★広島のマツダ本社工場内に小規模ながらミュージアムが併設されており、事前申込制で見学することが出来る。ふらりと自分の好きな時間に訪ねるということは出来ない。JR向洋駅近くの本社ロビーで集合してバスに乗り、午前は10時から英語ツアー1回、午後は1時半から日本語ツアー1回、計1日2回、各1時間30分の所要時間でマツダ社員が希望者を案内する見学ツアーが行われている(土日祝日不可・平日のみ)。今回の広島出張の折、午前中しか空き時間が取れなかったため、英語ツアーに参加してみた。白人、黒人取り混ぜて20名程度。参加者からは英語とフランス語が聞えてきた。日本人は私一人のようだった。
★マツダ・ミュージアムの展示車は贔屓目にみても、あまり充実しているとは言えない。
多少の入れ替え予備車があるのかもしれないが、例えば軽三輪のマツダK360、初代ルーチェセダン、初代カペラ、カーオブザイヤーを受賞した5代目ファミリア、マツダライトバス、マツダロンパー(~D1100~クラフト)、1950年代に一世を風靡した小杉二郎デザインの三輪トラック群などがなく、マツダ車の歴史上で重要と思われる車種が網羅されているとは思えない。特に商用車は少な過ぎる印象だ。また歴史コーナーの見学はほんの10分程度の文字通り駆け足で、じっくり1台ずつを見ている余裕がなく、大半の時間が他車種混流生産の工場ラインの見学に費やされるのも少々私には残念だった。
広島駅から2つ目のJR向洋駅近くのマツダ本社ビル
ミュージアム見学ツアー用バスは2段ステップ、室内は木の床で年式はかなり古そう。
ミュージアムのエントランスにはアテンザなどの新車群
●1950年(昭和25年)6月発売 マツダ小型四輪トラックCA型
実物はなく写真展示だが、とても気になったクルマ。デザインはジープに似ている。このクルマのカタログ等の印刷物が発行されているのかどうかは不明。
・・・・・展示車を駆け足でご紹介します。ご存知のクルマもあるでしょうか。
車名の横に★印を付けたクルマは自動車カタログ棚シリーズの記事で過去に紹介しています。「自動車カタログ(マツダ)」のカテゴリーでご覧戴けます。
●1935年(昭和10年)マツダTSC型三輪トラック
●1950年(昭和25年)マツダGB型三輪トラック
●1971年(昭和46年)マツダT2000三輪トラック
このデザインとなったのは1958年で展示車は最末期モデル
●1960年(昭和35年)マツダR360クーペ★
マツダ初の乗用車
メーター1個だけのシンプルなダッシュボード
●1963年(昭和38年)マツダキャロル600「生産累計100万台記念車」★
●1964年(昭和39年)マツダファミリア800デラックス★
●1967年(昭和42年)マツダコスモスポーツ★
マツダロータリー第1弾
●1968年(昭和43年)マツダファミリア・ロータリークーペ★
マツダロータリー第2弾
●1969年(昭和44年)マツダルーチェ・ロータリークーペ★
マツダロータリー第3弾
●1967年(昭和42年)マツダB360トラック
●1968年(昭和43年)マツダボンゴ1000バン
●1972年(昭和47年)マツダサバンナGT
●1975年(昭和50年)マツダコスモAP★
●1978年(昭和53年)マツダサバンナRX-7(SA22C)
●1988年(昭和63年)マツダファミリア・カブリオレ
●1989年(平成元年)ユーノス・ロードスター
●1991年(平成3年)アンファニRX-7(FD3S)
●1992年(平成4年)ユーノス・コスモ
●1992年(平成4年)オートザムAZ-1
●1991年(平成3年)マツダ787Bル・マン優勝車
★オマケ(その1): 1968年ファミリアREクーペ(RX85)から1991年アンフィニRX-7(FD3S)までのロータリー車 テレビCM集
★オマケ(その2): 1989年ユーノスロードスター メイキングフィルム
現在生産累計100万台も迫りギネスの正式認定も受けた自動車史上で最も売れた2シーターオープンスポーツであり、世界の自動車界に及ぼした影響が最も大きかったマツダ車と言える「ロードスター」のデビュー時に南仏プロバンスでロケをしたメイキングビデオ
★オマケ(その3): 歴代マツダ車 テレビCM 詰め合わせ
1960年代から1990年代まで色々な車種のCMが繋ぎ合わされたコラージュビデオ。アランドロンのカペラなども登場。
★オマケ(その4): 1961年マツダR360クーペ テレビCM
★オマケ(その5): バンダイ製1/12スケール 1961年マツダR360クーペ・デラックス
全長24cm。当時定価330円。発売時期は萬代屋からバンダイに社名変更した1961年(昭和36年)の9月頃。商品名は「マツダ大型クーペ」で萬代屋が実車デビューの1960年に発売していた1/16スケールの普及版(当時定価150円)とは名称を区別していた。バンダイでは普及版のR360が飛ぶように売れるのでジャンボサイズを発売したと推測されるが、普及版の2台分以上の価格ではあまり売れずに極く短期間の販売で終わったようだ。小さい方は大盛屋フリクションシリーズ7番 1/35スケールのアンチモニー製ミニカー(大きさ比較用)。
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★広島 マツダ・ミュージアム訪問 ~ マツダ車の歴史 ~ マツダR360クーペほか
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