★新型コロナ都内感染者数
2021年(令和3年)1月16日現在、都内の累計感染者数は8万3878人、退院したり死亡した人を除いた現在感染者数は1万9429人とのことで、累計であれば都内の人口1400万人の約167人に1人が感染、現在感染者数では約720人に1人が感染ということになります。
2020年の大晦日の都内の感染者数が1300人を超えて驚いたのも束の間、年明けには一気に1日2000人を超え、慣れというのは怖いもので1300人を超えて驚いていたのが連日のように2000人超えとなると、今日もまた2000人を超えたと聞いても「またかあ」と思うだけで衝撃が薄れていくような状況にも思えます。これが、今後、感染力が強いと言われる変異ウイルスの感染拡大が起こり、例えば1日都内だけで2万人新規感染といった状況になれば、2万×30日=60万人、1ヵ月で都内の感染者が60万人増えて2ヵ月で120万人、あっという間に都民10人に1人が感染し、「お宅は感染まだですか?」などと言うのが日常の挨拶になるなんて日が来たら嫌だなあと思ったりもします☆
★緊急事態宣言下でも混んだ通勤電車
緊急事態宣言と併せてテレワーク7割などと罰則もなしで政府に言われても、大多数の法人はテレワークへの7割移行は出来ず、その上、学校や幼稚園、保育園、予備校、学習塾といった教育機関やスポーツジムや老人向けのデイサービスは通常通り、図書館や地域のコニュニティーセンター等も昨年春とは異なり通常通りに開けているとなると、都内の電車の込み具合は昨年の緊急事態宣言後はコロナ以前よりは空いてきたとはいえ今回の発令後に大きく変わることはない状況にあります。激しく押し合うレベルの混雑ではなくとも、肩が触れ合う程度に混んでおり他者との距離を1m以上取るなどということは不可能な状況にあります。都内の感染者の増加状況を考えると、私の場合は元来が神経質で気が弱いということもあり、肩を触れ合わせて隣に立っている人が無症状感染者だったらどうしよう、などと考えてしまい冷や汗が出たりもします。通勤電車がこんな状況のままで、飲食店だけ20時で閉店との指示を出しても意味がないのでは?と思うことがあるのは私だけでしょうか☆☆
★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」の第104回記事としてアサヒ玩具のホンダF-1および同一金型使用のフェラーリF-1をご紹介しますne☆☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★レーシングカーはお好き?
ホンダF-1については、1960年代の所謂、第1期のみは「1960年代以前の日本車コレクション」という私のコレクション対象に含めることとしています。しかし、1960年代以前あたりの旧い日本車がお好きな人であっても、スバル360やマツダキャロルといった軽自動車からプレジデント・センチュリークラスに至るまでのセダンや各種スポーツカーあるいはトラック・バスといった商用車を含めて市販車は懐かしくて好きなのだけれども、今回のホンダF-1のようなフォーミュラカーは勿論のこと、プリンスのR380や日産とプリンスが合併後の日産R380Ⅱ、381、382、トヨタ7あるいは日野サムライやダイハツP-5といった純レーシングカーにはあまり興味がない、あるいは、あまりにも有名でメジャー過ぎるため逆にレーシングカーは何となくダサイ感じがして興味が湧かないという向きは旧車ファンには案外多いのでは?とも思います。
個人的には、乗用車からバス・トラックに至るまでの市販車もレーシングカーも特に1960年代以前あたりの時代の車両は分け隔てなく好きな方で、ホンダF-1についてはタミヤのモーターライズ時代の1/12キットを小6の時(1971年)に作り、出来の良さに感激した想い出がいまだに鮮烈であったりもします☆☆
★ホンダF-1
1959年(昭和34年)にマン島TTレースへの出場を皮切りに50ccから500ccまで全てのモーターサイクルGPのタイトルを収めたホンダ(本田技研工業)は1964年(昭和39年)、突如として参戦を開始しました。ホンダがF-1に参入した1964年は国内では東京オリンピックや東海道新幹線開業という大イベントが行われた記念すべき年でもあります。1964年の時点でホンダの四輪の市販車は未だレーシングトラックの異名を持つT360/T500とミニチュアオープンスポーツS500/S600のみでした。既にモーターサイクルGPでの経験を積んでいたとは言え、まだバイク屋のイメージのあったホンダが果敢にも四輪GP=F-1に参入したことは自動車業界のみならず世界中のモータースポーツファンから驚きの目で見られました。
ホンダのF-1参戦の目的は、勝敗よりも所謂「走る実験室」とし生産車への技術的なフィードバックを行なうことにあったと言われますが、1964年から1968年までの5シーズンに優勝2回(1965年メキシコGP・1967年イタリアGP)、2位1回、3位2回という戦績を残し、ホンダの技術力の高さを世界中に印象づけ、ホンダの高いブランドイメージの基礎を作ったのです。
【第1期ホンダF-1の型式一覧】
1)1964年=RA271(1.5ℓ・V12・200HP)
2)1965年=RA272(1.5ℓ・V12・220HP+)
3)1966年=RA273(3ℓ・V12・440HP)
4)1967年=RA300(3ℓ・V12・420HP+)
5)1968年=RA301(3ℓ・V12・450HP+・リアウイング付)
6)1968年=RA302(3ℓ・空冷V8・430HP)
●秋田書店「世界のレーサー」表紙 (菊判220×155㎜・170頁)
1967年1月20日初版発行。池田英三 著。当時定価350円。1960年代、秋田書店から「世界の自動車」「世界の機関車」「世界の飛行機」「世界の怪獣」などジュニア向けに沢山出版された「世界シリーズ」の1冊。表紙はレギュレーション変更により3リッターとなった1966年のホンダF-1「RA273」。巻末にレース用語解説頁付。

