★しかし、昨日3月3日(土)の雛祭りあたりから随分と暖かくなりましたね。今日3月4日(日)の東京の気温は既に20度を超えています。でも、今週半ばには最高気温が一桁に戻る予報ですので、寒暖の変化で風邪など引かないようにしないといけませんよね。
★で、気温が上がると花粉症が出るので昨日は花粉症の薬を貰いに耳鼻科に行ってきたのですが、帰りに寄った薬局の薬剤師さんが凄いゲロマブ!!例によって、「世界一綺麗ですね!」「13時30分に薬局が閉まる時間になったら外で待ってますから、是非お食事でも行きましょう」なんて声を掛ける訳ですが、何とワタスの声が聞こえてるハズなのに顔色/表情一つ変えずに無視(@_@;)まあ、そんなことがあっても意外にメゲないワタスですがNE。まあ、しかし春めいた陽気になると誰しもナンパの一つもしたくなるものですよね~。ワタスのように還暦が近い年齢になってもまだナンパしてるって人は案外レアなのかな~(笑・笑・笑☆)。ワタスの場合、80歳になってもナンパしてそうな気もしますがNE。でも、まあ、普通はワタスの歳ならゲロマブ恋女房がいてナンパなんてしなくなるものですよNE~(笑・笑・笑)☆☆
★閑話休題
さて今日は手元にある中で一番古いマッチボックスのカタログをご紹介します。マッチボックスについては、2015年4月12日に玩具・模型カタログ棚からシリーズの第24回記事として1966年日本語版カタログ、2016年5月8日に同第25回記事としてスーパーファースト・ホイールとなった後の1971年マッチボックス日本語版をご紹介していますが、今回は1960年の金属ホイール時代のUK版です。例によって時間がありませんので、簡単にアップしますNE☆☆
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★1960年代、私が子供の頃に遊んだミニカーの代表格といえば何といっても朝日通商が輸入していたマッチボックス (MATCHBOX)。
1970年(昭和45年)9月、私が小5の二学期に国産小スケールミニカーのトミカが発売されるまで、マッチボックスは子供のお小遣いでも買える安価なミニカー(1960年代後半で1台150円)の代表として全国津々浦々で売られ日本中の子供達に遊ばれた。私の生まれ育った都内でも街のオモチャ屋さんは勿論、模型屋さん、駄菓子屋さん、文房具屋さん、雑貨屋さん、あるいは本屋さんなどでもマッチボックスは売られていた。要するにマッチボックスは置いておけばどこでも羽が生えるように売れる商品だったのだ。
★1972年(昭和47年)4月、中学生になった私は熱狂的なミニカー・コレクターのクラスメイトY君と出会った。
Y君は両親が共働き(両親共に大学教授:御父様はその世界では知らない人はいないという程の著名な哲学者、御母様は英文学者)で御祖母ちゃん子だったのだが、御祖母さんから彼の望むミニカーは何でも買ってもらえる環境にあった。初めて吉祥寺に程近いY君の家に遊びに行った時、オモチャ屋さんにあるのと同じマッチボックスの展示ケース2つ(平面型と判子屋さんにあるような回転式タイプ)に大量に飾られたレギュラーシリーズに文字通り腰を抜かした。何でも近くの文具店で展示ケースごと全部買ってもらったという話だった。Y君はマッチボックスだけでなくモデルペットやダイヤペットといった国産ミニカーも山のように持っており、しかも小学生の頃に買ってもらったモノなのに普通の子供のようには遊ばず、全て箱付ミントの綺麗な状態で保管していることに更にまた猛烈なカルチャーショックを受けた。Y君から故 中島 登JMAC会長の著書カラーブックス「世界のミニカー」(1967年初版)を見せてもらった。それが私がミニカーをコレクション・アイテムとして明確に意識するきっかけとなった。Y君は朝日通商のマッチボックス・コレクションクラブに入会していて、定期的に発行されていた会報に掲載されたコレクター座談会といった記事に彼が顔写真入りで出ていたりしたこともあって、彼から大きな影響を受けた私は絶版となっても当時はまだ市場在庫があって容易に入手出来た旧ホイールやスーパーファストとなった新時代のマッチボックス・レギュラーシリーズを乏しいお小遣いで買い集めたものだった。