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Channel: ポルシェ356Aカレラ
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★1975年330セドリック/グロリア バン 特注トミカ東京ガス ~ 自動車カタログ棚から210

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★1971年(昭和46年)2月のフルモデルチェンジでセドリックとグロリアは双子車となった。
230セドリック/グロリアの誕生である。セドリックは1960年(昭和35年)の初代から数えて3代目、グロリアは1959年(昭和34年)のプリンス時代の初代から数えて4代目に当たる世代の230から今日の言葉で言うところのバッジエンジニアリング(Badge engineering)による一卵性双生児となった。1960年代の国産高級車のビッグネームが基本構造や車種体系が同じで細部の意匠が異なるだけの事実上同じクルマになってしまったことには、当時まだ小5のクルマ大好き少年だった私も驚いたものだった。

★シンプルなルックスの230は日本車初の4ドアHTを出すなどして4年余り造られた後、1975年(昭和50年)6月27日330セドリック/グロリアにフルモデルチェンジした。
330型は230のキープコンセプトながらもオーバーデコレーションとも言える抑揚の効いた押し出しの強いデザインとなった。マイナーチェンジやディーゼル車の追加を経て1979年(昭和54年)6月に430に替わるまで丸4年間製造販売された。現在の目で見るとシンプルな230よりもゴテゴテとした330の方がインパクトがあり1970年代的な味わいは強い気がする。

★自動車カタログ棚シリーズではセドリックについては130タクシー(第97回記事参照)まで、グロリアについては2代目ハチマキグロリアスーパーシックス(第58回記事参照)までしか記事にしていないのですが、今回はその後の10年程を飛ばしていきなり330のしかもバンの記事をアップします。
というのは、1984年(昭和59年)2月の雪の日に東京ガス荏原営業所を訪ねて戴いてきた特注トミカのグロリアバン東京ガスが30年ぶりに倉庫から出てきたからなのです(本記事のオマケ1参照)。ちょうどその特注トミカを戴いて丸30年を経過したこの機会に手元にある幾つかの実車カタログと一緒に330バンを記録しておきたいと思います。330型のセダン、ハードトップ、タクシー(営業車)についてはまたの機会に御紹介したいと思います。


【主要スペック】 1975年ニッサン グロリアバン デラックス (型式V330GQT)
全長4690㎜・全幅1690㎜・全高1505㎜・ホイールベース2690㎜・車重1430kg・FR・L20型水冷直列6気筒OHC1998cc・最高出力115ps/5600rpm・最大トルク16.5kgm/3600rpm・乗車定員2(5)名・最大積載量500(400)kg・変速機4速フロアMT・最高速度150km/h・東京標準現金価格123万2000円


●1975年6月 ニッサン セドリックバン 専用カタログ (縦30×横25cm・12頁)
カタログNo.5061T。最初の5は1975年、次の06は6月発行を示していると思われる。初期のグレードはデラックスとスタンダードの2種。
756セド表紙
中頁から
756セド中(1)前斜め
756セド中(2)後斜め
室内
756セド中(4)室内


●1976年6月 ニッサン セドリックバン 専用カタログ (縦30×横25cm・12頁)
カタログNo.6062T。外観ではフロントグリルを変え木目のリアガーニュッシュを付け、内装ではダッシュパネルを木目としシートを織物とした高級グレード「カスタムデラックス」を追加。
766セド表紙
中頁から
カスタムデラックスの木目ダッシュパネル
766セド中(1)室内カスタム
バリエーション3種(上からカスタムデラックス、デラックス、スタンダード)
766セド中(2)3種バリエーション


●1977年6月 ニッサン セドリックバン 専用カタログ (縦30×横25cm・12頁)
カタログNo.7061T。ディーゼル車(デラックス/スタンダード)を追加した後期型。
776セド表紙
中頁から
ディーゼル
776セド中(1)ディーゼル
カスタムデラックスに2連リアワイパー追加
766セド中(2)リアワイパー
後期型のバリエーション3種(ディーゼルはデラックスとスタンダードの2種)
776セド中(3)3種類


●1976年2月 ニッサン グロリアバン 専用カタログ (縦30×横25.5cm・12頁)
カタログNo.G34B(D5102P6)。グロリアもセドリックもカタログは同じ種類が発行されていると思われるが、グロリアのカタログはセドリックより紙質が良く、サイズも若干大きい。これは上位グレード「カスタムデラックス」が追加された直後のカタログで初期のカスタムデラックスはフェンダーミラーがリモコンではないタイプ。
762グロ表紙
中頁から
762グロ中(1)前斜めカスタム
762グロ中(2)後ろ斜め
762グロ中(3)スタンダード顔
裏面スペック・図面・ボディカラー: ボディカラーはホワイト・シルバー・ブラウンの3色、スタンダードはホワイト1色のみ。
762グロ中(4)スペック図面カラー


●1976年8月 ニッサン グロリアバン 専用カタログ (縦30×横25.5cm・12頁)
カタログNo.G34C(D5108P9)。カスタムデラックスのフェンダーミラーがリモコン式となった。ミラーはデラックスでは角型、スタンダードでは丸型とグレード毎に差が付けられている。
768グロ表紙
中頁から: カスタムデラックスのカーゴルーム
768グロ中頁




