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Channel: ポルシェ356Aカレラ
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★米澤玩具(ヨネザワ) 1960年縦目のセドリック ~ ブリキ自動車コレクションから 007

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もう12月も半ばを過ぎて、今年も残り2週間ですね。正にあっという間に1年が終わるという感じがします☆しかし、仕事が忙しい上に大掃除やら正月を迎える準備やらで年末は何かとバタバタしますよNE☆

アメブロのジャンル分けが今年2017年の春に変更となり、新しいアメーバの公式ジャンルではこれまでのように複数のカテゴリーを選択することは出来ず何れかのジャンル1つを選択することとなった際、私は取り敢えず、「クルマ好き」というジャンルを選びましたが、「クルマ好き」では鉄道関連の記事やクルマ以外の模型関係記事などで「クルマ」から話題が離れてしまうため、「コレクション」のジャンルに変更しました。「クルマ好き」ジャンルは参加者数が多いため2桁順位(100位以内)に入るハードルが高かったのですが、「コレクション」ジャンルは「クルマ好き」に比べると参加者数が少なく、ジャンル内で2桁以上の順位をキープしやすいようです。まあ、しかし、順位などに拘らずに自分の好きなことを書き綴ることが一番大切ですよね☆☆

アメブロのマイページを開くと毎日、その日のアメブロユーザーの運勢が1~12位と表示されますが、実は私、占いが結構気になり、また信じやすいところがありまして(以前、カー&ドライバー誌に占い頁が出ていた頃はクルマの記事より真っ先に占い頁を見る程でしたw)、アメブロでも運勢が1位だと何だか気分爽快な1日になり、12位だとか悪い運勢だと気分の落ち込んだ1日になりがちです(←単純w)。みなさんはそんなことはないですか?占いを信じやすいというのは、催眠術などにも簡単にかかる性格ってことなのかもですよNE☆☆

閑話休題
今日は久々にブリキ自動車の記事です。「ブリキ自動車コレクションから」シリーズの第7回記事として米澤玩具(ヨネザワ)のレアな初代縦目のセドリックをピックアップします。
 



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★国産高級車と言えば、かつてはクラウン・セドリック・グロリアが御三家だった。クラウンは初代が1955年(昭和30年)、グロリアは1959年(昭和34年)にデビューし、御三家の中で一番遅くデビューしたのは1960年(昭和35年)のセドリックであった。
日産自動車は戦中戦後の技術の立ち遅れを取り戻す目的から戦後1952年(昭和27年)に英国BMCと技術提携契約を結び当初はオースチンA40サマーセット、1955年(昭和30年)からはオースチンA50ケンブリッジをライセンス生産していたが、BMCとの契約期限であった1960年(昭和35年)3月にオースチンに代わる純国産中型車として「ニッサン セドリック」(G30型)を発表、翌4月1日付で発売した。タテ4灯の印象的なヘッドライトから所謂「縦目のセドリック」として親しまれた初代セドリックの前期型である。

★初代セドリック の構造的な特徴としては英オースチンのライセンス生産で学んだモノコック構造を採用してフレームレスとしていたことが挙げられるが、タテ4灯ヘッドライトと左右に大きく湾曲したパノラミック・フロントウインドウといったインパクトのあるデザインが最も大きな特徴であった。
そのデザインは当時のアメリカ車を参考にしつつも日産独自の独創的なものであり、それが現在も日本の名車として語り継がれる所以であろう。初代の社内デザインから一転してピニンファリーナへデザインが委託された2代目セドリック(130系)がセールス面で苦戦したのは、そのデザインが大きな要因であったと言われるのは皮肉な話である。

★最初のセドリック は当時の小型車規格内の1500ccのデラックスおよびスタンダードの2グレードみで、1960年(昭和35年)9月に小型車規格が排気量2000ccに引き上げられた際に1900ccのカスタムを追加発売、1961年9月に細部意匠をマイナーチェンジ、更に1962年10月のマイナーチェンジではヘッドライトが横4灯の所謂ヨコ目のセドリック(初代後期型)となった。
初代セドリックがデビューした1960年(昭和35年)はまだ大卒初任給1万2000円程度の時代であったため、最初のセドリック・デラックスの101万5000円という価格は現在の貨幣価値では1500万円前後に相当し一般大衆にとっては正に夢の存在であったと言える(縦目のセドリック・セダンの実車カタログについては2012年9月23日の「自動車カタログ棚から」シリーズ第59回記事、初代セドリック・バン/ワゴンの実車カタログについては2013年7月26日の同シリーズ第157回記事参照)。


★ミニチュア世界の縦目のセドリック
庶民にとって夢の存在であった最初のセドリックは模型・玩具のモチーフとして好んで採り上げられ、実車の販売とリアルタイムに各社から夥しい種類のミニチュアのセドリックがリリースされた。リアルタイムではなく往年の名車となってからも、カドー(可堂玩具)、エブロ、ノレブ/イクソ国産名車(1/43・1/24)、日産名車(1/43)、トミーテック「トミカリミテッドヴィンテージ」等がモデル化している。

【リアルタイムにリリースされたミニチュアの縦目のセドリック】
・木製ソリッドキット・・・・・田宮模型・日東文化教材社(NBK)・etc
・黎明期のプラモデル・・・・・山田模型(ヤマダ)・緑商会(ミドリ)・三和模型(サンワ)
・ミニカー・・・・・旭玩具製作所モデルペット10番・大盛屋酒井通玩具ミクロペットフリクションシリーズ5番
・ブリキ製品(金属玩具)・・・・・一宏工業(イチコー)・大中小3サイズもリリースしたSSSインターナショナル(サンエス商事)・米澤玩具(ヨネザワ)