当時マッチボックスの蒐集に夢中になっていたため、現在高額プレミアモデルとなっている1Aホイールや香港製などの初期トミカは数える程しか入手しなかった。1973年(昭和48年)、中2になるとY君はミニカーコレクションよりも音楽に夢中となって、サディスティック・ミカ・バンドやELPやTレックスといったロック・ジャンルのレコードを買って聴き始め、後に音楽プロデュースの道に進むこととなった。中2の時にその彼から譲ってもらったテレキャスター・コピーの国産エレキは記念すべき?私の最初のエレキギターだった(現在も手元にあり)。その彼は、1999年(平成11年)、ジョン・レノンと同じ40歳の時に不慮の事故死を遂げた☆☆
★英国レズニー(Lesney)社の最初のマッチボックスは1953年(昭和28年)、エリザベス女王が戴冠式に乗られた8頭立て馬車のミニチュアが始まり。
そのミニチュアが100万台以上も売れたことを契機にマッチボックス・シリーズは順次バリエーションを増やし、1960年(昭和35年)までには1~75番の有名な小スケールのレギュラーシリーズが完成した。その後、イエスターイヤー(Yesteryear:オールドカー)、メジャーパックおよびキングサイズシリーズといった非小スケール・モデルもラインナップに加えた。
マッチボックスの特徴は同一品番で新旧モデルが世代交代をすることで、「The Definitive Guide to Matchbox Toys 1-75 Series 1953-1969」等のコレクター向けガイド本では例えばレギュラーシリーズ34番のVWタイプ2であれば、1a、1b、1c、1d・・・というように市場に出た順にアルファベットが振られて世代区分されている。後年のトミカもマッチボックス同様に同一品番で世代交代させる手法を採り、トミカの場合には一般に1-1、1-2、1-3・・・・というような世代区分の表記がされている。また小スケールのレギュラーシリーズにおいては価格を統一するため概ね箱の大きさを統一した所謂 箱スケールで各モデルのスケールはマチマチとなっている。これも後年のトミカが踏襲した手法である。歴史に「もし」はないとは言え、もしマッチボックスの日本でのヒットがなかったなら現在のトミカは生まれていなかっただろう。
(以上は、2015年4月12日のマッチボックス1966年版カタログ記事より一部加筆して再録。)
★今回ご紹介する1960年UK版カタログは、日本に朝日通商が正規輸入を開始する前の時代のもの。
朝日通商の正規輸入以前も新橋のステーションホビーや上野~御徒町間のアメ横で売られていたとの話を伝え聞くけれども、実際に当時買ったという人から話を聞いたことはなく、日本国内でマッチボックスが果たしていつどこで最初に売られたのかは謎である。尤も渡航する人に頼んだり、海外コレクターとの交流で独自に入手した人は少数存在したようである。
マッチボックスのコレクションでは文字通り日本一のミスター・マッチボックスのJMAC関西の吉瀬拓雄氏の蒐集開始は1968年(昭和43年)と決して早くはない。何しろ1968年の時点で小3だったこの私でさえ、1967年秋の東大病院胸部外科入院に際してお見舞いに戴いたモノを中心に30台程度のマッチボックスを持っていたのだから。朝日通商による正規輸入開始以前のマッチボックス蒐集はミスター・マッチボックス吉瀬氏の辿った半世紀のうちの少なくとも半分の1990年代前半までのインターネットのない時代には海外のコレクターとの交流もしくはトイショーでの購入以外には手立てがなかったのが、現在では国内の絶版ミニカー専門店や家に居ながらにしてeBayなどでの入手が可能となった。しかも海外オークションも手数料15%と比較的高額ながらセカイモンなどの代行業者を通せば日本語のみでの取引まで可能な時代なのです。レズニー時代のマッチボックスに関しては蒐集のための資料も整備されており、レアカラー、企業特注品等を除くレギュラーシリーズの代表的なモデルを1台ずつ蒐集することは左程ハードルが高くはないようにも思えます。但し、箱付ミントに拘ってコンプリートするなら、それなりの軍資金が必要となるでしょう。トミカなど他のミニカーやアンティーク・トイ全般に同じことが言えますが、古いマッチボックスも箱付と箱なしとでは流通価格には雲泥の差があります。例えば箱付なら1万円以上するものが綺麗な状態の箱なしなら1000円とか2000円といったことはよくあります。そこで、マッチボックス蒐集のための資金が少なく、また、箱付ミント・コンプリートを目標とはしていない自分の場合は古いマッチボックスについては綺麗で安価な箱なしを入手すれば箱がなくともそれでよしとしているのです。
