★4連休
せっかくの4連休も東京のお天気はイマイチの予報ですが、みなさんは里帰りやレジャーでお出かけでしょうか??
私は近場には出かけても遠出はしない予定です。何だか、まだまだ都内の新規感染者は多いですし、思いきりレジャーを楽しむという気分にもならないかも☆
しかし、暑さ寒さも彼岸までと言われる通り、気温も少し下がって過ごしやすくなるようです☆
★数学
皆さんは数学が好きでしたかぁ??
私は自慢することでもありませんが嫌いでした。
2020年9月18日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」で「なぜ数学を勉強するのか?」という設問の回答は「論理的な思考が身につくから」。私事で大変恐縮ですが、中高生の頃に数学・物理・化学といった理数系の教科は全て10段階評価の1乃至2で、文字通りマラソン状態(=マラソンはオイッチニ、オイッチニと言いながら走るw)で、テストなどすると1学年約400人中「下から3番目以内」に常に入る成績だったというのが秘かな自慢でもある私の場合、論理的な思考がまるで出来ない大人になってしまったことは間違いなしという見方も出来ます。ところが、数学は全く出来なかったのに、自分では感情に流され過ぎて論理的な思考がまるで出来ない大人になってしまったという自覚は全然なかったりもします。私の場合、理数系の知識が殆どなくても、幸か不幸か?これまで社会人として困ったことは一度もないのは事実なのですyone☆☆
★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」番外編として手元に現物はないのですが、記録として残しておきたい野村トーイの「すーぱーくんバス」をご紹介しますne☆
「すーぱーくん」についてはWeb上に情報があまり見当たらないため、歴史の闇に消え去る前に私なりに記録を残しておこうと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★「すーぱーくん」とは
ウィキペディアに項目のないレアなキャラクターです。1960年代前半から半ばにかけて幼児に人気のあったキャラクターのため、リアルタイムで体験しているのはその時代に幼児期を過ごした1960年(昭和35年)生まれ前後の世代のみと思われます。
「すーぱーくん」は講談社の幼児向け月刊誌「たのしい幼稚園」の1962年(昭和37年)10月号から1965年(昭和40年)頃まで連載された漫画風の絵話で牧野圭一氏(1937年11月1日-)が主宰した漫画制作会社『マキノプロダクション』(1964年時点の構成員は12名)に所属していた島 充(しまみつる)氏他多数が作品により作者として名前がクレジットされ、制作作業はマキノプロが一丸となって行ったようです。テレビアニメ化はされず、「たのしい幼稚園」のみの掲載だったにも関わらず、野村トーイ、バンダイ、ツクダヤ等の大手玩具メーカーが多数の玩具を発売し、愛知・岡崎市の岡田昆布株式会社が丸美屋食品工業のエイトマン・シール付ふりかけ「のりたま」のような「すーぱーくんワッペン/マジックカラープリント付きふりかけ」を発売するなど、幅広く商品化されていることから当時のすーぱーくん人気の高さが窺えます。
★講談社たのしい幼稚園1964年8月増刊号「すーぱーくん」
たのしい幼稚園の「すーぱーくん増刊号」。1964年(昭和39年)8月15日発行。B5判、70頁。空を飛びスーパーな力を持つすーぱーくんの勧善懲悪物語を中心に7つの絵話と塗り絵・貼り絵・ゲーム等で構成されています。また、すーぱーくんの関連商品の広告を野村トーイ、ツクダヤ、岡田昆布(愛知県岡崎市)の3社が掲載しています。絵話等の作者は作品毎に異なり12名の氏名がクレジットされています。

【すーぱーくんの宇宙パトロールの巻】
ここはすーぱーくんの宇宙パトロール本部です。月の山の上に東京タワーのように建っているので周りがよく見えます。あっ、黒いロケットと赤いロケットが喧嘩をしています。

