★新型コロナ世界感染者1億人突破
2021年1月29日に新型コロナの世界の累計感染者数は遂に1億人を超えたそうです。現在の世界の人口は約78億人とのことですので、世界平均では概ね78人に1人が感染したことになります。感染者の概ね25%、4人に1人は米国となっており、変異株の感染爆発の起こった英国では377万人が感染し10万人以上が命を落としたとのことです。英国にはポール・マッカートニーやエリック・クラプトンも居住していますので少々心配です。世界の感染者数のデータをみると、人口が日本の約10倍の13億人もが暮らす中国の感染者数が世界82位の8万人台に留まり、38万人を超えている日本の感染者数の5分の1程度というのは、例によって何らかの情報操作が為された数字とは思いますが、それを考慮しても少な過ぎる印象があります☆
★新型コロナ都内感染者数
都内の感染者数はそろそろ累計10万人に届きそうな状況にあり、都内の人口が概ね1400万人ですので概ね140人に1人が感染した計算です。緊急事態宣言でテレワーク7割などと政府に言われても、20時以降の飲食店の営業が止められているだけで例えば都内のヨドバシカメラは飲食フロアのみ20時で閉める以外はこれまで通り22時まで通常営業していますし、通常に業務を続けている法人が大半のため相変わらず通勤時間帯の駅や電車はそこそこ混んでいます。経済を止めていないため人の動きは左程は減っていないのに感染者数が年始の1日2000人超えといったことがなくなっているのは緊急事態宣言の効果とは言えないように個人的には思います。首都圏等の2月7日までの緊急事態宣言は当面、1ヵ月延長になりそうな状況ですが第1波の頃に比べればまだまだ厳しい状況であることは間違いがないため、誰の目にも延長はやむなしでしょう。
早いものでもう今年も1月が終わりますが、感染経験者からコロナは幾ら気を付けていても感染する時は感染するという話をよく聞きます。大動脈瘤などの心疾患歴のある私の場合は感染した場合には死亡する確率が健康な人の約4倍とのデータがありますので、1ヵ月の終りの日には「この1ヵ月感染しないで済んで本当に良かった♪」というのが実感であったりもします☆☆
★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第106回記事として、イチコー(一宏工業)の初代マツダキャロルをご紹介しますne☆☆☆
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★東洋工業(現マツダ)は1960年(昭和35年)5月の2+2の軽四輪乗用車R360の発売に続き、1962年(昭和37年)2月に4人乗りの「マツダ キャロル」を発売しています。
前年1961年(昭和36年)10月の第8回東京モーターショーに展示された700ccセダンのプロトタイプ「マツダ700」の排気量を約半分の360ccに落として軽規格の乗用車に変更し車名を「キャロル」と名付けて発売しています。キャロルのデザイン上の特徴 は、1959年デビューのフォードアングリアとよく似たリアウインドを垂直に立てルーフ後端をバッサリ切り落としたクリフカットと印象的なリアのグリルにありました。リアに搭載された360ccエンジンは、水冷 4ストローク 直列4気筒 OHVの総アルミ製で当時世界最小の4気筒エンジンでした。1966年(昭和41年)10月にフロントとリアのデザインを一新した後期型となり、1970年(昭和45年)8月まで生産が継続され、生産期間8年半の間に累計約26万5000台がラインオフしています。
●1962年(昭和37年)2月25日 マツダキャロル新車発表展示会 告知広告
マツダオート名古屋とマツダオート静岡の何れも1962年(昭和37年)2月24日付掲載新聞広告(原本)。こうした自動車広告の新聞の切抜きをしていたカーマニアは意外に多かったようでヤフオクなどに古い切抜きが時たま大量に出品されます。


