★強制加入の自賠責ではなく個人の自由意思により加入する自動車保険(任意保険)の加入率は2016年(平成28年)3月末のデータで約9割だそうです。見方を変えれば10台に1台程度は任意保険には入っていないこととなります。加入率には都道府県による差があり、最も低いのは沖縄県の76.8%、最も高いのは富山県の91.8%だそうです。
私も過去40年近く任意保険に加入していますが、一度も保険を使ったことはなく、長年、掛け捨てです。尤も事故を起こして保険を使うより何事も起こらない方が良いに決まっていますが、保険料もけっして安くはないので長期に亘る掛け捨ては冷静に考えると少し勿体ない気もします。と思っていたのですが、最近は走行距離により安価になる任意保険が出てきて、私の場合、年間にどんなに多くても3000キロは走らないので「走行3000キロ以下」と申告して加入すると、以前は殆どクルマに乗らなくても年5万円程度払っていた保険料が1万円程度で済むようになりとても助かっています☆☆
★閑話休題
台風到来で荒れた週末でしたが、この週末は土曜も仕事となってしまい、例によって時間がありませんでして、しかし、週末1回更新のペースを何とか崩さないよう、今回はブリキ自動車コレクションの第10回記事として極く簡単にバンダイの2代目スカイライン1500デラックスをご紹介しますNE☆☆☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
★1957年(昭和32年)4月にベールを脱いだ初代スカイラインは、プリンス自動車の後発メーカーとしての市場政策により高級車市場の開拓を狙って上級車種=高級車として生産販売された。
1959年(昭和34年)2月に初代スカイラインのボディを流用した1900ccの初代グロリアが登場した後、スカイラインにも1900ccが加えられたが、1962年(昭和37年)9月にフラットデッキスタイルに一新されたS40系2代目グロリアがデビューするに及び上位車種のマーケットはグロリアが担い、既に旧態化していた初代スカイラインの存在価値は薄くなり、スカイラインの次期モデルは来るべくファミリーカー時代=マイカー時代に適応する小型車への転身が望まれた。そうして初代スカイラインとは全く性格を異にした小型モデルとして2代目スカイラインは設計・開発が進められ、1963年(昭和38年)9月12日にプレス発表された後、同年11月2日より「プリンス・スカイライン1500デラックス」として発売された。デラックスのみのモノグレードで市販が開始され、タクシー向けも視野に入れたスタンダードは、デビューから半年後の1964年(昭和39年)4月に追加された。
★2代目スカイラインはパワーユニットを除き全てが新設計され、1952年(昭和27年)3月の最初のプリンス・セダン以来最も小さいサイズのプリンス製4ドア・ボディは、それまでのトレー型フレームを廃してモノコック構造となった。
機構的な最も大きな変更点は、それまでのプリンス車の特徴であった後輪のド・ディオン・アクスルを捨て去ったことで、リアサスペンションはオーソドックスだが保守整備が楽で信頼性の高いリーフによるリジッド・アクスルとなった。フロントサスはウィッシュボーン/コイルの独立懸架が踏襲された。
搭載されたG1型OHV1484cc70psエンジンは旧型から引き継いだものであったが、日本で初めてエンジン本体がシールされ(シールド・エンジンとして4万kmまたは2年間整備不要を保証した)、同時にシャシーのグリースポイントも12ヵ所に減らされグリース補給も3万kmまたは1年間給脂不要を謳って来るべくマイカー時代のメインテナンス・フリーを大きなセールスポイントとした。
全長4100㎜全幅1495㎜のコンパクトなボディは車重960kgとプリンス車として初めて1トンを割り、パワーウェイトレシオは13.7kg/psと飛躍的に向上した。スクエアなエクステリア・デザインは、オーソドックスだが極めてバランスが取れたもので、4灯ヘッドライトの精悍でシャープな顔つきと現代のニッサンGT-Rにまで引き継がれることとなった丸型テールライトが印象的であった。2代目スカイラインと同じ1963年デビューの三菱コルト1000やホンダスポーツも丸型テールライトを採用したが、後代まで丸テールを引き継いだスカイラインでは丸テールがアイデンティティの一つとなった。
●プリンス スカイライン1500デラックス 実車広告
1965年5月1日発行 毎日グラフ別冊「’65春の乗用車特集」より。

●バンダイ1964年プリンス スカイライン1500デラックス
写真はバンダイ1965年版カタログに掲載のもの。何故か「スカイライン」の文字はなく、「プリンス1500」と記載されています。車名を書かなくともプリンス製の1500cc級と言えばグロリアではなくスカイラインを指したということでしょうか。車名右の300と330の数字は都内売価と地方売価。