●三栄書房「オートスポーツ」1966年9月号 (A4判・126頁)
1966年9月1日発行。当時定価230円。表紙はベールを脱いだ3リッターホンダF-1「RA273」。

中頁ではRA273について10頁に亘り解説されています。


【1966年ホンダF-1 RA273実車主要スペック】 (1966 Honda F-1 Typ.RA273 Specification)
全長4150mm・全幅1800mm・全高800mm・ホイールベース2500㎜・車両重量560kg・90度V型12気筒3000cc・最高出力440HP/11000rpm・乗車定員1名・フルモノコック軽合金製ボディ・変速機 速MT・電装系12V・最高速度280km/h程度・販売価格:なし(市販なし・非売品)
●ホンダF-1のリアルタイムに発売された玩具・模型
第1期ホンダF-1の実車とリアルタイムに市場に出た玩具・模型等の立体造形物としては以下のような製品があります。
(1)ミニカー: 1/66伊ペニー(penny)、1/35伊ポリトーイ(POLITOY)等。実車参戦終了から6年を経た1974年以降にトミカ、トミカダンディ等。
(2)プラモデル: 田宮模型(タミヤ) 1/12スケール、今井科学(イマイ) 1/12スケール、相原模型(アイハラ) 1/16スケール、緑商会、イッコー1/32スケール?、童友社1/60スケール程度、中目黒クライマックス1/26スケール程度スロットボディ、ライト工業1/28スケール程度スロットボディ等
(3) ブリキ玩具: アサヒ玩具31㎝、米澤玩具約40cm等
(4) プラ製玩具: アサヒ玩具GoGoモーターシリーズ(1/20スケール程度)等
以上の他にもプラモデルについてはリアルタイム物が存在すると思われます。また、第1期ホンダF-1の近年のモデル化はタミヤのRA272の1/20プラモデルと1/12完成品、ハセガワのRA272の1/24プラモデル、ミニカーでは1/43と1/24でエブロが各型式を精力的にリリースしています。これらの中から今回は(3)のブリキ玩具として製作された「アサヒ玩具製品」をメインにご紹介することとします。
【アサヒ玩具1/14スケール 1966年ホンダF-1 RA273 ブリキ玩具 主要データ】(1/14scale 1966 Honda F-1 Typ.RA273 Tinplate Model Toy by Asahi Toy)
・商品名: ホンダF-1 (フェラーリF-1)
・アサヒ玩具 製品番号(管理番号): No.3845(フェラーリNo.3844)
・基本素材: ブリキ
・発売時期: 1965年(昭和40年)9月頃(ノーマル)、1967年5月頃
・販売価格: 都内350円/全国380円
・全長:310mm (実車比:1/13.4スケール)
・全幅:125mm (実車比:1/14.4スケール)
・全高:57㎜ (実車比: 1/14.0スケール)
・ホイールベース:184mm (実車比:1/13.6スケール)
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 縦130×横320×高さ90㎜
・ボディカラー: 白/赤(ホンダF-1)、赤(フェラーリF-1)
・動力: 後輪フリクション(爆音付)
・シャシー再現: 殆どなし
・入手難易度: 10段階評価でレベル6~7程度
・2021年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 5~7万円程度(箱付未使用美品の場合。コレクター向けに出版された海外のブリキ玩具資料本でもアサヒ玩具のホンダF-1はMint 575ドルと比較的評価は高目です。)
●東京玩具商報1967年6月号「アサヒ玩具 広告」 (国立国会図書館の蔵書より複写)
ホンダF-1とフェラーリF-1が、「ホンダフォーミュラー」「フェラーリフォーミュラー」の品名で画像が掲載されています。「フリクション・トーイ爆音付」の目立つ文字が添えられています。フリクション動力稼動の際の引っ掛かり箇所を設けてカタカタ音が発生するように製作したことから、「爆音付」とされています。2台は同一金型のプリント違いですが、同時に発売されたようです。造形はかなりアバウトですが、元々はホンダF-1用として企画/製作した金型をフェラーリにも流用して製造及び販売する量を増やすこととし、ホンダとフェラーリを同時に発売したものと思われます。