島 充 ・作

「どちらが悪いんだろう」カミナリのがらちゃんが言うと、「黒いロケットが悪いに決まってるさ。形も悪いしさ。」とキツネのつんちゃんが言いました。「ようし、黒いロケットを打ち落とせ。」
すーぱーくんがビックリして止めました。「調べないうちに黒いロケットが悪いと決めてはいけないよ。」
でも、がらちゃんはロケットのボタンを押してしまったのです。

「すーぱーくんが何て言ったって黒いロケットが悪いに決まってるよ、ねっ。」今度はがらちゃんが言いました。
「そうさ、そうさ。ぼく、テレビで見たことがあるもの。」キツネのつんちゃんが賛成しました。
がらちゃんは、隊長機からパトロール=ロケットに命令しました。「黒いロケットは、悪いロケットだ。それ、打ち落とせ。」

「仮に黒いロケットが悪くても、打ち落とすのはよくないよ。」すーぱーくんは大急ぎで飛んで行って黒いロケットを受け止め、そうっと地面に降ろしました。

黒いロケットには、可愛いエンゼルが乗っていました。「すーぱーくん、ぼくたちは悪魔に見つからないようにロケットを黒く塗って隠れていたんです。でも、とうとう見つかって追いかけられていたんです。」「やっぱり、そうか。」
「あの赤いロケットが悪魔たちの乗っているサタン・ロケットです。すーぱーくん、お願いです。エンゼルの杖をあげますから、サタン・ロケットを追い払ってください。」

宇宙パトロールのみなさま、ありがとうございました。お礼に美味しいお菓子を差し上げます。
「おかしをくれるんだってさ。」わいわい、がやがや。「みんな行ってはいけないよ。」

しまった、悪魔だ。入口が閉まったぞ。「はっはっはっはっ。君たちはこのサタン・ロケットに捕まったのだ。」
「残ったのは、すーぱーくんだけだ。打ち落とせぇ。」

「この杖が防いでくれるぞ。」
「あっ、ちょろが助けに来たよ。」
「助かったぞ。」「急いでね。」

「うわあっ、気持ちの悪いマジック・ハンドに捕まった。」

「えいっ。ばしっ。びしっ。」
凄い。すーぱーくんがマジック・ハンドを切ってくれました。

「ううん、もう怒ったぞ。」「ああっ。凄い力だ。」「すーぱーくん、悪魔の力がわかったか。」「ううん、でも負けないぞ。そうだ。」

「あっ、これはいかん。」「ええいっ。エンゼルの杖だぞ。」「うわおうっ。ばばあん」「やっぱり、思った通りだ。悪魔もエンゼルの杖には負けるんだな。丘の向こうに落ちたぞ。」

悪魔はエンゼルの杖の力に負けて地面深く逃げ込みました。
「慌てて打ち落としたりしてごめんね。」つんちゃんとごろちゃんはエンゼルに謝りました。 (おわり)

マキノプロダクション すーぱーくん制作の様子

【目次】 すーぱーくんの作者としてクレジットのある12名 (敬称略)
島 充、牧野圭一、福田よしたか、橋本吉雄、木下連三、木佐森りゅう、小早川 修(以上、絵話作者)、坂本次男、栗原たつお、浜田紘一、島 守、安部詩津子(以上、塗り絵・貼り絵・ゲーム)

裏表紙: 野村トーイすーぱーくん電動歩行ブリキ玩具 大小2種 近日中発売の広告

表3: ツクダヤ広告。すーぱーくんプール4種他。

中頁より:岡田昆布(株)広告「すーぱーくんマジックカラープリント入りふりかけ(50円)、ワッペン入りふりかけ(30円)」

★すーぱーくんの高額アンティークトイ
オークファンでヤフオクでの落札履歴を検索すると、今回ご紹介する野村トーイ製すーぱーくんバス以外に2018年11月に180万3000円で落札された野村トーイの空飛ぶ円盤「すーぱーくん」(箱付)など以下のような高額商品がヒットします(括弧内は落札年月日)。
1)野村トーイ「空飛ぶ円盤すーぱーくん」箱付・・・・・180万3000円(2018年11月18日)

2)野村トーイ「すーぱーくん滑走式」箱付・・・・・90万1000円 (2018年11月18日)

