★エレベーター
最近は密にならないようエレベーター内の立つべき位置に目立つ印を付けてあるエレベーターも増えていますが、小さめのエレベーターでは「乗車は3人まで」とか目立つ貼り紙がしてあるのはまだ良い方で何も貼り紙もしていないエレベーターも結構見掛けます。高層階にオフィスや住居があるというような場合にはエレベーターの利用は避けられないと思いますが、新型コロナウイルスのエアロゾル感染を避けるため、私の場合、5階程度までなら出来るだけエレベーターには乗らず歩いて登り降りすることにしています。また、バリアフリー化が進み首都圏では大抵の駅にエレベーターが設置されていますが、エスカレーターには乗っても同じ理由からエレベーターにはなるべく乗らないようにしています。
★電車の座席
人から人にうつるコロナウイルスの感染リスクを減らすために出来ることは出来るだけしておこうという思いから、電車に乗って席が空いていてもガラガラでない限り座らないようにしています。隣に座っている人が無症状感染者だったりしてエアロゾル感染したくないからです。
ところが、困るのが路線バスです。前後左右の座席が密接している上に座らずに立っていても他人との間隔を開けることはなかなか困難な状況にあり、バスの車内ではどうしても他人との距離が近くなってしまいます。根が慎重かつ怖がりのせいかコロナ禍で路線バスに乗ることは少々恐怖であったりもします☆☆
★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第107回記事として、トープレ(東京プレイシング商会)のポルシェ911をご紹介しますne☆☆☆
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●日本製ブリキのポルシェ911
以下の通り、矢野満(やのまん)、高徳(タカトク)、青眞(アオシン)、バンダイの4社のブリキ製ポルシェ911を既にご紹介しました。今回の東京プレイシング商会(トープレ:TPS)で5社目となります。未入手のために未紹介のバリエーションもありますが、ナローポルシェのブリキ玩具のご紹介は今回の東京プレイシング商会でひとまず終了となります☆
【ブリキのポルシェ911 過去記事一覧】
1)矢野満(やのまん)911S・・・・・第15回記事 (2019年1月6日)
2)高徳(タカトク) 911・・・・・第27回記事 (2019年5月26日)
3)青眞(アオシン) 911/912・・・・・第90回記事 (2020年9月22日)
4)バンダイ 911(大小サイズ)・・・・・第100回記事 (2020年12月13日)
●東京プレイシング商会
1970年(昭和45年)製のプラスチック/ブリキ混合製造の東京プレイシング商会製のシグナルロボット「Mr.SIGNAL」が2016年(平成28年)8月7日終了のまんだらけオークションで1500万円(税・手数料込1782万円)という高値で落札されたことはロボットコレクター諸氏の気合いの入り方、本気度を示す一例とは思うが、この金額を出すのであれば、もっと他に買うべきものがあると感じる向きも世の中案外多いのではないだろうか。この価格帯であればポルシェ911(2021年現在は992型)の新車も買えるけれども買った瞬間に値落ちが始まるポルシェ911の新車を買うよりはレアな旧いオモチャを沢山買った方が余程良いと思う私は少数派かもしれない。
東京プレイシング商会(TPS)=トープレは、観音開きの初代トヨペットクラウンがデビューする前年の1954年(昭和29年)に宇田川義男(当時30歳:1924年=大正13年生れ?)、宮川幸雄(当時30歳:1924年=大正13年生れ?)、串田恭男(当時24歳:1930年=昭和5年生れ?)の3人の若者により設立された。3人のうち、代表者(=社長)は宇田川で串田はデザイナーであった。有名な3本指の商標は3人で立ち上げた会社であることを意味するもので串田がデザインをしたものである。
設立時の資本金は50万円。現在の貨幣価値では少なくとも10倍以上になるだろう。宇田川自身が20万円、宇田川の義父が15万円、そして串田が15万(串田の父が工面してくれた)を出資したという。事務所は宇田川の義父の墨田区駒形の家に置き、製品開発部は江戸川区・小岩の串田の家の庭に建てた1.5坪の掘っ立て小屋であったという。役割としては、デザイナーである串田が手作りで開発した試作品から大量生産可能な型を起こす。その型を宮川が町工場に持って行って組み立ての指導をする。そして完成し納品された製品を宇田川が玩具のバイヤー(仲買人)に売り込むというのが大まかな役割分担であった。つまり一人でも欠ければ東京プレイシング商会の玩具製造販売事業は成り立たなかったのである。1954年(昭和29年)という創業時期からすると、創業初期の製品運搬用社用車はオート三輪がメインだったのかもしれない。
(出典:Webサイト 「葛楽堂」”まんだらけ”のMr.SIGNALの説明は間違っていると思う)
●株式会社 東京プレイシング商会 企業情報 (1965年10月時点)
1965年10月19日~22日に都立産業会館で開催された第4回日本玩具国際見本市カタログより。住所は東京都墨田区東駒形3-28、取締役社長は宇田川義雄、営業品目(製品)は金属製(=ブリキ製)、取引銀行は大和銀行等と記載されています。社名左の三本指にTPSは創業者3人を意味するトープレの商標。