●1960年 マッチボックス U.K.3版 カタログ (縦14×横18.4cm・英仏独3ヵ国語併記32頁)
漸くレギュラーシリーズ1~75番が完成した時期のカタログ。レギュラーシリーズ75種、メジャーパックシリーズ6種、イエスターイヤーシリーズ14種、アクセサリーパックシリーズ4種、キングサイズパックシリーズ4種、発売予定品6種、世界22ヵ国の売価表で構成されている。レギュラーシリーズ以外は抜粋し、イエスターイヤーシリーズについては省略して掲載することとします。表紙には、「all the MATCHBOX pocket money toys by Lesney」の印字。マッチボックスのカタログの美点で全てのモデルにスケール(縮尺)が記載されています。
【レギュラーシリーズ】
品番1a 1/90 ディーゼル・ロードローラー
品番2b 1/75 ダンパー
品番3b 1/66 セメントミキサー
品番4a 1/75 マージーファーガソン・トラクター
品番5b 1/150 ダブルデッカーバス
品番6b 1/108 ユークリッド・クォーリートラック
品番7a 1/125 ホースドロウンミルクフロート
品番8d 1/102 キャタピラD.8トラクター
品番9b 1/93 メリーウェザー消防車
品番10b 1/150 メカニカルホース&トレーラー
品番11b 1/100 ERFエッソ・タンクローリー
品番12c 1/68 ランドローバー
品番13c 1/100 ベッドフォード・レッカー車
品番14a 1/100 ダイムラー救急車
品番15b 1/138 スーパーアトランティック・トラクター
品番16b 1/138 スーパーアトランティック・トレーラー
品番17b 1/150 ベッドフォード・リムーバルバン
品番18d 1/108 キャタピラD.8ブルドーザ
品番19b 1/69 MGA
品番20b 1/125 ERF 8輪トラック
品番21b 1/133 ベッドフォード長距離バス
品番22b 1/74 ボクスホール・クレスタ
品番23b 1/80 ベーカリーキャバリアー・キャラバン
品番24b 1/75 エクスキャベーター・ショベル
品番25a 1/70 ベッドフォード12cwlバン「ダンロップ」
品番26a 1/123 ERFコンクリートミキサー
品番27b 1/133 ベッドフォード・ローローダー
品番28b 1/75 フォードテームズ・コンプレッサートラック
品番29a 1/75 ベッドフォード・ミルクデリバリーバン
品番30a 1/71 フォード・プリフェクト
品番31a 1/75 フォードカスタムライン・ステーションワゴン
品番32a 1/75 ジャガーXK140クーペ
品番33a 1/71 フォード・ゾディアックMkⅡ
品番34a 1/75 フォルクスワーゲン・タイプ2マイクロバン
品番35a 1/118 マーシャル競走馬運搬車Mk.7
品番36a 1/75 オースチンA50ケンブリッジ
品番37a 1/89 キャリヤーバンタム・コカコーラ運搬車
品番38a 1/87 清掃車
品番39a 1/71 フォード・ゾディアック・コンバーチブル
品番40a 1/93 ベッドフォード7トンチッパー
品番41b 1/70 ジャガーDタイプ
品番42a 1/70 ベッドフォード・イブニングニュースバン
品番43a 1/64 ヒルマン・ミンクス
品番44a 1/80 ロールスロイス・シルバークラウドⅠ
品番45a 1/72 ボクスホール・ビクター・シリーズⅠ
品番46a 1/72 モーリス・マイナー1000
品番47a 1/75 トロージャン・ブルックボンドバン
品番48a 1/75 スポーツボート&トレーラー
品番49a 1/60 陸軍ハーフトラック・・・スケールは誤植?
