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Channel: ポルシェ356Aカレラ
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★1959年 ニッサン680型トラック 国産初の縦目4灯車 ~ 自動車カタログ棚から 258

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今日は朝から湘南へ出掛けてきました。ちょっと寒かったですが、厚く垂れこめた曇り空の下の海も風情があっていいものです。
実は過去1週間(2015年3月1日~7日)の本ブログのアクセス解析を見ると、検索ワードの上位5つは、ぷぷっ、何と以下の通りとなっています。

【第1位】 ポルシェ356Aカレラは変態!  
 → 超マニアックな人のことを俗に「変態」とも言うので、その意味だとすれば変態という言葉で検索されるのは喜ばなければいけないことでしょうか。

【第2位】 ポルシェ356Aカレラの無駄な婚活ブログ
 → 確かにブログを続けていてもリアルな出会いもなく、いっこうに結婚は出来ないので私のブログは言われる通り全く無駄なものかもしれないのですが、この検索ワードには私へのかなり高レベルの悪意のようなものを感じてしまいます。

【第3位】 ポルシェ356Aカレラはキモい
 → リアルでもキモいとマジで言われることがある位なので一面当ってるのかもしれないのですが、自分では「キモイマン」ではないつもりです。この検索ワードにも私への言い知れぬ理不尽な悪意を感じます。

【第4位】 ポルシェ356Aカレラのホモブログ 
 → 私は同性愛あるいは同性への性的嗜好は全くなく、同性愛を綴ったあるいは論じた記事も一度もアップしてもいないので、これは全く誤っていると断言できます。

【第5位】 ポルシェ356Aカレラは差別主義者
 → これも私は才能や学歴や職業や貧富の差などで人を差別することはないので誤っていると断言できます。でも人の悪口ばかりいうような人はちょっと苦手なのですが。

この1位から5位の検索ワードというのはどなたか特定の1人の人が悪意を持ってワザと多数回、同じフレーズで検索をかけている可能性もありそうな気がします。
第6位以下は、オオタ自動車、プリンス自動車、クラウンエイト、日産プレジデント、ニッケイタロー、裕次郎ベンツなどの自動車関係のフレーズばかりが並んでいます。以前から、私が自動車や乗物以外のこと(主に恋愛関係)を書いていると陰で悪口を言う人がいるからなるべく止めた方がいいと言う人もいたのですが、逆に自動車など乗物以外の記事の方が読んでいて面白いと言って下さる人もいて(何れもリアルに知っている人です)、要するにあまり人がはっきりと書かないようなちょっと目立つことを書くと面白いと思う人がいる一方で世の中には批判する人もいるということなのでしょうか。何れにしても、私としてはジョン・レノンのように隠しだてせず嘘のない、人として信憑性の高いブログをつくっていければいいなと思っています。


閑話休題。
3月に入ってもまだまだ寒い日が続いていますが、私は2月6日の事故から1ヵ月が経ち漸く人前に顔を出せるようなレベルにまで回復してきました。まるでお化けのようで自分でも鏡を見る度にのけぞっていた顔が元通りになりつつあります。ヒトの体の自然治癒能力というのは凄いと思います。
今日は自動車カタログ棚シリーズの第258回記事として、私が生まれた1959年にデビューした日産の大型トラックをピックアップします。




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★日産自動車の製品の型式番号には、ある法則がある。例えば小型乗用車ならダットサン110、210、ブルーバード310、410、510というように10の位が「1」、小型トラックなら120、220、320、520、620というように10の位が「2」、セドリックなら30、130、230、330、430というように10の位が「3」、そして、100の位はゼロから始まり世代交代する毎に数字が増える。1の位はマイナーチェンジを示し、例えば初代ブルーバードであれば310、311、312というようにMCに伴い数字が増える。
日産の大型トラックは10の位が「8」で戦前の80型(自動車カタログ棚シリーズ第84回記事参照)から始まり、180型、380型、480型、580型、680型、780型とモデルチェンジに合わせて型式が変更された。
トヨタが日野との業務提携により1970年代に大型トラックの生産から撤退したように、日産も日産ディーゼル(現UDトラックス)との業務提携により1976年(昭和51年)の780型を最後に大型トラックの生産からは撤退した。日産の大型トラックは戦前1937年(昭和12年)の80型から始まり、1976年(昭和51年)に780型が生産中止となるまで約40年に亘り生産されたが、2015年現在、日産が大型トラックの生産を終えてから既に40年近くとなり、生産中止後、既に生産していた期間と同じだけの時が流れたことになる。


