☆☆☆しかし、暑いですね。
今日2013年7月10日で35度以上の猛暑日が連続4日というのは、1876年(明治9年)に観測開始以来137年間でタイ記録っていうので本当に今年の夏は暑いんですね。ただ、タイ記録の前回は9年前の2004年というので、やはり最近の温暖化も関係しているのでしょうか。明日も35度を超えると今年は史上一番暑い夏になってしまいます。睡眠、水分補給などしっかりとって体調を崩さないようにしたいものです。☆☆☆
★1958年のパリ・サロンでデビューするや爆発的な人気となり1959年(昭和34年)末から1968年(昭和43年)まで生産されたいかにもフランス的で小粋なパーソナルカーがルノー・フロリード。フォルクスワーゲン・カルマンギアの成功に触発されて登場したルノーのスペシャリティーカー。カルマンギアがビートルをベースとしたのに対してフロリードは1956年にデビューした小型乗用車ルノードーフィン・ゴルディーニをベースに元カロッツェリア・ギアのピエトロ・フルア(Pietro Frua;1913年5月2日-1983年6月28日)がデザインした前2座・後1座のスタイリッシュなボディが載せられた。フロリードには当初からフィクスヘッドのクーペ(730kg)とカブリオレ(715㎏)、そしてデタッチャブル・ハードトップ(750kg)の3種のボディが用意された。ボディプレスは往年の有名なバス会社でサヴィエム傘下に加わったショーソンが担当、最終的な組立てはルノー4CVのカスタム・ボディなどを手掛けたフリッソノー・エ・ロッソがおこなった。車名のフロリードとはアメリカのフロリダ州から取られたもので対米輸出向けモデルは当初からカラヴェル(15世紀トルコ軍艦の名)の名称で販売された。
★フロリードは1962年(昭和37年)には当初の850ccエンジンをルノーR8と共通の950ccエンジンに換装した上で四輪ディスクブレーキとなり室内は3座から4座に変更された。その際、クーペは対米輸出以外の場合でもカラヴェルの名称となり、2+2となったカブリオレ、ハードトップはフロリード「S」と呼ばれた。4座化に伴いルーフラインは無骨に高められ、オリジナルの独特の繊細なエレガンスは大いにスポイルされた。またラジエターがリアシート直後から車体後方に移されたため、初期型の側面に付いていた特徴的なエアインテークがなくなり代わりにリアフード上面にスリットが開けられた。1963年(昭和38年)にはR8用1100cc51psを搭載して最高速は145km/hに向上し(日本語版カタログでは最高160kmと豪語している)、辛うじてスポーツカーとも言えるレベルの性能を手に入れた。この時、車名は本国でもカラヴェルに統一され、前面パネルにCARAVELLEのレタリングが付いた。VWカルマンギアと同様、性能よりも小粋な美しいスタイルがウリのクルマだった。日本にも少数が輸入されている。
【主要スペック】1960年 ルノー・フロリード (RENAULT FLORIDE)
全長4260㎜・全幅1580㎜・全高1300mm・ホイールベース2270mm・車重715kg・RR・水冷直列4気筒OHV845cc・最高出力34.5ps/3300rpm・最大トルク5.9kgm/3300rpm・変速機3/4MT・前後ドラムブレーキ・乗車定員3名・最高速125km/h
●1960年発行 ルノー フロリード 本カタログ(縦14×横25cm・英文14頁)
小ぶりながら魅力的な写真・構成のカタログ。サイズが小さいので簡易カタログかもしれない。
表紙はフロリード初期の代表的なビジュアル。
中頁から
フロリードは白がイメージカラー
この時代の日本車のカタログでは考えられない映画のワンシーンのように洒落たカット
She likes...
リアシートは一人乗り
He likes...
図面
リアエンジンのためグリルの付いたリアビュー
スペック掲載頁
●1961年発行 ルノー フロリード 本カタログ(縦31×横23cm・仏語16頁)
中頁から
●1962年発行 ルノー フロリードS 本カタログ(縦23.5×横31cm・英文16頁)
中頁から
5ベアリング・クランクシャフト51Hpエンジン
右下の表にボディカラー6色とインテリアカラーの組合せが記載
フロリードSではリアエンジンフード上部にもグリルが付いた
●1964年発行 ルノー カラヴェル1100 簡易カタログ (19.5×横14cm・仏語16頁)
サイズが小さいので、これは恐らく簡易カタログ。
中頁から
クーペのスタイルは背が高く無骨なものになってしまった
彼氏が彼女の煙草に火をつけるの図
●1965年発行(?) ルノー カラベル カタログ(A4判・日本語2つ折)
輸入元ディーラーの印字がなく発行元不明(三井物産経由でルノーを販売していたと言われる日英自動車発行?)。本国版カタログの言語替えではなく、写真は全て日本国内で撮られている。表紙は芦ノ湖?よく見ると右ハンドル車。
中頁から
日本語表記はナンバーに記載の「カラベル」
富士山をバックにランデブー
伊豆スカイラインを走る
右ハンドル車
裏面スペック・・・最高速度160km/hと豪語
★オマケ(その1): ルノー フロリード物語
当時のCMなど貴重な映像が含まれていますが、フランス語で字幕は英語、しかも長いのでとりあえずは初めの40~50秒だけでもご覧になるとフロリードの雰囲気が判ると思います。
オマケ(その2): 英コーギー 1/43スケール 1960年ルノーフロリード クーペ
ダイキャスト製。1960年代。フロリードは当時結構な人気車種でミニカーは多数発売されている。日本製の金属玩具も旭玩具、一宏(イチコー)などから発売されていた。
オマケ(その3): 北アイルランド スポットオン 1/42スケール 1960年ルノーフロリード カブリオレ
ダイキャスト製。1960年代。スポットオンのモデルは箱の中にその車種のカード(表面イラスト・裏面スペック)が封入されていた。
オマケ(その4): ポルトガル メトスル 1/43スケール 1960年ルノーフロリード クーペ
ダイキャスト製。1960年代。
オマケ(その5): 仏ソリッド1/43スケール 1960年ルノーフロリード カブリオレ
ダイキャスト製。1960年代。実車よりスマート過ぎる印象。
オマケ(その6): 独ガマ 1/43スケール 1960年ルノーフロリード ハードトップ
ダイキャスト製。1960年代。
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★1960年 ルノー フロリード 小粋なパリ娘 ~ 自動車カタログ棚から 152
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