品番50a 1/64 コマー ピックアップトラック
品番51a 1/150 アルビオンチーフテン・セメント運搬車
品番52a 1/63 マセラティ4CLT/1948年
品番53a 1/68 アストンマーチンDB2/4
品番54a 1/86 サラセント・パーソネルキャリアー
品番55a 1/70 DUKW アンフィビアン
品番56a 1/137 ダブルデッカー・トロリーバス
品番57a 1/70 ウーズレー1500
品番58a 1/139 BEAコーチ
品番59a 1/64 フォードテームズ・シンガーバン
品番60a 1/75 モーリスJ2ピックアップトラック
品番61a 1/67 フェレット・スカウトカー
品番62a 1/110 ジェネラルサービス陸軍ローリー
品番63a 1/100 フォード3トン4×4救急車
品番64a 1/98 スキャメル陸軍ブレイクダウントラック
品番65a 1/72 ジャガー3.4Mk.Ⅰサルーン
品番66a 1/74 シトロエンDS19
品番67a 1/75 サラディン・アーマードカー
品番68a 1/87 オースチンMk.Ⅱ陸軍無線車
品番69a 1/91 コマー30cwt ネッスルバン
品番70a 1/76 フォードテームズ15cwl エステート
品番71a 1/87 オースチン給水車
品番72a 1/62 フォードソン・トラクター
品番73a 1/126 RAF10トン清掃車
品番74a 1/80 移動飲料販売車
品番75a 1/80 フォード・サンダーバード
【メジャーパック・シリーズ】
【アクセサリー・パックス】
【キングサイズ】
【発売予定製品】
VWビートル、キャデラック等
【世界22ヵ国定価表】 (1958年7月現在)
★オマケ(その1): 1950年代のマッチボックス達
手元にある鉄ホイールの初期マッチボックスは残念ながら殆どが箱なし。コレクターとしてはミント・イン・ボックス(箱付完品)を集めないのは志が低いと笑われそうですが、箱付ミントより遥かに安価で気軽に素朴な味を楽しむのも悪くはありません。画像に写っているモデルの殆どが今回ご紹介したカタログに掲載されています。このあたりの素朴な造りのマッチボックスは現在のイグニッションモデルやスパークなどのレジン製ミニカーとは凡そ対極にあり、両者を併行して集めているような人は殆どいない気がします。尤も私の場合はスパークのポルシェも好きで集めているというレアケースですが。
Nスケールに近いモデル達。NスケールのEF58は大きさ比較用。
メジャーパック6番1/116 ピックフォード・スキャメル18輪トラクタ&トレーラー
21番ベッドフォード長距離バスの1955年製21a(手前)は1/160程度、1958年の21b(後方)になり1/133スケールに拡大された。
今回のカタログでは既に絶版で掲載されていない9aのデニス梯子消防車。
ERFトラック達の顔
キャディとキャンピングトレーラーにアクセサリーパック1番の1/75エッソスタンド。
52a 1/63 マセラティ4CLT
品番5b 1/150 ダブルデッカーバス
★オマケ(その2): マッチボックスニュース第16号に掲載されたモデルチェンジ歴史一覧表
1973年11月1日・朝日通商発行の日本のコレクターズクラブ向け会報にMBコレクター・ケン・ホエットン氏のデータを基に品番・abcd等のモデル世代番号・車名・カラー・スケール・全長・発売年を日本語で一覧として掲載された。マッチボックスの変遷を纏めた日本語の資料は貴重です。
★オマケ(その3): プレミアムX 1/43スケール 1973年マスタング・マッハ1栃木県警パトカー
全長11cm。これは発売されたばかりの新製品ですが、人気があり完売した店が続出しているようです。定価税抜3600円というのは、トミカリミテッドヴィンテージ&ネオの定価と比較すると割安に思えます。実際に東北道で使用された有名な車両のモデル化。アメ車や国産パトカーマニアならずとも思わず欲しくなる1台。マッハ1パトから逃げるクルマはマキシチャンプスのナロー911S。
★オマケ(その4): ホットウィール 1/60スケール程度 ポルシェ917LH
全長8cm。これはHWの2018年新製品。917のGulfカラーにはそそられます♪グリーンメタは半世紀近い時を隔てた1969年製のHWポルシェ917。
★オマケ(その5): 1957 「マッチボックス」 ポール・マッカートニー リハーサル・バージョン
マッチボックス記事の時のお約束で最後はこの曲。オリジナルは1957年のカール・パーキンスで1964年にビートルズがリンゴのボーカルでカバー。これは、ポールがレスポールを弾きながら歌っているバージョン。何度見てもカッコイイ(≧∇≦)
最初のマッチボックスが1953年に発売された時、1942年生まれのポールは11歳、今回の1960年版カタログの発行時には17~18歳だったことになります。
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★1960年 マッチボックス 金属ホイールの小さなミニカー達 ~ 玩具・模型カタログ棚から035
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