【ニッサン大型トラックの主な変遷】
・1937年(昭和12年)6月   80型
・1941年(昭和16年)2月  180型
・1952年(昭和27年)1月  380型
・1953年(昭和28年)5月  480型
・1955年(昭和30年)12月  580型
・1959年(昭和34年)3月   680型
・1969年(昭和44年)12月  780型
・1976年(昭和51年)  生産中止


★この変遷の中で280型が飛んでいるのは、型式の10の位が「9」で同様の変遷を辿った大型バスでは1949年(昭和24年)2月に290型バスがデビューしたものの、トラックの280型は未発売に終わったため。また、380型~580型については上記の型式付番の法則によらない同型モデルのマイナーチェンジであり、世代的には1952年の380型のフルモデルチェンジが今回ご紹介する680型トラックに当たる。
680型トラックは来るべく1960年代に備えて日産が全面的に新設計した車両であり、その開発は580型トラックがデビューした1955年に始められた。外観的な一番の特徴は初代セドリックより約1年早く国産車としては初めて採用された縦デュアルヘッドライト。その他、2分割ながら大きく左右に湾曲した曲面ガラスを使用したパノラマウインドやフェンダー上に独立して付けられた橙色のウインカーも特徴であった。機構的には登場時点では最強だったガソリン車用のOHV3956cc125馬力エンジン、大型ハイポイド・ギヤをもつリア・アクスルや3枚歯式ローラーをもつステアリング機構も完全新設計となっていたことなどが特徴であった。
1966年(昭和41年)に横目4灯にマイナーチェンジした681型では同時期のトヨタの大型トラックFA100型と似た印象の凡庸な顔となり縦目680の持っていた独特のインパクトは失われた。


【初期のニッサン680型トラックのラインナップ】
ガソリン2車にディーゼル3車。このうちUG680とU680は日産ディーゼルの2サイクルエンジン車。
1)G680型・・・P型ガソリン125馬力エンジン・6トン積・全長7355㎜
2)680型・・・P型ガソリン125馬力エンジン・5トン積・全長7085㎜
3)M680型・・・KE25型ディーゼル110馬力エンジン・5トン積・全長7085㎜
4)UG680型・・・2サイクルUD3型ディーゼル120馬力エンジン・6トン積・全長7355㎜
5)U680型・・・2サイクルUD3型ディーゼル120馬力エンジン・5トン積み・全長7085㎜


【主要スペック】 1959年 ニッサン 680型トラック (1959 Nissan Truck Typ680)
全長7085㎜・全幅2275㎜・全高2310㎜・ホイールベース4200㎜・車重3625kg・FR・P型水冷4サイクルOHV3956cc・最高出力125ps/3400rpm・最大トルク29kgm/1600rpm・最大積載量5トン・乗車定員3名・電装系12V・最小回転半径8200㎜・最高速度97km/h・東京渡し販売価格123万円・シャシー開始番号680-9-00001



●日産680型トラック郵便車  実働写真
1964年6月1日 学習研究社発行「じどうしゃのずかん」より。1931年築のオリジナルの外観を残したまま2012年に超高層JPタワーとして生まれ変った東京中央郵便局裏の車庫風景。撮影は1963年かもしれない。680に混じって旧型580型やトヨペットダイナ等も見られる。よく見ると後方には肌色に赤帯時代の都バスと都電に湘南郵便荷物電車クモユニとスカ電も写っている。
郵便局



●フジヤの幼児絵本「消防じどうしゃ」表紙
1960年代初頭、富士屋書店発行。当時定価35円。B5判・12頁。表紙は梅本 恂 画伯の筆によるニッサン680消防車とトヨタ大型消防車。
消防車絵本



●「夜の港に佇むニッサン680タンクローリー」
1960年代前半、フレーベル館発行トッパンのえほん「いろいろなのりもの」より。これも梅本 恂 画伯の筆によるもの。
タンクローリー絵本



●広報誌「ニッサングラフ」1959年5月号 (B4判・8頁)
680型トラックの特集号。表紙は横浜工場で花束に飾られてオフラインする1号車。左端に川又社長が手を組んで歩いている。
595グラフ表紙

【中頁から】
1959年4月22日に赤坂プリンスホテルで行われた680型新車披露会の風景。
595グラフ中頁2枚



●広報誌ニッサングラフ号外「1959年 ニッサン680トラック・トピックス」 (B4判・8頁)
イラスト中心のカタログよりも写真で構成されたこの大判グラフ誌の方が分かりやすい。
トピックス表紙