●東京プレイシング商会 宇田川義雄社長 (1966年10月時点)
1966年10月10日発行「玩具商報」臨時増刊「創刊20周年記念特別号」より(原本蔵)。この臨時増刊号には1966年時点の国内の主要な玩具メーカー、模型メーカーの代表者写真・自筆署名入りの一覧が掲載されています。宇田川社長の極めて貴重な40代初め頃のビジュアル情報。1966年の時点では脂の乗った42歳位の年齢だったと思われます。他の社長達のビジュアルも今となっては非常に貴重な情報のため追々Web上にアップすることとします。住所は上掲の1965年10月時点のものと異なり、引越しをしたのか住居表示が変ったのか不明ですが東京都墨田区東駒形四丁目1-4に変更されています。

●東京プレイシング商会 ポルシェ911ハイテクニカル・ラリーカー意匠登録記事 (国立国会図書館の蔵書より複写)
国立国会図書館で調べてみると輸出玩具登録協会が定期発行していた書籍「NEW DESIGN」(ニューデザイン)の1971年9月25日号(No.92)にのみ、東京プレイシング商会のポルシェ911の情報があり、1970年(昭和45年)11月2日付にてラリーカーの意匠登録が為されています。汎用ホイールを付け、プラタイヤ装着のようです。ワールドニュースサービス等の同社のポルシェの他のバリエーションについては、玩具業界誌には掲載された形跡がありません。

●洋書「Japanese Toys Amusing Playshings From the Past」
2000年、Shiffer Book UK発行。著者:William Bill Gallagher。ハードカバー224頁。東京プレイシング商会の歴史及び製品を纏めた貴重な洋書。ポルシェ911の製品群についても商会されています。以下、本書より抜粋して転載。

1998年に本書の著者が宇田川義雄社長にインタビューした際の画像。宇田川社長が74歳位の頃と思われます。

宇田川社長が元々は玩具メーカー「光球商会」(中井茂幸社長)の元にいたことなど、東京プレイシング商会と光球商会との歴史的経緯の解説。

1971年東京プレイシング商会 製品カタログ

この1971年版カタログにはタカトク製911と思われる画像が掲載されています。マルサン製品の金型を再生産して販売したようにタカトク製品も東京プレイシング商会が販売したのでしょうか。

1981年トープレ 製品カタログ
この1981年版カタログでは商標は同じまま社名が東京プレイシング商会からトープレに変更されています。

1981年版カタログに掲載された、ポルシェ911ポリス・ファイアーチーフ・MARTINIラリー仕様。

ポルシェ911 ハイテクニカルラリー

ポルシェ911 Uターンラリー。オレンジボディと赤ボディの色違いあり?

ポルシェ911ニュースサービスカー(テレビ中継車)