スカイラインの下には、スカイラインの半額の定価のホンダS500が掲載されています。当時定価は安くとも現在の箱付完品の市場価格は箱付ミントが殆ど現れないホンダスポーツの方が高額と思います。

2代目スカイラインのブリキ玩具は、バンダイと一宏(イチコー)で競作されましたが、バンダイ製の方が細部の出来は良いです。バンダイ製品のサイズを計ってみるとほぼ正確に1/16にスケールダウンされているのですが、何故か実車以上に細長く見えます。パッと見S54のようにも見えます。2代目スカイラインは何れも稀少ブリキながら、バンダイ製より更に一宏製の方が現存する個体は少なく、イチコー製は子供が遊んだジャンクであっても殆ど見かけません。同時期のバンダイ製乗用車では2代目クラウン、2代目ブルーバード、いすゞベレットなどはフリクション仕様でデビューした後にハンドルリモコン仕様としても販売されていますが、スカイラインは、コンテッサ1300(大小ある内の大サイズ)や三菱コルト1000、マツダファミリアセダン及びバン等と同様にリモコン仕様は作られないまま市場から姿を消しています。
【主要データ】バンダイ 1/16スケール 1964年プリンス スカイライン 1500 デラックス (型式S50D)
・萬代屋品番: 558
・全長:25.5cm (実車4100mm・実車比:1/16.0スケール)
・全幅:9.5cm (実車1495㎜・実車比:1/15.7スケール)
・ホイールベース:15.3cm (実車2390mm・実車比:15.6スケール)
・基本素材:ブリキ
・動力: 後輪フリクション・モーター
・室内ハンドル位置: 右のみ
・カラーバリエーション:シルバーグレイ、青メタ、薄茶メタ、黒、赤ルーフ/クリームボディ、クリームルーフ/赤ボディ、クリームルーフ/空色ボディィ等
・裏板(シャシー)刻印: PRINCE SKYLINE 1500 DELUXE・SIGN OF QUALITY及びバンダイロゴマーク・MADE IN JAPAN
・商品パッケージ(箱): 1種(楕円白抜き赤箱)
・発売時期: 1964年(昭和39年)?月
・当時定価: 都内300円・地方最低売価330円
・市場評価額: 萬代屋時代の初代スカイライン後期4灯よりもバンダイ製2代目スカイラインの現存数は少なく、特に箱付で状態の良い物は稀少。そのため、元箱付のミント状態であれば30~40万円程度の評価が出来るものと思われます。
●シルバーグレイ
バンダイの2代目スカイラインは単色が初版ないし前期で、ツートンカラーが後期製品。サイドマーカーに色差しがされているのが初版の特徴。現存するものはツートンカラーとなった後期製品が圧倒的に多く単色は滅多に市場に現れません。このシルバーグレイは、もう35年程昔の1980年代前半に最初に入手した個体。



サイドマーカーにオレンジの色差し

室内

シャシー裏面

●薄茶メタ
これも初版。このようなタグ付スーパーミント(=タイムマシーン・コンディション)には、まずお目にかかれません。





箱に「プリンス自動車認可推薦」の文字

●クリームルーフ/赤ボディ
後期製品。



●箱付3台の並び


工場出荷時のルーフに貼られたシールが残っていることがポイント



●赤ルーフ/クリームボディ
後期製品。


●クリームルーフ/空色ボディ
後期製品。子供に遊ばれ傷だらけの状態ながら、現存数が少ないためオリジナル塗装を剥がす形でのレストアは迷うところです。

●後期ツートンカラー3台の並び
※1964年2代目スカイラインの実車カタログについては、2013年9月23日の自動車カタログ棚からシリーズ第176回記事をご参照ください。


★オマケ: 第101回横浜ワンダーランドマーケット
2018年7月29日(日)開催。会場は近年固定の横浜産貿ホール1F。

●トミカ


青箱・黒箱5000円均一コーナー




●ブリキ

旭玩具1958年ビュイック色違い3台(15万~)


米澤玩具の傑作ジャガーXK120色違い2種




・イチコー初代フェアレディZ大サイズ

プラ製の巨大な(1/8位?)ポルシェ928

●スロット



●プラモデル


●実車展示
・VWタイプ2


・VWカルマンギア


・VWバギー


●今回のワンダーランドの収穫
・アポロモケイ1/20スケール1965年トヨタスポーツ800プラモデル
日東科学で再販されたため、市場評価は低目?

・トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド「機動救急警察専用車 日産GT-R SPセット」
2018年7月21日よりイオンシネマのみで発売されたギフトセット。この3色以外に黒があり、そちらは現在、ローソンで予約受付中とのこと。

・実車カタログ各種

ダックスと言うと、maroさんの驚異の実車&トミカのレストアを思い出しますね♪