・最初のセドリックの実車にはバン・ワゴンボディも存在したが、ミニチュアの世界では大盛屋がチェリカフェニックス2番のアンチモニー製ミニカー、旭玩具製作所(アサヒ)・高徳(タカトク)・米澤玩具(ヨネザワ)がブリキ製でバンボディの製品をリリースした。


★米澤玩具の1/15スケール初代セドリック・ブリキ玩具
・全長30cm(実車比:1/14.7スケール)
・全幅11cm(実車比:1/15.3スケール)
・ホイールベース16.3cm(実車比:15.5スケール)
・基本素材:ブリキ
・動力: 前輪フリクション・モーター
・発売時期(推定): 1961年(昭和36年)
・当時定価: 不明

プロポーション、細部ディテール、実車イメージの再現では一宏工業(イチコー)製品に劣るものの大柄なボディには存在感があり、独特にデフォルメされた造形が深い味わいと良い雰囲気を醸し出している。ノーマルセダンのボディカラーは青メタと茶メタ。東京駅構内タクシー、警視庁パトカー、セダンの金型を流用して製作されたバンのバリエーションあり。何れも現存する個体が少ないことから、恐らく販売期間は短かったものと思われる。この米澤製の初代セドリックは、箱付・箱なし・ジャンクといった状態の如何を問わずアンティーク玩具市場に現れることは稀で、玩具本来の天寿を全うしかけたような箱なしズタボロ・ジャンクの状態であっても殆ど見かけない。箱付美品の現存数は何れのバリエーションも恐らく一桁以下(?)。ノーマルセダンの箱付ミントは15年程前に売価50万円で、バンの箱付ミントは10年程前に売価100万円で、何れも一度だけアンティーク玩具市場に現れたのを見た。タクシーとパトカーは箱付が手元にあるが、箱なし本体のみは時たま見かけても箱については他で見たことが過去40年(1977年にブリキ自動車のコレクションを始めてから現在まで)で一度もなく箱の現存数は非常に少ないと思われる。

【2016年 評価額】
箱付ミント45~75万円程度。箱なし美品15~30万円程度。現存する個体が少ないため、上述の通りバンでは過去に箱付100万での取引例もあり、市場相場はあってないようなもので評価額はあくまで目安。この年代の自動車を懐かしいと思う世代の高齢化でビンテージモデル(ミニカー含む)の市場価格は下落傾向にあるが激レアモノに限っては比較的高値安定の傾向にある。


●1960年ニッサンセドリック東京駅構内タクシー
米澤玩具品番: 10977。小さなミニカーは大きさ比較用のトミカリミテッドヴィンテージ。
タクシー(1)

タクシー(2)

タクシー(3)

タクシー(4)

タクシー(5)

稀少な箱
タクシー(6)

タクシー(7)箱

シャシー裏はプリント表現
タクシー(8)シャシー



●1960年ニッサンセドリック警視庁パトカー
米澤玩具品番: 10986。
パトカー(1)

パトカー(2)

パトカー(3)

パトカー(4)

パトカー(5)

パトカー(6)

稀少な箱
パトカー(7)箱




●1960年ニッサンセドリック・デラックス(ノーマル)

ブルー・メタリック
ブルー(1)

ブルー(2)

ブルー(3)

室内プリントは比較的実車に忠実
ブルー(4)室内プリント


ブラウンメタリック
これは珍しくルーフ上に貼られたオリジナルシールが綺麗に残っている個体。
茶色(1)

茶色(2)

茶色(3)

工場出荷時のルーフシール
茶色(4)



●1960年ニッサンセドリックバン
セダンの金型にアメ車のルーフパーツを組み付けて無理矢理バンに仕立てたと思われる製品。
バン(1)

バン(2)

バン(3)



●米澤玩具の縦目のセドリック全員集合
大集合(1)

大集合(2)

大集合(3)





★オマケ(その1): 1964年トヨタパトロールFS40型 警視庁通訳パトカー
2017年12月16日(土)付け朝日新聞夕刊に掲載された、1964年の東京オリンピックの折に活躍した外国人通訳用の警視庁パトカーの写真。ボディサイドとフロントガラスには「INTERPRETER」の文字。2代目クラウンベースのパトカーは多数警視庁に納入されたが、オリンピック期間限定の外国人通訳用パトカーの写真は珍しい。撮影場所は国立代々木競技場前。パトカーの前に立っている人は当時37歳で警視庁の「通訳警察官」を務めた原田弘氏(1927~)。
オリンピッククラウン



★オマケ(その2): 1964年の東京駅丸の内口のタクシー乗り場
この写真は以前にも紹介していますが、縦目セドリック東京駅構内タクシーの貴重な実働中の画像として再掲載。自動車史/自動車文化史研究の第一人者・五十嵐平達氏が編集した玉川こども百科第4巻「自動車」(1965年6月改訂版・誠文堂新光社発行)より。恐らく撮影も五十嵐氏と思われます。右下に1963年秋にMC後の1964年式2代目クラウンRS40系タクシーが写っているので恐らく撮影は東京オリンピックの開催された1964年(昭和39年)。
東京駅



★オマケ(その3): 銀座天賞堂の16番レイアウト「夏之海鉄道」 動画
山崎貴監督最新作、映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」に天賞堂の鉄道模型が多数登場することで話題になっている銀座天賞堂を久々に覗いたら3Fの鉄道模型売り場に16番(日本型1/80スケール)のレイアウト(サイズ2500㎜×1400㎜)が設置されていました。レイアウトで列車が走行するリズミカルなジョイント音を聴くのは何とも楽しいものです♪

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