【1970年ポルシェ911 実車 主要スペック】
全長4163㎜・全幅1610㎜・全高1320㎜・ホイールベース2268㎜・車重1020kg・空冷6気筒2195cc
・911T: 最高出力125ps/5800rpm・最大トルク18.0kgm/4200rpm・最高速205km/h・三和自動車国内販売価格415万円(装備を充実させたTDXは475万円)
・911E: 最高出力155ps/6200rpm・最大トルク19.5kgm/4500rpm・最高速220km/h・自動車高調整機能付ハイドロニューマチックストラット装備・三和自動車国内販売価格565万円
・911S: 最高出力180ps/6500rpm・最大トルク20.3kgm/5200rpm・最高速230km/h・三和自動車国内販売価格645万円
【東京プレイシング商会1/16スケール 1970年 ポルシェ911テレビ中継車 主要データ】 (1/18scale 1970 Porsche 911 WORLD NEWS SERVICE CAR by Tokyo Plaything Co.,LTD. Tinplate Model Toy KEY DATA)
・商品名: WORLD NEWS SERVICE CAR(ポルシェ911テレビ中継車 仕様)
・東京プレイシング商会 製品番号(製品管理番号): No.T-0978(?)
・基本素材: ブリキ
・発売時期: 1970年(昭和45年)10月頃
・販売価格(国内): 790円
・全長:255mm (実車比:1/16.3スケール)
・全幅:98mm (実車比:1/16.4スケール)
・全高:83㎜ (実車比:1/15.9スケール)
・ホイールベース134mm (実車比:1/16.9スケール)
・箱サイズ: 縦112×横265×高さ98㎜
・動力: 電動ミステリーアクション(単2電池2本使用)
・バリエーション: ラリーカー、MARTINIレーシング仕様、ポリスカー、ファイアーチーフカー等
・シャシー再現: なし
・入手難易度: 10段階評価で5~6程度
・2020年現在のアンティーク・トイ市場の推定評価額: 2.5~9万円程度 (テレビ中継車は1980年代より人気があり、9万円での取引実績あり)
●東京プレイシング商会1/16スケール1970年ポルシェ911テレビ中継車仕様(WORLD NEWS SERVICE CAR・箱付)
駆動力確保のためか左後輪のみゴムタイヤ、他の3輪はプラタイヤ。プリントがPOPでフィギュアも付くテレビ中継車はTPSのポルシェ911の中で古くから人気のあるアイテム。1980年前後までは市場在庫を見掛けた記憶があります。










凛々しいカメラマン

手前は大きさ比較用1/64スケールTLV

上箱右下にTPSの商標



UPI(United Press International)NEW YORKやKyodo TOKYO(キョードー東京)のプリント

そこそこ再現された室内プリント

ダッシュボード右前にTPSロゴのプリント

シャシー裏

駆動力確保のためか左後輪のみゴムタイヤ

緩衝材入り未使用品

テレビ中継車は手元に2台あります♪




手前は1/64TLV箱スカバンNHKとポルシェ912


●東京プレイシング商会1/16スケール1970年ポルシェ911 MARTINIレーシング仕様(ACROBAT PORSCHE・箱付)
四輪共にプラタイヤ。室内造形なし。これも1980年前後まで市場在庫が見られた製品。トープレの1981年版カタログに掲載されていることから、実際には1980年代半ばあたりまで市場在庫があったものと思われます。







手前は大きさ比較用1/64スケールTLV


●東京プレイシング商会1/16スケール1970年ポルシェ911 POLICE仕様(ACROBAT TEAM PORSCHE・箱付)
四輪共にプラタイヤ。室内造形なし。ポリスカーとファイアーチーフの箱は共用されています。これもトープレの1981年版カタログに掲載されています。国内販売より輸出された数が圧倒的に多いと思われ、国内市場ではどちらもあまり見掛けません。



リアナンバーはテレビ中継車と同じ「T-0978」




手前は大きさ比較用1/64スケールTLV



●東京プレイシング商会1/16スケール1970年ポルシェ911ラリー仕様(ヤフオク掲載画像)
2015年1月、落札額3万3000円。なかなか魅力的な箱絵。

●東京プレイシング商会1/16スケール1970年ポルシェ911 集合!!
手前のミニカーは大きさ比較用1/64TLV。






箱3種



※初期型ポルシェ911の実車カタログについては、2012年8月27日の「自動車カタログ棚からシリーズ」第45回記事をご参照ください。
※1970年ポルシェ911の実車カタログについては、2012年8月31日の「自動車カタログ棚からシリーズ」第47回記事をご参照ください。
★オマケ(その1): 2021年Schuco新製品1/64スケール ポルシェ911ターボ(930)3種類
香港限定発売のシュコー1/64ポルシェ911ターボ。ライムグリーン、MARTINIカラー、クロームメッキの3種類あり。国内にも専門店により輸入されています。




★オマケ(その2): 2021年Solido 新製品 1/18スケール 1953年ポルシェ356 PANAMERICANA RACE #162
ソリド品番:S1802803。国内定価:税込8800円。1/18スケールでこのクォリティでこの価格となると、相対的にTLVあたりが割高なものに感じられます。手前は大きさ比較用1/64スケールTLV。



★オマケ(その3): 今日のビートルズ「For You Blue」 1970
味わい深いジョージの佳曲。1970年代半ば、私がまだ10代半ばの頃、ジョージの曲にハマりHere Comes The Sunと共にアコギでよく弾き語りしていた想い出の曲でもあります♪