【中頁から】
新しいボディは「ダイナルック ボディ スタイル」、OHV125psガソリンエンジン
トピックス1中ダイナルックスタイル

日本車初の4灯ヘッドライト採用
トピックス2中初の4灯

裏面: スペック
トピックス3スペック



●1959年5月? ニッサン680型/G680型 ガソリントラック 本カタログ (A4判・16頁)
「全機構一新!」のコピーに新車680に対する日産の自信が溢れている。
59G表紙

【中頁から】
7つのポイント
59G(1)7つのポイント

ダンプカー&タンクローリー
59G(2)ダンプ&タンクローリー

図面
59G(3)図面



●1959年5月? ニッサン M680型 ディーゼルトラック 本カタログ (A4判・8頁)
KE25型5812cc110馬力ディーゼルエンジン搭載5トン車の専用本カタログ。表紙右上に「大阪方面」のサインが描かれているがどこの貨物駅だろうか。
59M表紙・大阪方面

【中頁から】
KE25型110psディーゼルエンジン
59M中KE25型エンジン



●1960年? ニッサンディーゼル U680型/UG680型 トラック 本カタログ (A4判・8頁)
日産ディーゼルUD3型3706cc2サイクル120馬力ディーゼルエンジン搭載の5トン及び6トン車。販売価格はガソリン車が5トン積123万円、6トン積133万円だったのに対して、日産ディーゼル車は5トン車U680型174万円、6トン車UG680型185万円と50万円も割高だった。外観上のガソリン車との識別点はフロント左右フェンダー上に付く「NISSAN DIESEL」のエンブレムおよびサイドマーカーのようにフロントサイド最前部に付く丸いUDのバッチ。
60UD表紙・赤

【中頁から】
UD3型120ps2サイクル・ディーゼルエンジン
60UD(1)中UD3型エンジン



●1962年11月 ニッサンディーゼル U680型/UG680型 トラック 本カタログ (A4判・12頁)
カタログNo.314。日産ディーゼルUD3型エンジンが123馬力に若干のパワーアップ。
62表紙・現場

【中頁から】
タンクローリーとダンプカー
62(1)タンクローリー&ダンプ

ミキサー車、ロードパッカー(塵芥処理車)、クレーン車
62(2)ミキサー塵芥クレーン



●1964年8月? ニッサン680型/G680型 ガソリントラック 本カタログ (A4判・12頁)
P型エンジンが125馬力から130馬力に若干パワーアップし、外観上はフロントグリル内にあったNISSANのロゴがボンネット最前部に移り、フロントグリルは白いのっぺらぼうとなった。
64G表紙カッコイイ

【中頁から】
130psにパワーアップしたP型ガソリンエンジン
64G(1)130psエンジン

ガソリン車のフロントサイドには、「NISSAN」のエンブレムだけが付く。
64G(2)ガソリンサイド



●1964年8月 ニッサンディーゼル U680型/UG680型 トラック 本カタログ (A4判・12頁)
カタログNo.359。ガソリン車同様にフロント周りが変更された。
64UD表紙

【中頁から】
UD3型123psディーゼルエンジン
64UD中UD3型123ps



●1964年 ニッサンディーゼル U(L)G680型 トラック 輸出向けカタログ (A4判・英文2つ折4面)
表紙写真を含めて国内版カタログから転用して作成された輸出用カタログで型式名(L)が示す左ハンドル車のイラスト等の掲載は残念ながらなし。実車は左ハンドルも相当数が造られたようだ。
64輸出表紙

【中面から】
ディーゼル車にはこのようにフロント先端に「UD」の丸いバッチとフロント左右フェンダー上に「NISSAN DIESEL」のエンブレムが付く。
64輸出中サイドUDマーク他



●1964年 ニッサンF680型/FS680型 消防車 リーフレット (A4判・表裏1枚)
F680型はホイールベース4200mmで3200L水槽付6名乗り、FS680型はホイールベース3200mmで水槽なし12名乗り。
消防車(表紙)

裏面: スペック&図面
消防車(裏面)





★オマケ(その1): SSSインターナショナル商事 1/28スケール程度 1959年 ニッサン680型ダンプトラック
全長29cm・全幅8cm。当時定価:全国380円。品番S-1311。フリクション走行。縦4灯の顔のインパクトが大きかったせいか当時玩具メーカー各社で競作された680型のブリキ玩具の中では最も良い出来のモデル。しかし何故か左ハンドル。セメントミキサー、「USアーミー」幌付きフルトレーラー、「日本通運」 幌付きフルトレーラー仕様などバリエーションが多数出ている。後に米澤玩具と浅草玩具に金型が流れ再販されている。
SSSダンプ(1)