●財団法人輸出玩具登録協会発行「NEW DESIGN」 1967年8月25日号より (同上)
アサヒ玩具のホンダF-1とフェラーリF-1が1967年5月18日付にて意匠登録されています。フェラーリが登録番号第1878号、ホンダが1879号と連番、アサヒ玩具の品番と同様にフェラーリが先の登録番号となっています。


●アサヒ玩具1968年総合カタログ日本語版より (同上)
NEWとしてホンダF-1とフェラーリF-1が掲載されています。品名はホンダは「12吋ホンダFⅢレースカー」、フェラーリは「12吋フェラーリF1レース」と記載されていますが、ホンダの「FⅢ」は誤記と思われます。

●アサヒ玩具1/14スケール 1966年ホンダF-1 RA-273 (箱付・後輪フリクション動力付)
スケールモデルとは言えないものの、ホンダF-1をモチーフとした他のブリキ玩具ではカラーリングのみ白に日の丸として販売された製品もある中でHONDA等のプリントも細かく入った出来の良い製品。






ホンダマークもプリントされています。




手前はトミカ73-1番1/54ホンダF-1


ブリキ製ドライバー




シャシー裏

●アサヒ玩具1/14スケール フェラーリF-1 (箱付・後輪フリクション動力付)
ホンダF-1のボディカラー及びプリントを替えてフェラーリF-1とした製品。ブリキ製のドライバーはホンダと同じ。モチーフとしたフェラーリの実車F-1不詳。箱絵と本体はゼッケンが同じである以外はかなり異なるように見えます。この個体は幸い箱付ながら若干遊ばれており、残念ながら小傷とマフラー延長部の欠損有。







手前はマッチボックス73番フェラーリF-1


ホンダと同じドライバーが乗車


シャシー裏

●アサヒ玩具1/14スケール 1966年ホンダF-1とフェラーリF-1の並び




魅力的なBox Art

【参考1】ホンダF-1当時物プラモデル
1/12スケール田宮模型(タミヤ)と今井科学(イマイ)のホンダF-1。科学教材社発行「工作ガイドブック1968年版」より。何れもモーターライズで当時定価はタミヤ1200円、イマイ1000円。タミヤ製は文句なしの傑作。2020年現在、再販されていない今井製の方がレア度は高いと思います。