●1962年~1964年マツダキャロル デラックス カタログより
魅力的な実車カタログ掲載画像を抜粋して掲載します。
ガソリンスタンドにて

ピクニック


夕日

雨の夜

特徴的なリアビュー

ダッシュボード

初期型デラックスの標準色はクリーム/グリーンとクリーム/ブルーのツートン

【1962年 マツダ キャロル KPDA型 実車主要スペック】 (1962 Mazda Carol Type.KPDA Specification)
全長2980mm・全幅1295mm・全高1340mm・ホイールベース1930mm・車重525kg・水冷 4ストローク 直列4気筒 OHV358cc・駆動方式RR・最高出力18ps/6800rpm・最大トルク2.1kgm/5000rpm・乗車定員4名・最高速度90km/h・販売価格37万円
【イチコー 1/15スケール1962年 マツダ キャロル ブリキ製モデル玩具 主要データ】 (1/15scale 1962 Mazda Carol by Ichiko.Co.,LTD.Tinplate Model Toy KEY DATA)
・商品名: マツダ キャロル(箱:マツダキャロル600)
・イチコー製品番号(製品管理番号): 0663
・主要素材: ブリキ
・全長: 205㎜(実車比1/14.5)
・全幅: 81㎜(実車比1/16.0)
・全高: 78㎜(実車比1/17.9)
・ホイールベース: 120mm(実車比1/16.0)
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 縦90㎜×横210×厚さ80mm
・動力: 後輪フリクション
・ボディカラー: 赤・緑・青・クリーム/空色・クリーム/うぐいす・クリーム/緑 等
・シャシー再現: 軽微にあり
・バリエーション: 右フェンダーミラー・ハンドル・フロントマツダエンブレム及びロゴマーク・テールライト等が別部品の1stモデルと部品が大幅に省略された2ndモデル
・発売時期: 1962年(昭和37年) 8月頃
・販売価格: 都内180円/地方最低小売200円(1965年に都内200円/地方220円に値上げ)
・入手難易度: 10段階評価でレベル7程度(1stモデル)
・2021年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 10~16万円程度(1stモデル箱付未使用美品の場合)
●東京玩具商報1963年5月号 表紙(B5判・原本)
この号の表紙はイチコー1963年版カタログをバックに1963年横目のセドリック赤とマツダキャロル緑を配した極めて魅力的なカラー。


表紙解説。解説にはキャロルの発売は5月、セドリックは6月中旬との記載があるものの、東京玩具商報には1962年9月号のイチコーの広告で既にイチコーキャロル全長20cm・新製品と文字のみ記載があることから、実際の発売時期は1962年の夏と推定します。

●東京玩具商報1963年5月号 表紙写真の再現
キャロルの緑単色は手元にないためクリーム/緑のツートンで代用。


●東京玩具商報1962年11月号 一宏工業 広告 (国立国会図書館の蔵書より複写・転載)
いすゞベレル23cm、プリンススカイラインスポーツ28cmと共にマツダキャロル20cmが掲載されています。「一家団らんにイチコーの玩具」のコピーが泣かせます。


●イチコー1963年版総合カタログに掲載されたキャロル (原本)
都内小売180円、地方最低小売200円として実車画像と共に掲載されています。

●イチコー1965年版総合カタログに掲載されたキャロル (原本)
都内小売200円、地方最低小売220円に各20円値上げされ、1963年版カタログと同様、製品画像ではなく実車画像が掲載されています。

●イチコー1/15スケール1962年マツダ キャロル クリーム・うぐいすツートン(1stモデル・箱付美品)
リアルタイムで市場に出た初代キャロルの玩具/模型は当時実車がメジャーだった割には意外に少なく、このイチコー製とバンダイ製の2社のブリキ製品以外にはミヤウチ(ベスト科学)の後期型プラモデルと東洋工業特注のアンチモニー製ライターが存在する程度。ミニカーはリアルタイムには全く造られず、21世紀に入って往年の名車としてエブロ・京商・コナミ・TLVなどでリリースされています。当時物では全体のバランスはバンダイ製が優れているものの、フロント周り等に細かな部品が付くイチコー製1stモデルの方がモノとしての魅力は勝っているように思います。このクリーム/うぐいすツートンは実車標準色の一つ。






マツダエンブレムも別パーツで再現


箱の上面・横面全てに1962年11月に追加発売された小型車「MAZDA CAROL 600」の文字が入っています。イチコー製キャロルの発売が1962年8月であったなら、少なくとも実車のキャロル600デビュー前に売られた箱には600の文字が入っていなかった可能性があります。


手前は大きさ比較用1/64スケールTLV後期型キャロル

室内プリント。イチコー製キャロルはハンドルパーツの付く1stモデルであっても、ハンドルのプリントが為された上にハンドルが付けられています。当初はハンドルパーツを省いてハンドルをプリントで済ませコストを下げる予定だったのを競合するバンダイ製品と同様にハンドルを別パーツとして付けることに変更して発売したのでしょうか。


若干の浮彫表現がされたシャシー裏

●イチコー1/15スケール1962年マツダ キャロル クリーム・緑ツートン(1stモデル・箱付美品)
実車カタログには掲載のないカラーリング。








手前は大きさ比較用1/64スケールTLV後期型キャロル



●イチコー1/15スケール1962年マツダ キャロル クリーム・空色ツートン(1stモデル・箱なし遊び傷あり)
このクリーム/空色ツートンは実車標準色の一つ。1990年代後半のニューイヤーミーティングの会場で安価で入手。このカラーリングはその後、20年以上一度も見かけないことから、一期一会的なレア・アイテムと言えます。






手前は大きさ比較用1/64スケールTLV後期型キャロル



●イチコー1/15スケール1962年マツダ キャロル 赤単色(2ndモデル・箱なし美品)
フロント周りの各パーツ、テールライト等、コストダウンのためパーツが大幅に省略された2ndモデル。実車が生産を終えた後の1970年代前半あたりまで、カラーリングも赤のみに絞られたこの2ndモデルが流通していたものと思われます。