SSSダンプ(2)

SSSダンプ(3)



★オマケ(その2): SSSインターナショナル商事 1/28スケール程度 1959年 ニッサン680型 「US.ARMY」幌付きフルトレーラー
全長54.5cm・全幅8cm。当時定価:不明。フリクション走行。布製の幌が味わい深い。黄塗装の日本通運仕様も出ている。画像のモノには本体・箱共に玩具メーカーを示す商標やロゴが全く入っておらず、箱に印字された「No.106-1-2-023(5358)」という独特の長い品番からするとこれは浅草玩具時代に売られた製品かもしれない。
SSSアーミー(1)

SSSアーミー(2)

SSSアーミー(3)



★オマケ(その3): マルサン商店 1/26スケール程度 1959年 ニッサン680型トラック
全長31cm・全幅8.5cm。当時定価:全国270円。マルサン製品番号3703。フリクション走行。玩具っぽい造りが妙に魅力的な1台。ダンプ仕様と日通プロパン仕様も発売された。
マルサン(1)

マルサン(2)

マルサン(3)



★オマケ(その4): エーワン浅草玩具 1/22スケール程度 1959年 ニッサン680型ダンプトラック
全長37cm・全幅10cm。当時定価:全国500円。品番A-15066。フリクション走行。オリジナルは葛飾区青戸町に本社のあったMKKミカド工業。ミカドから引き継いだ9種ものバリエーションが浅草ブランドでも売られた。ミカド時代にはフロントグリルに片仮名で「ニッサン」とプリントされていたのが浅草玩具に移行後は省かれている。
浅草ダンプ(1)

浅草ダンプ(2)省略可能

浅草ダンプ(3)



★オマケ(その5): 浅草玩具 1/22スケール程度 1959年 ニッサン680型タンクローリー「ESSO」
全長46cm・全幅10cm。当時定価:全国660円。品番A-15028。ミカド時代は日本石油だったものを恐らく輸出向けにもそのまま使用出来るよう「ESSO」に変えて販売された製品。リアに付いているリアルな鎖に注目。
浅草エッソ(1)

浅草エッソ(2)

浅草エッソ(3)

ミカド工業のニッサン680型ラインナップ広告。東京玩具商報1963年10月号(国立国会図書館蔵)より。9種類もバリエーションがあり、半世紀以上を経た今となっては全部揃えることは難しい。この広告でミカド時代にはタンクローリーが日石だったことが判る。
浅草エッソ(4)玩具商報



★オマケ(その6): 野村トーイ 1/24スケール程度 1959年 ニッサン680型消防車
全長26cm・全幅9.5cm。当時定価:都内330円、全国360円。品番220。ボディはプラで下回りブリキの製品。横目のセドリックと共に描かれた箱絵が味わい深い。1980年代初頭位までは玩具店の店頭に市場在庫があった製品でこれは普通に玩具店で購入したもの。
野村消防(1)

野村消防(2)

野村消防(3)



★オマケ(その7): トミカリミテッドヴィンテージ 1/64スケール ニッサン680型ダンプトラック
全長10cm。品番LV-66a。2008年11月発売。定価税抜3000円。ダイキャスト製。680型が旧車となって初めて造られたミニカー。ダイキャスト製。TLVの悪癖で箱にも本体にも年式表示がないもののフロント周りからすると1964年MC前の初期型でサイドには5トン積みディーゼル車のバッチが付いている。高床平荷台「日本通運」、「朝日新聞」輸送車、「読売新聞」輸送車、東洋工業社用車、国道事務所ダンプなどバリエーション多数あり。一緒に写してみたのは実車では680型デビューの1年後に市販された同じくTLVの1960年 縦目のセドリックの東京駅構内タクシー仕様。TLVは画像のようにミラーなどの小パーツを付けてしまうと、そのままでは箱に戻して仕舞えないのが難点。
TLV2台(1)

TLV2台(2)

TLV2台(3)



★オマケ(その8): 1962年 日活映画「危いことなら銭になる」 (中平康監督作品)
メッサーシュミットの記事の時にもアップしていますが、1分30秒位で鮮明なニッサン680型トラックが見られるので再度載せておきます。残念ながらニコニコ動画の貼付けが出来ないため、以下のURLでご覧ください。画質良好、懐かしい国産旧車が沢山見られます。
     

日活映画「危いことなら銭になる」



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