貴重な元箱

3)野村トーイ「電動式すーぱーくんNo.1」箱付・・・・・34万232円 (2015年8月29日)

本体以上に貴重な箱

4)野村トーイ「すーぱーくんジェットX-3」箱付・・・・・28万2000円 (2017年6月2日)

5)野村チーイ「すーぱーくんゴーカート」箱付・・・・・21万円 (2016年12月27日)

6)三浦トーイ「すーぱーくんバス」箱なし・・・・・4万3100円 (2018年11月29日)

●野村トーイ総合カタログ1964年版?に掲載された「すーぱーくん関連商品」


すーぱーくんゴーカート

すーぱーくんダンプカー

すーぱーくんバスも価格未記載ながら製品写真が掲載されています。

●野村トーイ総合カタログ1966年版より
「電動すーぱーくんNo.2」・・・・・全高33cm、都内売価850円・全国売価900円の大型高額玩具。ほぼ同じ大きさで発売されたスーパージェッターやビッグXの歩行玩具と逆三角形の胴体の金型等は共用していたようです。

「動物バス」・・・・・すーぱーくんバスと同一金型。1966年版ではすーぱーくんバスがカタログ落ちしていることから、すーぱーくんバス絶版後に衣替えして発売されたようです。

★野村トーイ「すーぱーくんバス」
ヤフオク2020年9月6日(日)終了。全長42.5cm・全幅11.5cm・全高13.5cm(出品者の記載)。箱はないもののオークション画像で見る限り状態は良く、殆ど市場に出てこないレア物でルーフ上のパーツが多く妙に造りも良いバスのため5万円位の価値はありと思って見ていたら、これまた、とんでもない高値となりビックリ。もしこのすーぱーくんバスの箱の付いた未使用美品が発掘されアンティークトイ市場に出れば100万円の大台を超えるでしょうか。オークファンで過去の履歴を見ると2016年5月にかなり錆びていて状態の悪い同じ野村トーイのすーぱーくんバスが5万5000円で落札されており、箱がなくともこのような美品を5万円で入手するのは、どうやら夢物語と言えそうです☆

箱なしで落札額は33万2777円!



左ハンドルの運転席には制服を着た運転手さんの姿。ルーフ上は砲弾型灯火類が賑やか。フロントウインドを分割したデザインはGMのニュールックバスに影響されているように見えます。

矢印型方向指示器(ウインカー)がそそります♪最後席右のサングラスをかけた2人は悪党?

ルーフにはすーぱーくんの大きなプリント




赤いホイール右横の片仮名の「モ」のようなマークは製造メーカー「ヒシモ産業」(足立区千住柳町・代表者:森川耕輔氏)の商標。このすーぱーくんバスはヒシモ産業が製造し、野村トーイが販売した製品ということになります。

シャシー裏

★オマケ(その1): 2020年9月トミカ新製品
2020年9月19日(土)はトミカ新製品の発売日ということで買いに行ってきました☆今月の新車は38番1/62スケール アウディR8クーペ(通常品:濃青、初回限定仕様:ガンメタ)、82番1/137スケール トヨタSORA、129番1/110スケール程度いすゞギガ宇部興産 ダブルストレーラー(ロングトミカ)が発売になっています。今月のイチオシは文句なしにオールダイキャストでズッシリ重い上に連結して楽しめるいすゞギガ宇部興産ダブルストレーラーでしょう。このミニカーは文句なしの傑作モデルと思います。




★オマケ(その2): 東急特注トミカ1/156スケール「日野セレガ 東急リムジン 川崎フロンターレラッピングバス」
2020年9月10日発売の新製品。渋谷の東急本店で税込み990円で購入。まだ定価で販売されているにも関わらずヤフオクには定価の2倍位で沢山出品されています。



★オマケ(その3): 今日のビートルズ「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」 1965
ジョンの遺した名曲の一つ。邦題:ノルウェーの森。村上春樹の小説は「ノルウェイの森」と表記が若干異なるものの出典はこの曲。