円形のテールライト部品が省かれています。



手前は大きさ比較用1/64スケールTLV後期型キャロル



リアトレイにMADE IN JAPANとイチコー商標のプリント。ツートンカラーの1stモデルには商標等のプリントが全くなしだったものが、ハンドル・パーツのみを省いた再版版とこの大幅にパーツを省いた2ndモデルにはプリントされています。

ハンドル部品も省かれています。

●マツダキャロル イチコー製(左)とバンダイ製(右)の比較
若干イチコー製の方が全長は長いものの、まるで示し合わせたかのように両社の製品は当時の価格も同じだった上に大きさも殆ど同じです。





右のバンダイ製には車名等の刻印入り。対するイチコー製の1stモデルではシャシー裏にも本体にもイチコー商標が見当たりません。

●イチコー1/15マツダ キャロル 大集合!!
イチコー製キャロルの現存個体は赤が圧倒的に多く、ツートンカラーは何れも一期一会的な稀少価値があります。小さいミニカーは1/64TLV後期型キャロル。TLV-28abの後期型キャロルは2006年4月に税抜定価が2000円を超えている現在では信じられないような税抜780円という価格で発売された製品。その後、2021年現在まで15年間、残念ながら前期型等のキャロルのバリエーションが出ていません。



ツートンカラー3色



イチコー製のキャロルの箱2種。下の箱には右下にイチコーの赤い片仮名が印刷されています。


※初代キャロルの実車カタログについては、2012年10月6日の「自動車カタログ棚から」シリーズ第66回記事をご参照ください。
※バンダイ製キャロルのブリキについては、2020年2月9日の「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第48回記事をご参照ください。
★オマケ(その1): 1962年11月25日撮影 私とバンダイ製初代キャロルとサンタクロース
この写真は2012年10月6日のマツダキャロルの自動車カタログ記事のオマケで一度載せたものですがキャロルのブリキの当時の写真ということで今一度よく検証することとします。1962年(昭和37年)11月25日、日本橋・白木屋百貨店にて亡父が撮影。日本橋・白木屋は1967年(昭和42年)に日本橋東急デパートとなり、現在はコレド日本橋。2021年1月現在で撮影から58年2ヵ月の時が流れ、撮影時に3才になったばかりだった私は現在既に還暦を過ぎています(大汗)。画像に写るサンタクロースは若い人が老け役を演じていたのでなく当時少なくとも50歳以上の人だったとするならば、現在は100歳を遥かに超えた年齢となっているため御存命の可能性は低いと思われます。
問題は私が抱えているブリキのキャロルですが、実はこのキャロルのブリキについてはあまり明確な記憶がありません。画像を拡大して仔細に見てみると、リアウインド枠の上下間隔がイチコー製のように開いていないこと、テールライトが赤塗りされていること、ボディカラーが明るいことから、バンダイ製フリクション仕様のアイボリーボディだったと推定できます。



★オマケ(その2): 1961年スバル360コマーシャル1/43スタジオKANとハセガワ改造1/24プラモデル
出目金時代のスバル360の中で極めてレアなバリエーションであるコマーシャル。全長12cm・1/24スケールのハセガワ製プラモ改造のスバル360コマーシャルの製作はプロモデラー山崎和男氏。静岡県焼津市の長谷川製作所(現ハセガワ)製のプラモデルを元に大変な手間をかけて初期型コマーシャルの富士重工広報車両に改造した作品。左右のリアサイドウインドをヒンジまで付けて実車同様に可倒式に製作してあります。ネコ・パブリッシングの雑誌モデル・カーズNo.45(1999年4月号)にも掲載された傑作。2013年6月15日の「自動車カタログ棚から」シリーズ第141回記事で一度ご紹介していますが、今回は初公開の浜松・スタジオKAN製1/43スケール・スバル360コマーシャルとのツーショットでご紹介します。コマーシャルのミニチュアとしては以上の他に2008年にトイズドリームプロジェクトとして発売されたトミカのスバル360コマーシャルが存在します。







後ろから、1/24長谷川改造、1/43スタジオKAN、1/64TLV

トイズドリームプロジェクトのトミカ・スバル360コマーシャル仕様

★オマケ(その3): 今日のビートルズ「This Boy」 1963
1963年10月17日録音、1963年11月29日発売(シングル「抱きしめたい」B面)。ジョンの創った初期のラブソングの傑作の一つ♡
Lyrics :
That boy
Took my love away
Though he'll regret it someday
But this boy wants you back again
That boy
Isn't good for you
Though he may want you, too
This boy wants you back again
Oh, and this boy would be happy
Just to love you, but oh my
That boy won't be happy
'Til he's seen you cry
This boy
Wouldn't mind the pain
Would always feel the same
If this boy gets you back again
This boy, this boy, this boy