★オマケ(その1): トミカ47-2-3 1/65スケール 1976年 日産グロリアバン東京ガス
これが件の東京ガス荏原営業所特注のトミカ・グロリアバン東京ガス仕様。1984年(昭和59年)2月初めの雪の日に東急目蒲線の武蔵小山駅から長い長い日本一長いアーケードを抜け出たところの中原街道沿いにあった東京ガス荏原営業所に行って戴いたもの。その時私は24歳で荏原営業所では30代位の男性社員の人が出てきて、次のようなやり取りをしたことをボンヤリ覚えています。

こちらで造られたトミカを是非1台お譲り戴けませんでしょうか?
あれはトミーさんから一般の方には配らないという約束をして造ったものなんですよ。でも、どうしてもと言われるならちょっとお待ちください
よろしくお願いします。
・・・待つこと10分いや15分くらいだったでしょうか、結構長く感じた気がします。
社員の人が戻ってきて・・・
探したら机の中から1台出てきました。トミーさんに500台程お願いして造ったものでこれが最後ですが、どうぞお持ちください。
あ、あ、ありがとうございます! 」
・・・・・お礼を言ってから帰る道の足取りが軽かったことは言うまでもありません。
当時、国電(現JR)田町駅芝浦口にあったミニカー専門店グランプリに行った際に東京ガスのグロリアバンは日本を代表するミニカーコレクターズクラブJMACの中島 登会長も入手出来なくて困っているという話を聞いていたのですが、一か八かで直接荏原営業所まで足を運んでみたのが良い結果となったようです。営業所への電話等での問い合わせには、一律お譲りしていませんと回答していたようです。このトミカにはルーフに説明書きの透明シールが貼られているバージョンもあるようですが私が荏原営業所で貰ったトミカには画像の通り何も貼られていませんでした。箱は通常品と全く同じです。当時の荏原営業所には330バンのツートンカラーの実車も現役でいたような気がするのですが写真を全く撮らなかったことが今となっては悔やまれます。このトミカの通常品は1976年(昭和51年)12月(資料によっては1977年1月)の発売で2年程で47-3の330セドリック空港タクシーに入れ替わり絶版となっているので、この東京ガスの特注品は通常品が絶版になって5年程経ってから造られています。3本の横線が入ったフロントグリルから330前期型バンのデラックス/スタンダードをモデル化したミニカーと思われます。
・・・・・私にはこのような思い出が詰まったミニカーなのです。しかし、東京ガスの荏原営業所へ行ったあの雪の日からもう丸30年が経つなんて、光陰矢の如しと言いますが時が経つのは本当に早いものです。
トミカグロリアバン(1)
トミカグロリアバン(2)
リアフェンダーには「荏原」の文字
トミカグロリアバン(3)
トミカグロリアバン(4)



★オマケ(その2): トミカ34-3-15 1/59スケール 1980年シビックカントリー東京ガス
この機会に東京ガス旧カラーのトミカを纏めて載せておきます。これは1986年7月発売の4台入りギフトセット「トミカ公用車セット」に入っていたシビックカントリーの東京ガス仕様。これも随分久々に倉庫から出てきました。東京ガスのサービスカーのこの味のあるツートンカラーは1985年以降は順次、企業ロゴのTとCを組み合わせ白1色とした少々味気ないものに変更されています。
トミカシビック(1)
トミカシビック(2)
トミカシビック(3)
トミカ公用車セット
トミカシビック(4)セット箱



★オマケ(その3): トミカ34-4-3 1/60スケール 1983年ブルーバードワゴン東京ガス
1984年10月発売の8台入りギフトセット「トミカはたらくじどうしゃセット2」に入っていた東京ガス仕様のブルーバードワゴン。これも殆ど30年ぶりに出てきたもの。セットを買ったあと中も開けずにそのままダンボール箱に入れてあったので新品同様。今開けないと一生開けないかもしれないと思い(汗)、今回初めて箱から出してみました。
ブルーバード(1)
ブルーバード(2)
ブルーバード(3)
トミカはたらくじどうしゃセット2: このセット、キャブオールの郵便車、ブルーチャイムのいすゞV12トレーラー、初代エルフのコアラ引越センターなどブルーバードワゴン東京ガス以外の車種も今改めて見るとなかなか味わいがあります。
ブルーバード(4)セット箱



★オマケ(その4): 東京ガス旧カラー トミカ3台の並び
せっかく久々に出てきたのでオマケ1~3の3台を並べてみました。並べてみると同じ東京ガスの旧カラーでもセット物2台の上部はレモンイエローなのに対し荏原営業所特注のグロリアバンだけは黄色味がずっと濃いことが分かります。
トミカ3台並び(3)
トミカ3台並び(1)
トミカ3台並び(2)


★オマケ(その5): 230&330セドリック画像集
タイトルに「Nissan Cedric from around the world」とありますが、日本国内にある車両の画像集。オリジナル車両は少ない感じですがバンも登場します。ディープなファン向け。



★オマケ(その6): 「荒野の果てに」(Angels We Have Heard on High)
【歌】(以下の歌手名からするとコンピューター制作でしょうか)
①ソプラノ:初音ミク&巡音ルカ
②メゾソプラノ:GUMI&巡音ルカ
③アルト:鏡­音リン&巡音ルカ
車名のグロリア=栄光の意味ですが、「Gloria in excelsis Deo」と印象的にグロリアの言葉が出てくる歌(クリスマスキャロル)ということで最後のオマケです。


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