1/16スケール相原模型(アイハラ)ホンダF-1。サスペンションを金属製とし、「セミ金属製」を謳ったキット。科学教材社発行「工作ガイドブック1970年版」より。当時定価850円。2021年現在は入手の難しいキット。

【参考2】ホンダF-1当時物ミニカー伊「ペニー」と「ポリトーイ」
ペニーは全長60㎜で1/66、ポリトーイは全長120㎜で1/35程度。何れも正規輸入されています。ポリトーイはウイング付のため1968年のRA301のようです。



【参考3】トミカ&トミカダンディのホンダF-1
トミカNo.73-1は1/54スケールで1974年7月発売、トミカダンディNo.35は1/36スケールで1975年11月発売。何れも最終型1968年RA302をモデル化したようです。実車の参戦終了から6~7年後の発売ですが、発売から45年以上を経た今となっては当時物に含めてもよいかもしれません。3台入りのF1グランプリセットは、森山先生のトミカバリエーションノートによると1987年10月発売のトミカギフトセットG-173。ついこないだ買った気がしていましたが、もう2021年で34年前のセットなのですね。


アピタ・ピアゴオリジナル2011年元旦スペシャルということは東日本大震災直前の10年前の正月発売。

【参考4】二三製機製作所1/9スケール程度?ホンダF-1風ラジコンモデル
技術出版(株)が出していたジュニア向け月刊誌「模型と工作」1968年4月号はホンダF-1のカラーリングのラジコンモデルが表紙。全長48cm、アルミ製ボディ。


当時定価はキットでエンジン・操縦装置別で1万8000円と記載があり、タミヤのRA273が1200円定価の時代ですので現在なら10万円以上の超高額キットとなりそうです。当時、この高価なキットを購入した人が実際に居たのかどうかは謎です。

●アサヒ玩具1/14スケール1966年ホンダF-1 RA273とホンダF-1のミニカー 大集合!!
大きい順にアサヒ玩具1/14ブリキ、ポリトーイ1/35、トミカ1/54、ペニー1/66。



★オマケ(その1): 2021年1月トミカ新製品
1月16日(土)はトミカ発売の第3土曜日ということで一通り入手してきました。今月は58番ハイエース改造「グリコワゴン」、89番ランボルギーニシアンFKP37(通常:渋緑、初回:赤メタ)、トミカプレミアム2番ホンダインテグラ タイプR(白)と同21番2代目ソアラ(通常:白、発売記念:ダークグレイメタ/シルバー)に加えて、1月15日(金)よりオンライン開催となったオートサロン限定トミカ4種(AE86スプリンタートレノ、ホンダNSX、ランボルギーニアヴェンタドールSVJ、tomicaネッツ兵庫86BSトヨタ86「トミカ50周年」)が発売になっています。オートサロントミカ4種はタカラトミーモールの通販ではすぐに完売していましたが、東京駅のトミカショップで1人3台まで販売しているのを購入。


今月はこのグリコワゴンがイチオシ。ハイエースの顔のままのグリコワゴン特注品が既に2種類も出ているようですが、今回の製品では顔も実車通りに換えてあります。

トミカショップでは2021年1月の組立工場が2009年金型のスバル360となっていたので、黒シートと赤シートをボディカラー3色ずつ作ってきました。青シートもありましたが、カラーリング的に冴えない印象だったため未製作。組立工場のトミカは1台660円と限定トミカよりも安く3台作っても2000円でお釣りが来るのはTLVの乗用車が現在1台税込3000円近くもすることを考えると相対的に割安感ありと思います。


1980年代の21-4の金型ではなく、2009年金型。

★オマケ(その2): 今日のビートルズ「A Hard Day's Night」 1964
ホンダF-1がデビューした1964年の楽曲と言えば、やはりこれですyone♪♡