木)に6月の新製品が発売となっています。LV-104cトヨタ・ランドクルーザーFJ56V白/オレンジ(税込3520円)、LV-193aトヨタ・ランドクルーザーFJ56V機動隊車両「熊本県警」(税込3520円)、TLV-N219cトヨタ クラウンセダン「グリーンキャブタクシー」(税込3190円)、ジオコレ64カースナップ01bキャンプ1991年三菱パジェロミッドルーフワイド スーパーエクシード付(税込5720円)の4台のみ購入し、LV-N189c1991年2代目三菱パジェロスーパーエクシードのベージュメタ/白(税込3300円)、TLV-N231a・bの1992年スバルレガシィツーリングワゴン ブライトン220メタ濃赤と濃緑の2台(各税込2860円)、TLV-N232a・bの1998年トヨタアルテッツァRS200 Zエディション銀と黄色の2台(各税込2860円)の計5台は年式が芸風範囲外でもあり華麗にパスしました(笑)。パスしなかった中にも2代目パジェロがあるのは買うつもりではなかったのにルーフキャリアにそそられたため、年式の新しいクラウンセダンタクシーはこれまでに出たバリエーションを全て入手しているためコンプするため入手した感じです(大汗)。

この4台のみ購入














★オマケ(その2): 今日のビートルズ「She Said She Said」 1966
LSDソングと言われますが、この曲、好きです。ジョンのいつになく柔らかいボーカルを中心に拡がる最高のサウンド。この曲にポールは参加しなかったようです。


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